2020年06月21日

武満 徹/系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

時おり、現代音楽を聴きたくなりませんか? そんなに現代音楽の録音を持っているわけではありませんが、図書館などで時たま借り出してくることがあります。 クラシック音楽の名曲を聴いて心豊かにすることも大切ですが、現代に生きる人間として、現在この時間に生まれた音楽を耳にするのもまた必要なことではないか、そんな気持ちもあったります。 そして何より、新しい音楽を耳にすることによって日頃使っていない脳ミソを刺激すること、それが面白く感じることもあります。 ゲンダイ音楽、などと書かれるようなムズカシイ音楽もありますけれど、意外と美しい音楽もあったりします。

日本を代表する作曲家である武満徹が、ニューヨーク・フィルハーモニックの創立150周年を記念として1992年に委嘱され、1995年にレナード・スラットキン指揮ニューヨーク・フィルで初演された「系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―(Family Tree - Musical Verses for Young People -)」は、とても美しい音楽です。 また何より谷川俊太郎の詩集「はだか」の朗読がいいですね。 武満さんは12歳から15歳の少女による朗読が望ましいと言われています。 大人になる前の子供の透き通るような声質を残し、そしてまだ大人には成熟しきっていない危うさというかストレートさ不安定さ、そんな語りで、決して綺麗事ではない家族の様子が語られます。

最後の「とおく」と題された詩で結ばれますが、そこの一節
 そのときひとりでいいからすきなひとがいるといいな
 そのひとはもうしんでてもいいから
 どうしてもわすれられないおもいでがあるといいな

という言葉には、やはり少女の声でないと伝わらない魅力(魔力)があると思います。
そして最後のフレーズ
 でもわたしはきっとうみよりももっととおくへいける
で結ばれたあとに流れるアコーディオンの旋律もまた涙腺を刺激してなりません。

美しい響きに満たされた音楽、そして現実と転生輪廻でしょうか、遥かなる世界へいざない浄化してゆくのような言葉が胸に響きます。 初演は英語ですが、やはり日本語で聴くのが自然でいいですね(日本人ですから)。

このCDは、アフィニス文化財団が2005年6月に非売品として無料で配布していた「Affinis Sound Report」の No.30 。 これに 2004年9月30日、第5回 現代日本オーケストラ名曲の夕べ(日本オーケストラ連盟)の実況録音として「系図」が収録されています。 そしてここで朗読されている太田麻華さんのまだ少女の声、そして語りも巧くて心に響きます。

NAXOS MUSIC LIBRALY では、山田和樹指揮、日本フィルハーモニー交響楽団(朗読:上白石萌歌)による2016年1月30日渋谷東急Bunkamura オーチャードホールでのライブ録音が聴けます。 上白石萌歌の朗読は、太田麻華さんよりもちょっと落ち着いた感じ柔らかな感じですね。
小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ(朗読:小澤征良)も NAXOS MUSIC LIBRALY にありますが、こちらは英語版ですね。

なお YouTube では、1997年6月18日 NHKホールでのシャルル・デュトワ指揮、NHK交響楽団(朗読:遠野凪子)がありますね。 遠野凪子さん、この曲の日本初演者で、武満徹のご指名だったそうです。 画像がちょっと悪いですけど。 さすがデュトワらしい色彩感のある演奏、遠野さんの朗読も不安気な気持ちが入ってます。
あと YouTube では、2016年4月22・23日、NHKホールでのレナード・スラットキン指揮、NHK交響楽団(朗読:山口まゆ)があります。 スラットキンは上述のとおり世界初演者です。 落ち着いた演奏ですね。 山口さんの朗読もちょっと大人しい良い子の感じ。

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武満 徹/系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―
   沼尻竜典指揮 オール・ジャパン・シンフォニー・オーケストラ
   朗読:太田麻華 、アコーディオン:大田智美
    録音:2004年9月30日、愛知県芸術劇場コンサートホール


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2020年06月20日

クライバー/バイエルン国立管弦楽団、ベートーヴェン/交響曲第4番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

カルロス・クライバーによる1989年のニューイヤー・コンサートを聴いたので、クライバーのCDを漁ってベートーヴェンの運命と第7番、シューベルトの交響曲第3番など立て続けに聴き進めました。 運命など素晴らしい推進力ですし、その他もいい演奏に違いないのですが、やはり脳裏をかすめるのが1982年にカール・ベーム追悼のための演奏会でのベートーヴェンの交響曲第4番の演奏ですね。 これについては、CDでは持っていないので、アナログLPでの鑑賞となりましたが、ライブならではの臨場感と生命力のあふれた演奏を久しぶりに堪能しました。

1982年5月3日、ミュンヘンの国立劇場でマチネーとして催されたカール・ベーム追悼演奏会。 ベートーヴェンの交響曲第4番と第7番が演奏され、そのうちの第4番のみがオルフェオ・レーベルよりLPレコードで発売されました。 このLPレコード、プリンツレゲンテン劇場改修基金のチャリティだったのでクライバーが販売を許諾したようですね。 第7番は販売が許諾されず長くお蔵入りとなってましたが、クライバーの死後、2006年にオルフェオよりCD化されていました(これは知らなかった)。

このレコードは、1986年にクライバーがバイエルン国立歌劇場管弦楽団との来日公演に併せた来日記念盤として 1,000円で売られていたもの(リアルタイムで堂島ワルツ堂にて捕獲)。 オルフェオの輸入盤に日本語の帯+解説を被せたもので、一部のネットで書かれている「ここでカルロス火を吹いた!」とのキャッチコピーは見当たりませんね。

さてベートーヴェンの交響曲第4番、シューマンが「2人の北欧神話の巨人の間(第3番と第5番のこと)にはさまれたギリシアの乙女」と言ったように、どちらかというと大人しい曲のイメージですよね。 でも当方はこの曲を、メンゲルベルク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管(1940年4月25日ライブ)で初めて聴き、そしてスリ込まれたので、弱っちい演奏はダメなんですね(同様に第8番も剛健でないといけません)。

その点、このクライバーの演奏はそのような心配は無用。 細部まで神経を尖らせていながらも、猛烈なスピード感を伴った演奏で満足させてくれます。 演奏について、当方が書かなくても、皆さんあちこちで書かれているのも参考にされながら、実際に耳で聴いて頂けたらと思います。 NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。 また第7番も NAXOS MUSIC LIBRALY にありました。

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ベートーヴェン/交響曲第4番
   カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立管弦楽団
    録音:1982年5月3日、ミュンヘン、国立劇場(ベーム追悼演奏会ライヴ)


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2020年06月19日

クライバー/ウィーンフィル、ニューイヤー・コンサート1989

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今日は新型コロナ対策で急きょ付与された特別休日を取得して臨時休業です。

カラヤンによるウィーンフィルの「ニューイヤー・コンサート」を聴いたのならば、クライバーが1989年に初登場したときもエポックメイキングでしたね。 ワクワクしながら画面を食い入るように見ていたものです。 この時の実況録音盤も取り出してきました。 カラヤンも素敵ですが、クライバーはより自由というか楽しい演奏ですね。 オケも指揮者も楽しんで演奏しているように思えます。 

ニューイヤー・コンサートの指揮者、カラヤン以前はロリン・マゼール、その前はウィリー・ボスコフスキーが連続して担当していましたが、カラヤンが指揮した1987年以降は毎年指揮者が変わるようになりましたね(2年連続出演は無し)。 1988年はアバドでしたが、記憶になく(見てもいないはず)、翌 1989年のカルロス・クライバーの登場に、大きな期待を持ってテレビの前に座ったことを思い出します。 当時のカルロス・クライバー、年に2、3回しか演奏会に登場せず、しかもその演奏会もいつキャンセルされるかもしれず、それでいて人気抜群のカリスマ指揮者でした。

収録曲、カラヤンのと違ってマイナーな曲も散りばめられていますが、ども曲も生命感を伴っていて、クライバーの魔術にかかったように楽しめますね。 そしてカラヤンの時よりも、曲を聴いているとクライバーが指揮する映像が脳裏に浮かんでくるのは当方だけでしょうか。 はにかんだような笑顔で右腕をヒラヒラさせながら曲を進めてゆき、興を乗せてスピードアップするときは左腕がグルグルと回り、オケが走って演奏を続けるのを指揮台の枠にもたれながら指揮するのを止めて眺めてる・・・などなど、いかがでしょうか。

カラヤンとクライバーのニューイヤー・コンサート、どちらが巧い、好き、という問題ではなく、双璧でしょう。 ともに聴いて楽しい、幸せな気分になれます。 これを超えるニューイヤー・コンサートはもう現れないのような気がします。

この1989年のニューイヤーのレーザーディスクも持っていますが、カラヤンのと同様に1階に引っ越したステレオ装置とは切り離されて2階の物置同然の所に置いてあります。 こちらも復活させたい。

ちなみに今回調べてみて知ったのですが、クライバーが2回目に登場した 1992年のニューイヤー・コンサートは、当初バーンスタインが指揮者だったそうですね。 バーンスタインの死去により代役としての登場であったとか。 またクライバーとバーンスタインは親交もあったと Wikipedia には書いてました。

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CD−1
ヨハン・シュトラウス2世/加速度ワルツ 作品234
ヨハン・シュトラウス2世/田園のポルカ 作品276
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「わが家で」 作品361
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・マズルカ「とんぼ」 作品204
ヨハン・シュトラウス2世/喜歌劇「こうもり」序曲
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「芸術家の生活」 作品316
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ「風車」 作品57
CD−2
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「ハンガリー万歳!」 作品332
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「クラップフェンの森で」 作品336
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「春の声」 作品410
ヨハン・シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス/ピチカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウス2世/オペラ「騎士パズマン」チャルダーシュ
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ「おしゃべりなかわいい口」 作品245
ヨーゼフ・シュトラウス/ジョッキー・ポルカ 作品278
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「美しく青きドナウ」 作品314
ヨハン・シュトラウス1世/ラデツキー行進曲 作品228

   カルロス・クライバー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
     録音:1989年1月1日 ウィーン、ムジークフェラインザール

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2020年06月14日

カラヤン/ウィーンフィル、ニューイヤー・コンサート1987

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

カラヤンがウィーンフィルを鳴らし切るほどドライブした「惑星」をわくわくしながら楽しみましたが、カラヤンとウィーンフィルというと、1987年1月1日、最初にして最後に出演したウィーンフィルの「ニューイヤー・コンサート」。 この実況録音盤を取り出し、美しくもまた楽しい演奏をうっとりと楽しみました。

帝王とも呼ばれたカラヤン、1989年没。 1983年のザビーネ・マイヤー問題を機に主兵ベルリンフィルとの関係がぎくしゃくし始め、ウィーンフィルとの関係が深まってゆきました。 この頃からカラヤンの晩年が始まったように思います。 そんな中でのウィーフィルのニューイヤー・コンサートへの初登場は大きな話題でしたね。 アンチ・カラヤンを標榜していた当方も、大きな興味を持ってテレビ画面を見ていて、感銘を受けた記憶があります。

また収録曲がいいですね、ポピュラーな曲が並んでいます。 ごく最近のニューイヤー・コンサートは興味もありませんが、これ以降のニューイヤーでは隠れた名曲かもしれませんが、こんな題名の曲があるんや、といったものが散見されますよね。 カラヤンは、耳慣れた曲ながら、躍動感や生命力をともなって流れる音楽がとても自然。 ウィーンフィルの人達も演奏している楽しさを存分に味わっているのではないでしょうか。 それにキャスリーン・バトルを連れてきて歌わせた「春の声」、清楚で可憐なんでしょう。 カラヤン好みがこんなところにも表れているように思います。

そしてこれらの演奏もまた NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。
このニューイヤーのレーザーディスクを持っていますが、1階に引っ越したステレオ装置とは切り離されて2階の物置同然の所に置いてあります。 こちらも復活させたいけどなぁ。

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ヨハン・シュトラウス2世/喜歌劇「こうもり」序曲
ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ「天体の音楽」作品235
ヨハン・シュトラウス2世/アンネン・ポルカ 作品117
ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ「うわごと」作品212
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「観光列車」作品281
ヨハン・シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス/ピチカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウス1世/アンネン・ポルカ 作品137
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「雷鳴と電光」作品324
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「春の声」作品410 -*
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ「憂いもなく」作品271
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「美しく青きドナウ」作品314
ヨハン・シュトラウス1世/ラデツキー行進曲 作品228

   ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
   キャスリーン・バトル (S) -*
     録音:1987年1月1日 ウィーン、ムジークフェラインザール

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2020年06月13日

カラヤン/VPO、ホルスト/組曲「惑星」

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

CD棚をひっくり返して、PILZや正体不明録音盤をアレコレとみていると泥沼に入ってしまうので、お口直しにメジャー・レーベルを。 キング・レコードが1996年に完全限定盤として1,000円でリリースした「LONDON SUPER COLLECTION」、これが出た当時、メジャー・レーベルの1,000円盤って珍しく、あれこれと買い集めたものです。 その中より、カラヤンがウィーンフィルを振って1961年に録音したホルストの「惑星」。 この曲をメジャーな曲にした歴史的名盤、などと書かれているものです。 そしてこのカラヤン/VPOの「惑星」、若いころのカラヤンってこんなに豪快な指揮をするのかと、とても面白く聴ける演奏ですね。

クラシック音楽を聴き始めた頃、小遣いが月1,000円だったので、買えるレコードは当時「1,000円盤」と呼ばれていた廉価盤ばかりでした。 そんなことより1,000円盤でよくお目にかかる指揮者には親近感を持ちましたが、1,000円盤に登場しない指揮者って疎遠どころかアンチな気持ちを抱いたものでした。 カラヤンはその筆頭でしたね。 目をつぶって指揮するのがキザ、レガートで音を繋いで甘ったるい、金儲け主義、などなど。

そんな時代が長く続きましたけれど、このCDが出ていた頃には封印も解けてきて、1970年以前に録音されたカラヤンの演奏って骨太で聴き応えあることに気付いてました。 だからこのキング・レコードのこのシリーズも色々と集めたのでした(これよりちょっと前、アナログLPでも、キング・レコードが1973年にロンドンレコード発売20周年謝恩特別企画盤として1,000円で売り出した KARAJAN BEST1000の中古レコードも見つけ次第買っていたので、レコード盤で持っていないものをCDで集めていました)。

「火星」冒頭からからグイグイと押し進めてゆきます。 あちこちで書かれていますけど、5拍子がきちんと取れていなくて、とにかく前向いて、勢いで進めている感じ。 当時のウィーンフィルにしたら「惑星」って現代音楽でしょうから、適当に演奏していたのかもしれません。 それにしても、カラヤンがグイグイと引っ張り、頑固なウィーンフィルを鳴らし切るドライブ感。 興奮します。 またこれは古いCDながら、ウィーンフィルらしい音も堪能できるなかなかの優秀録音ですね。 ティムパニも強打していますが、羊の皮を張ったタイコでしょうからドカドカっていう打音。 デッカらしい音造りとも相まってなかなかに面白い。 「金星」でのソロヴァイオリンは、当時のコンマスだったウィリー・ボスコフスキーでしょう、冒頭のホルンやオーボエ、クラリネットなどなどウィーンフィルの響きが満載ですね。 「木星」も弦アンサンブルやホルン斉奏などグラマラスな音楽。 全体的に、音楽の勢いを全面に出していて、聴き応え充分。 大ウケしたのも頷けます。 この演奏も NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。

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ホルスト/組曲「惑星」Op.32
   ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
                    ウィーン国立歌劇場合唱団
     録音:1961年9月、ウィーン・ソフェンザール

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2020年06月12日

クーベリック、モーツァルト/交響曲第40番・第41番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今日は新型コロナ対策で急きょ付与された特別休日を取得して臨時休業です。

CD棚をひっくり返して、PILZや正体不明録音盤をアレコレとみていると泥沼に入ってしまうので、お口直しにメジャー・レーベルを。 CBSの輸入盤(CBS MASTERWORKS)です。

先日、クリップスのモーツァルトを聴いたので、今回はラファエル・クーベリックが手兵バイエルン放送交響楽団を振って録音したモーツァルトの後期6大交響曲集。 1990年頃に堂島ワルツ堂で捕獲したものでしょうね。 バラで3枚持ってますが、その中より第40番、第41番。 オーソドックスながらも細部まで磨き抜かれたこの演奏はこの曲の(自分にとっては)リファレンス。 充実した演奏です。

このCDを買う前、まだ結婚前だったので1987年頃かしら、たまたまCBSソニーのLPレコードで第40・41番を買いました。 あまり期待もせずに買ったのですけれど、針を落として吃驚。 耳に馴染んだというか、手垢にまみれた通俗名曲、特に第40番、目からウロコがポロポロと落ちるようでした。 しっかりとした構成感を持ちながらもなんと美しい自然体の演奏だろう、そんな新鮮な感動を味わったことを覚えています。 おって他の2枚のLPレコードも捕獲して後期6大交響曲集を揃えたのでした。 そして遅ればせながら、結婚してCDが聴けるようになり捕獲したのがこれでした。 

ちなみに結婚祝いで貰ったパイオニアのレーザディスク装置が長くCDプレーヤ兼用でした。 それまでポータブルCD装置(いわゆる DISCMAN)はいくつも買いましたが、据え置きのCDプレーヤって 2014年にヤフオクでジャンク品として 1,200円で落札(送料含め 2,500円)、自分で修理して使っている現行の SONY CDP-203 まで持ってませんでした。 オーバーサンプリングされる前の古い機種(1986年製)ですが、けっこうお気に入りです。

さて、クーベリック/バイエルン放送響による演奏の特徴はご存知のとおり、左右に振り分けられたヴァイオリンにコントラバスが左奥となる対向配置による演奏。 これによって各声部がくっきり浮かびあがってくるようですね。 そしてクリーベリックとバイエルンによる屈託のない瑞々しい響きでモーツァルトの旋律が歌い継がれてゆきます。 息のあった両者だからこそ、何度聴いても新鮮な感動に目覚めるのではないでしょうか。 とくに各声部が競い合いながら曲が展開・進行してゆく「ジュピター」の終楽章、決して煽らず声高に叫ぶことはありませんが、自然な高揚感を感じます。

世評では同じバイエルン放送響とのコンビによる1985年のライブ録音盤を推す意見が多くありますが、ライブで燃えるクーベリックも素晴らしいのですが、リファレンスとしては落ち着きながらもしっかりとツボを押さえているスタジオ録音も良いのではないでしょうか。 なおライブ録音の方は NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができますが、スタジオ録音のはラインナップされていません。

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モーツァルト/交響曲第40番ト短調K.550
モーツァルト/交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
   ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団
     録音:1980年、ミュンヘン、ヘルクレスザール

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2020年06月09日

ナヌート、ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今日は新型コロナ対策で急きょ付与された特別休日を取得して臨時休業です。

懐かしいPILZのCDや出所不明のバッタもんCDをあれこれ見ていると、また泥沼に入りそうです。 早々に方向転換しようと思っていましたが、トムシックさんやナヌートさんを今さらながら調べていたら、ナヌートさんが2009年の初来日して紀尾井シンフォニエッタ東京を振った「運命」が NAXOS MUSIC LIBRALY で聴けることが分かりました。

聴いてみたのですが、これがリュブリャナのオケを振ったのと同じように、風格を備えながらも颯爽とした演奏で、同じ指揮者なので同じ解釈は当たり前でしょうが、芸風変わってないなぁ〜と、妙に安心したのでした。

ちなみに各楽章の収録時間は以下のようになっています。 リュブリャナの第4楽章が早いのは、主題の繰り返しを省略しているからです。
  紀尾井シンフォニエッタ東京 07:36, 10:45, 05:45, 11:23
  リュブリャナ放送交響楽団  07:19, 10:59, 05:24, 08:49
ちなみに快速テンポで名盤との誉れ高いカルロス・クライバー/VPOは以下
  カルロス・クライバー/VPO  07:22, 10:00, 05:09, 10:51
重厚な純ドイツ音楽演奏者としての代表コンヴィチュニー/LGOは以下
  コンヴィチュニー/LGO    08:01, 10:27, 06:08, 11:44

さすがにクライバーを聴いた後では、終楽章などオケの巧さが全然違うのでドライブ感に色気まで感じませんが、なかなかの熱演であります。 オケの弱さが熱演に聴こえさせるアマオケ感覚かもしれませんけれど。 でも第2楽章では、逆に遅めのテンポでじっくりと歌い込むあたりドイツの風格も備えています。 リュブリャナとの演奏も NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。 こんな風にPILZや正体不明のCDを手に取るとアレコレと聴いてみたり泥沼にはまるのでした。

ちなみに NAXOS MUSIC LIBRALY ですが、個人会員だと月額 2,035円(税込)、半年 11,825円(同)、年間 22,550円(同) が必要となりますが、大阪市立図書館の貸出カード保有者はタダで聴くことができます。 しかも大阪市立図書館の貸出カードは、全国どこに在住していても(大阪市内に勤務していなくても)カードを作ることができるので、お得にクラシック音楽を聴くことができるようになるのですね。

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ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調 「運命」 Op.67
   アントン・ナヌート指揮 リュブリャナ・ラジオ・シンフォニー・オーケストラ


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2020年06月07日

トムシック&ナヌート、ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番

新型コロナの緊急事態宣言、全国で解除されましたが、お家で良い音楽を♪

CD棚をひっくり返していたら、懐かしいPILZのCDもわんさかと出てきました。 「PILZ俗悪2枚組」の「掃きだめに鶴」クリスティアーネ・ジャコッテさんをピックアップしたので、ナヌートさんを外すわけにはいかないと、色々と聴き進めました。

ベートーヴェンの交響曲や、ショスタコーヴィッチの交響曲第7番、ブラームスのピアノ協奏曲などなど、素晴らしい演奏ですけれど、既にブログなどで採り上げているので、ネタとしてはお手軽でいいけどなぁ、どうしたものか・・・と。 そう思いつつも聴き進めているうちに琴線に触れたのが、これ。 ナヌートさんとトムシックさんが組んだ、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番。 風格を持ったしっかりとした伴奏を背景に、軽快かつ深みも備えて演じっきったトムシックさんのピアノが爽快です。

トムシック&ナヌートのベートーヴェンでは、第3番と第5番の協奏曲も持っていて、こちらも聴きなおしました。 いずれも奇をてらったところのない、作品そのものに語らせるような演奏で、いずれもしっかりとしたものですが、この第1番で聴かせる衒いのない喜遊感、覇気も感じさせて、若いベートーヴェン(24才ころの作曲)によく似合っているのではないかな、と思ったしだいです。

第1楽章、長い序奏を堂々たる風格を備えて進めるナヌートさん。 明朗な打鍵でモーツァルトのように割って入ってくるトムシックさんですが、しっかりとした構成感も備えた対比がいいですね。 素晴らしいのは終楽章、明快な強いタッチで弾むように入ってきて速いテンポで進めます。 高音(右手)と低音(左手)の対比、受け渡し、掛け合いなど、リズムに載せて目まぐるしく、ぐいぐいと惹き込まれてゆきます。 オケもまたそれに併せて明朗な木管をちりばめてドライブ感を持ってサポート。 途中、トムシックさんの左手でガッツポーヅをとるかのようにフレーズの最後に力を込める場面も。 高揚感を伴って駆け抜けて爽快です。 この演奏は NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。

比較試聴として内田光子さん(伴奏クルト・ザンデルリング)も聴きましたが、まずトムシックさんの録音の方がピアノがオンマイクで収録されているので打鍵が明快です。 収録時間も内田光子(18:11,10:45,9:26)に比して、トムシック(17:42,11:57,8:51)と、2楽章を遅めにして終楽章を快速で飛ばしているのが解りますね。 演奏もまた内田さんのはじっくりと弾き込む感じ、終楽章の高音と低音の受け渡しも強調することなく歌い繋ぐ感じです。 オケもまた巧くて良い演奏だと思いますが、個人的にはトムシックさんのドライブ感のある演奏により惹かれるものを感じます。

ところでこれまでダブラフカ・トムシックと読んでいましたが、Wikipedia では「ドゥブラフカ・トムシッチ・スレボトニャク」と表記されています。 スレボトニャクは、ご主人の姓ですね。

経歴は、1940年スロベニア生れ。 クラウディオ・アラウに見い出されて12才で米国に渡ってジュリアードで学び、キャサリン・ベーコンに師事したが短期間ウニンスキーにも指導を受けた。 卒業後はルービンシュタインが「完璧で奇跡的ピアニスト」と絶賛、1959年までルービンシュタインの薫陶を受けました。 1967年からリュブリャーナ音楽院(現スロベニア音楽院)で教鞭をとり、1975年に教授に昇格。 現在はリュブリャーナ市の名誉市民だそうです。 なお、2015年「幻のピアニスト」として初来日しておりました。

ちなみにアントン・ナヌートさん、2009年に紀尾井シンフォニエッタの指揮者として初来日。 繊細かつ骨太な「運命」演奏で実在を示し、2013年、2014年と3度の来日を果たしましたが、惜しくも2017年に永眠されました。

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P6052988 posted by (C)fronte360

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 Op. 15
ベートーヴェン/序曲「シュテファン王」
   ダブラフカ・トムシック(p)
    アントン・ナヌート指揮 リュブリャナ・ラジオ・シンフォニー・オーケストラ

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2020年06月06日

クリスティアーネ・ジャコテ、J.S.バッハ/ゴルトベルク変奏曲 BWV 988

新型コロナの緊急事態宣言、全国で解除されましたが、お家で良い音楽を♪

CD棚をひっくり返していたら、懐かしいPILZのCDもわんさかと出てきました。 当時インターネットの存在はまだ無く、パソコン通信の Nifty-Serve 、クラシック音楽フォーラム(FCLA)の会議室に参加し、PILZ探検隊としてはせっせと集めていた数々のCD。 そんなことも懐かしい(恥ずかしい)思い出です。 色々とありますが、久しぶりに「PILZ俗悪2枚組」と会議室で呼ばれていた2枚組CDシリーズより、一番まともそうなのを再聴。 久しぶりにちょっとハマってしまいました。 掃きだめにツルってこのことか、そんな宝探しのような楽しさも思い出しました。

クリスティアーネ・ジャコテさん(ジャコッテとも表記されますが、NAXOS MUSIC LIBRALY の表記に合せました)、そもそも無名演奏家・幽霊演奏家の中にいっしょに入れるのは可哀想です。 ニコレによるバッハのフルート・ソナタの伴奏をしたり(DENON PCM録音)、オーボエのホリガーともバッハのトリオ・ソナタに加わったり(DECCA)、120以上のレコーディングに関わっていたそうで、手元にもいくつかの録音があります。 珍しいところでは、コンサートホール・ソサエティでカール・シューリヒトがチューリヒ・バロック・アンサンブルを振って録音したバッハのブランデンブルグ協奏曲でも通奏低音として参加していました(オーボエはハインツ・ホリガー、トランペットはモーリス・アンドレも参加)。

さて肝心の演奏ですが、ちょっとゆったりと、どことなく朴訥したアリアの演奏より始まるので、田舎臭いのかなって思いますが、端正な表情ながらも各変奏曲をそれぞれに弾き分けてゆきます。 そして大きな流れのなかでまたアリアに戻ってきます。 どの変奏曲でも一音一音を大切に音にしている感じ。 グールドのように一気呵成に駆け抜けるのも爽快ですけれど(1955年録音)、それとは真逆のアプローチ。 余計な装飾やテンポの揺れを抑え、各変奏曲ごとに微妙に表情を変えながらも訥々と語りかけるような演奏で繋いでゆくのもまた魅力的です。 この演奏も NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。

なお2枚組のもう1枚は「オルガン名曲集」。 Vol.2 となってますが、Vol.1 がこのシリーズにはなかったように記憶しています。 演奏者は オットー・ヴィンター(Otto Winter)。 ネットで検索しても、演奏しているCDはひっかかっても経歴など不明。 PILZ らしいいかがわしさが漂ってますけれども、演奏はとってもまともです。 トッカータとフーガ ニ短調の冒頭こそ、こじんまりと始まってサクサクとフレーズを切って進めるので物足りなさを感じますけれど、明瞭にオルガンを鳴らしているので次第に惹きこまれますね。 前奏曲とフーガや、幻想曲とフーガなど、存分にオルガンを鳴らしていて聴き応え充分。 シルバーマン・オルガン使用と書かれています(どこの教会かは未記載)。 豪快なオルガンの音が楽しめて、こちらも拾い物。 これらの演奏もまた NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。

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P6052987 posted by (C)fronte360

J.S.バッハ/ゴールドベルク変奏曲 BWV988
J.S.バッハ/4つのデュエット BWV802-805
   クリスティアーネ・ジャコテ(hpsi)

J.S.バッハ/トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565
J.S.バッハ/トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV 564
J.S.バッハ/オルガン小曲集より BWV 605, 603, 610
J.S.バッハ/前奏曲とフーガ イ短調 BWV 543
J.S.バッハ/オルガン小曲集より BWV 618, 625, 622
J.S.バッハ/幻想曲とフーガ ト短調 BWV 542
   オットー・ヴィンター(ジルバーマンorg)

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2020年06月05日

クリップス/コンセルトヘボウ、モーツァルト/交響曲選集

新型コロナの緊急事態宣言、全国で解除されましたが、お家で良い音楽を♪

今日も新型コロナ対策で急きょ付与された特別休日を取得して臨時休業です。

CD棚をひっくり返していたら、フィリップスの輸入廉価盤 CONCERT CLASSICS のCDも出てきました。 1990年頃、堂島ワルツ堂などでせっせと発掘して購入したものです。 その中よりヨーゼフ・クリップスが最晩年にコンセルトヘボウを振って録音したモーツァルトの交響曲選集。 実際は6枚あるようですが、その中の3枚のみ捕獲しています。 久しぶりに聴いて、典雅なモーツァルトの世界にどっぷりと浸かって幸せになりました。

1902年、ウィーンで生まれたヨーゼフ・クリップス。 ワインガルトナーの助手として入ったウィーン・フォルクスオパーを皮切りに各地の歌劇場で腕を磨き、ウィーン国立歌劇場の常任指揮者に。 しかしユダヤ系だったのでオーストリア併合後に退去させられましたが、1945年戦後いち早くウィーン楽壇に復帰。 戦後第1回となるウィーンフィルのニューイヤーコンサートを指揮するなど、疲弊したウィーンの音楽界の復興に尽くすものの、若手の台頭によって次第にウィーンの活動が減ってしまいました。 以降、ロンドンやアメリカなどに活躍の場を移すもの、短期間で任地を移り変わったこともあり、人気指揮者にはなれなかったと思いますが、ウィーンの伝統を受け継ぐ存在として「今なお根強いファンが存在する」(Wikipedia)とのこと、当方もその一人です。

有名曲、第40番・第41番は、NAXOS MUSIC LIBRALY でも聴けますが、テンポが遅く、逐一噛んで含めるような丁寧な進行、声高になることなくサラっと進めてゆきますので、初めての人は「なんだ」と思われる方も多いのではないでしょうか? 実は当方もそう思っていた時期が長く、主に第30番・第33番・第34番のCDを愛聴し、その颯爽とした演奏に心躍らされていました。

しかしよく聴き込むと、低弦をベースに、すべての楽器の旋律が綺麗に鳴り、それぞれの表情が微妙に変化してゆくのが聴きとれると思います。 実に優雅、繊細かつエレガントな演奏なのです。 第40番の第1楽章、第41番の終楽章など、これまで聴きなれた旋律を頭で再現しながら聴いていると、なんでもっと強く激しくしないの、と欲求不満になるかもしれませんが、虚心に音楽を聴き進めてみてください。 これまでと違った上品な音楽が心に届くことでしょう。

録音もいいですね。 コンセルトヘボウの洗練された美しい響き、残響を伴って絡み合うのがよく分かります。 木管楽器がほんと綺麗。 弦アンサンブルも颯爽としていますが、意外にもコントラバスの響きがしっかりとしている骨太な音楽です。 でもね、少しも重さを感じさせることはなく、まさに歌劇場叩き上げの職人技じゃないでしょうか。 今回聴きなおした中では、個人的に第34番がとても素晴らしい演奏だと思いました。

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P6052985 posted by (C)fronte360

モーツァルト/交響曲第30番 ニ長調 K.202
モーツァルト/交響曲第33番 変ロ長調 K.319
モーツァルト/交響曲第34番 ハ長調 K.338

モーツァルト/交響曲第39番 変ホ長調 K.543
モーツァルト/交響曲第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」

モーツァルト/交響曲第40番 ト短調 K.550
モーツァルト/交響曲第32番 ト長調 K.318
モーツァルト/交響曲第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」

  ヨーゼフ・クリップス指揮  アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
    録音:1972年6月(交響曲 39-41)、1972年11月(交響曲 38)、
       1973年6月(交響曲 30,32,33)、1973年9月(交響曲 34)

posted by fronte360 at 07:00| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする