2020年09月13日

アンセルメ/スイス・ロマンド、ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」

新型コロナウィルス感染、第2波を抑えて、お家で良い音楽を♪

オーマンディのある種優雅な田園交響曲の響きが脳裏にこびりついているので、他の田園も聴きたくなりました。 そしてまず取り出したのが、朝比奈隆指揮大阪フィルのよる最初の録音。 学研によって録音されたものですが、これが意外と言っては失礼ですが、きちんとした演奏ですね。 これを次に取り上げようと、ネット検索していたら、なんと自分の書いた拙い文章が出てきました(朝比奈隆/大阪フィルの「田園」(学研盤)、若々しくそして懐かしい田園)。 これを書いたときは、おっちゃんまだ存命だったのですね。 とにかく、拙い文章とはいえこれ以上のことを今も言えるとは思えず、次の音盤を。

アンセルメ/スイス・ロマンド、ストラヴィンスキーの3大バレエ曲などのロシア音楽や、近代フランス音楽が守備範囲と思われがちですけれど、ベートーヴェンの交響曲も素晴らしいんですよね。 情に流されない現代的な解釈、そして何より男性的で骨太な音楽。 聴きごたえ十分です。 まっさらの部分からベートーヴェンに立ち向かってゆく朝比奈隆の学研盤の解釈にも通じる部分があるようですが、オケの重量感がまるで違いますね。 

冒頭こそ密やかな感じで始まりますが、低弦の厚みが次第に増してきてしっかりと曲を支えて進んでゆきます。 第3楽章での低弦をブレンドした響き、ホルンの強奏、そして嵐の場面でのティムパニの強打などなど、独欧系とはまた違う肌触りの柔らかい重厚な響きが腹にズシリときます。 ゲルマンらしいゴツゴツとしたような解釈や響きを採り入れるのではなく、よりストレートな解釈でしょう。 そのように演奏を展開させているのは朝比奈やオーマンディも同じだと思いますが、男性的な響きの衣をかぶっているのがアンセルメの魅力ですね。 終楽章の朗々として晴れやかな(それでいて重みのある)田園交響曲です。

またオマケで収録されている「プロメテウスの創造物」も重厚な響き。 こちらもストレートに音楽を展開させて、こちらも腹にズシリと響く演奏で聴きごたえありました。

P9133010
P9133010 posted by (C)fronte360

ベートーヴェン/交響曲第6番へ長調op.68「田園」
ベートーヴェン/「プロメテウスの創造物」序曲op.43
   エルネスト・アンセルメ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団
    録音:1959年

なおこのレコードは、どこで捕獲したか不明ですが、キング・レコードより1961年に2,000円で発売されていたものです。 いわゆるペラ・ジャケの見開きで、開くと田園風景が広がります。 このレコードと同時期に発売されていたアンセルメのシェエラザードやカルメン組曲などのジャケットも広げることを意識したカッコ良いものでした。

P9133011
P9133011 posted by (C)fronte360

レコードは中折れの部分よりベートーヴェンやアンセルメの写真の下にあるポケットに入れる仕組みです。 解説は、村田武雄さん、簡単ながら譜例も示したアカデミックなものです。 クラシック音楽は高尚、そんな時代でしたね。

P9133012
P9133012 posted by (C)fronte360


posted by fronte360 at 13:51| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月05日

オーマンディ/フィラデルフィア、ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」

新型コロナウィルス感染、第2波を抑えて、お家で良い音楽を♪

フィラデルフィアサウンド、1970年代の中学生時代よりクラシック音楽を聴き始めましたが、その頃は血気盛んで何も判らずに(今も判っているかははなはだ怪しいところですが)ムード音楽じゃあるまいし(なんじゃい)、なんて思っていましたけれど、馬齢を重ねて還暦を越えてしまったこの身には優しく心に響くようになりました。 そしてこのところ「田園」がお気に入りです。

いつの頃に捕獲したか記録が見当たりませんが、CBSソニーの2枚組2,500円のレコード。 「田園」「英雄」の2枚組です。 2001年秋、オーマンディによるブラームスの交響曲第1番のレコードを聴いてフィラデルフィアサウンドの裏に潜む重厚さに気づいたので(その時の記事)、その後どこかの中古レコード店で捕獲したのでしょうね。 まったく記憶にありません。

久しぶりに「田園」をターンテーブルに載せて、肌理の細かな暖かい音色による冒頭の響きから惹き込まれました。 シアワセな気分になりますね。 そして第2楽章の明るい木管楽器の響き、第3楽章でのホルンの柔らかな音色などなど、フィラデルフィアサウンドを満喫できますけれど、本当の魅力は分厚い弦楽器の響きなんですね。 嵐の場面などでもきちんと揃ったまま流れるように音量は上がっても無理なく自在に音楽を進め、そのまま終楽章そしてフィナーレへと進めてゆく完成度の高さは、ほんと見事としか言いようないなぁ。 凄い巧いオーケストラです。

オーマンディの統率力の成せる技なのでしょうが、全体が明るく柔らかな響きに覆われているせいか指揮に対応するオケのピリピリとした緊張感などありませんね。 すべてが計算され尽くされているのかとても自然な音楽の流れに身を委ねる感じ。 ライナー/シカゴなど、ピンと張りつめた緊張感が顔を覗かせるので、若い頃はある種このような判りやすいのに目(耳)が行って、スリリングさを面白がっていたりもしましたけれど。

「英雄」は堂々とした演奏ですね。 基本的に上述したとおりでもあるのですが、「田園」と比べると見せ場が少ない曲ですから、聴きどころが少ないみたい。 キレの良さとか、スピード感もって割り込んでくるティムパニの強打、を期待すると裏切られる演奏ですね。 揺るがない演奏でもあります。

P9053008
P9053008 posted by (C)fronte360

ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」
ベートーヴェン/交響曲第6番へ長調op.68「田園」
   ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団
    録音:1961年4月9日(英雄)、1966年1月26日(田園)、フィラデルフィア、タウン・ホール


posted by fronte360 at 10:48| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月12日

バルビローリ/ハレ管、チャイコフスキー/交響曲第4番

新型コロナウィルス感染、第2波を抑えて、お家で良い音楽を♪

連日の猛暑・酷暑ですが、夏季休暇期間中も毎朝散歩しています。 だいたい朝9時までに10,000歩が日課となってます。 本当は、もっと早起きして8時までに戻って来たいところですが・・・ それはさておき、早朝散歩をしながら愛用のメモリプレーヤで音楽鑑賞しています。 ブログの毎日更新を止めてしまったので、適当に聴いてますけれど、久しぶりに聴いた、バルビローリ/ハレ管によるチャイコフスキーの交響曲第4番を聴いて嬉しくなってしまいました。 バルビ節全開、面白い!

チャイコフスキーの交響曲って、第1番「冬の日の幻想」を除いて、あまり自分から聴こうって思わないんです。 特に後期交響曲と呼ばれる4番、5番、6番なんて、最近では演奏会で耳にするくらい。 自分から盤を取り出して、選んで聴く、なんてことしたことありませんでしたが、この時も朝陽がまぶしくってメモリプレーヤの表示が見づらく、適当に選んでいたら、かかってしまった、そんな感じ。

バルビローリ/ハレ管によるチャイコフスキー、10年ぶりかなぁ、たまには、って聴き始めましたけど、やっぱりバルビローリですね。 第2楽章のメランコリックな旋律、バルビ節全開。 あまり耳にしない内旋律を重ねて歌わせたり、テンポを大きくうごかしながら歌いあげてますね。 そして終楽章が圧巻。 アッチェランドかけると、オケが猛烈に応え、ティムパニなど皮が破れそうなくらいの強打を連発して、あの温厚なバルビローリがやりたい放題、もう嬉しくなってしまいました。

オケのアンサンブルはあまり巧くなくって、ソロ楽器も少々怪しそうで安全運転を決め込んだり、何といっても録音が良くなくてデッドな響き、条件は決してよくありませんけれど、そんな中でも各パートの旋律を絡め、自在に歌わせ、バルビローリは自分の音楽の世界にとっぷりと浸ってますねぇ。 手兵ハレ管を自在に繰って自分の音楽を奏でられるって幸せでしょうね、聴いているこちらも幸せのお裾分けを頂いた気分です。

連日散歩をしていますので5番、6番、フィルアップされた小品も聴きましたけれど、やっぱ最初に聴いた4番が印象的ですね。 5番が面白いというネットの意見もありますけれど。 これらもまた NAXOS MUSIC LIBRALY で聴けます。 いかがでしょうか。

P8123006
P8123006 posted by (C)fronte360

チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調 op.36
チャイコフスキー/幻想的序曲「ロメオとジュリエット」
  ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団
    録音:1957年5月27,28日、1969年7月19日(ロメジュリ)


posted by fronte360 at 13:28| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月18日

エッシェンバッハ、モーツァルト/ピアノソナタ「トルコ行進曲付」

新型コロナウィルス感染、第二波防止に備えて、お家で良い音楽を♪

前回、ピリスを採り上げてから、モーツァルトの「トルコ行進曲付き」ソナタを愛聴するようになりました。 その比較試聴のために、アナログのレコードですが、クリストフ・エッシェンバッハのアルバムを聴いていたらこちらも、イイネ♪ と、今回はエッシェンバッハとなりました。

クリストフ・エッシェンバッハさん、孤児だったのですね。 以下、Wikipediaより

母マルガレーテ(旧姓ヤロス)は、出産と引き換えに亡くなった。ブレスラウ大学(現ヴロツワフ大学)の音楽学者だった父ヘルベルト・リングマンは、第二次世界大戦中にナチスの懲罰部隊に入れられ戦闘で命を落とした。孤児となったクリストフは、1946年、母の従姉妹であるヴァリドール・エッシェンバッハ(旧姓ヤロス)に引き取られる。
本人は次のように述べている。「悲惨な過去の生活のせいで口をきくこともできなくなっていたのである。ヴァリドール・エッシェンバッハはピアニストにして歌手、そして音楽教師で、夜遅くまでベートーヴェンやシューベルト、ショパン、ラフマニノフやバッハを弾いていた。私がまた口をきくことができるようになったのは、自分でも音楽を演奏したいか、と尋ねられて『はい』という言葉を発したときだった。

今では指揮者として名をはせているエッシェンバッハが、まだナイーブな青年だった頃に録音された、モーツァルトの「トルコ行進曲付き」ソナタ。 ピリスのも好きですが、エッシェンバッハのもまた、華燭とは別次元の純粋無垢な気持を呼び起こしてくれるような名演奏ではないでしょうか。

ピアノ教則本ペータース社のソナタ・アルバム、その教則本の順番にしたがってエッシェンバッハが録音したレコードも持ってますが、堅苦しい模範演奏にとどまらず、曲の持つ良いところをそっと届けてくれるようです(ピアノ弾けないもんで教則本に苦しめられた経験もありませんし)。 図書館で借りて録音したソナチネ・アルバムも時おり聴いていたりもします。

ピリスのもそうですが、若者が持つ特有の研ぎ澄まされた感性でしょうね、とても新鮮に感じられます。 そして自然な音楽の流れ、華燭ではなく、音楽が自然と呼吸しているようです。 これは、テクニック的にはとっても難しいようですね。 ペダルを出来るだけ使わず、指先だけのコントロールで制御しているようですね。

個性的な演奏ならグールドとかのレコードも持っていますけれど、CDではピリス、LPではエッシェンバッハのがいいな。 NAXOS MUSIC LIBRALY でも聴くことができます。 ピリスに旧盤はないみたいです。

P7183004
P7183004 posted by (C)fronte360

モーツァルト/ピアノソナタ 第11番 イ長調 K.331(300i)「トルコ行進曲付」
モーツァルト/ロンド ニ長調 K.485
モーツァルト/ロンド イ短調 K.511
モーツァルト/ピアノソナタ 第10番 ハ長調 K.330(300h)

  クリストフ・エッシェンバッハ(P)
    録音:1967年5月22-24日 ベルリン、イエス・キリスト教会


posted by fronte360 at 22:31| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月05日

ピリス/ジョルダン、ショパン/ピアノ協奏曲第1番、第2番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今日も早朝散歩で1万歩ほど歩いてきました。 今朝は折畳傘をリュックに入れ、マスクも忘れずに携行したので、順調な滑り出し。 愛用のメモリプレーヤで聴くのは、昨日の実家詣の時に聴いていた続き、ショパンのピアノ協奏曲第2番。 ポルドガルの女流、マリア・ジョアオ・ピリスが 1977年に録音した旧盤ですね。

ショパンのピアノ協奏曲って、実は大好きなんですね。 でも、かつては美味しいメロディはピアノが全て持ってゆく協奏曲って、どこが良いのかさっぱり判らない時期が長くありました。 それに、男子たるものショパンが好きとはなんじゃい、男子ならベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、そしてマーラー、ショスタコーヴィッチ・・・、そんな感覚もありましたものね。 でもね、言い方悪いと思いますが、眉間に皺を寄せるような精神性の深さって必要なんでしょうか、ね。 美しい音楽をただ聴いていたい、でいいんじゃないかな。

その美しいショパンのピアノ協奏曲を存分に楽しませてくれるのが、このピリスがジョルダンと組んで録音した旧盤。 あいにくクリヴィヌと組んだ1番、プレヴィンを組んで録音した2番の新盤は未聴ですけれど、精神的に深くより繊細(神経質)になってゆく後年のピリスよりも、若きピリスの持つ清新さ、詩情の豊かさに気品を加えた演奏が似合っているような気がします。

オーケストラもモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団、超一流ではないオケがある種の寂莫感のようなものを増幅させているように思えます。 なんとなく紗がかかったようで少々遠い感じのする録音によるところも大きいと思います。 寄り添うようなファゴットなど木管の響きがお気に入りです。 特に第2番の協奏曲がいいな。

ちょうどメモリプレーヤに、中村紘子さんの第2番が入っていたので、それとも聴き比べました。 中村さん、頑張ってますね。 低音など強いタッチですし高音も華やかです。 ロシアで鍛えられたテクニックでしょうね。 またオケ(フィストゥラーリ/ロンドン響)も録音が良いせいもあって、手に取るような明快さで付けています。 ロマンティックを前面に出してますね。 でもそんなにハッキリとしたら疲れてしまいますよ(個人的に)。

ピリスさん、低音も高音も控えめ、タッチも軽め。 でもそれでただ各旋律をなぞって美しく奏でているのではなくて、ショパンが持っていたであろう望郷の思いや人生観などを表現しているように思えます。 そして先に書いたように、若さが持つ生一本なところもあって重くなりすぎず、甘ったるいだけの詩情にも陥っていない。 そんな風なことを感じながら自宅でも第1番、第2番とも聴き直していました。 NAXOS MUSIC LIBRALY でも聴くことができます。

P7053003
P7053003 posted by (C)fronte360

ショパン/ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11
ショパン/ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
  マリア・ジョアオ・ピリス(p)
   アルミン・ジョルダン指揮 モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団
     録音:1977年7月 モンテカルロ歌劇場


posted by fronte360 at 10:10| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月04日

ベニー・グッドマン、モーツァルト/クラリネット協奏曲、クラリネット五重奏曲

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

前線の影響で九州では猛烈な雨、大雨特別警報が出て避難指示も出ているようです。 奈良は、早朝に強い雨が降っていましたが、ウェザー・ニュースによると朝7〜9時頃には雨マークがあっても降水量が1ミリ予報。 雨雲レーダーで見ても、しばらくは強い雨雲がやって来なさそうなので、この間隙を縫って早朝散歩に出てきました。 9時過ぎに帰宅、1万歩弱でした。

慌てて出たのでドタバタで・・・マスクを忘れて取りに帰り、マスクを持って出ると持って出ていた傘を置き忘れて、また家に戻って、情けないやらイライラとしてしまいました。 その時に愛用のメモリプレーヤで聴いていたのが、チャイコフスキーの交響曲第1番第1楽章。 こりゃ余計にイライラするばかり、と思って、ベニー・グッドマンのモーツァルトをチョイス。 気分が晴れました。

ベニー・グッドマン、言わずと知れたスィングジャズのクラリネット奏者ですが、モーツァルトを愛していたことは映画「ベニイ・グッドマン物語」でも描かれていましたね。 クラリネットの名手レジナルド・ケルに個人レッスンも受けていただけあって、意外と(と言っては失礼ですが)基本に忠実な演奏ではないでしょうか。 ヴィブラート満載で気持ち悪い、そんな意見もあるようですが、そうかな。 協奏曲の終楽章で聴かせる伸びやかなフレージングなど、好きですけどね。 モーツァルトが好きなんだな、楽しんでいるんだな、と感じさせるのは、聴き手としても幸せなことではないか、と思えるのですけれど(モーツァルトさんが嫌いでなければ)。

クラリネット五重奏曲の方が、ボストン響の首席奏者からなるカルテット相手だからでしょうか、ちょっとアカデミックな演奏を志向しているようにも思えます。 でも後半の2つの楽章になると明快な演奏でノッてきているような感じも。 ただ手持ちのCDでは、音量が上がると左の音がやや潰れ気味(メモリプレーヤで気付いたのでCDでも確認しましたが)?? NAXOS MUSIC LIBRALY では大丈夫みたい。 なんせこのCD、1991年に新星堂がリリースした1000円盤ですものね。

そんなこんなウォーキングより自宅に戻ってシャワーを浴び、散朝を食べながら、CDを取り出して聴きなおしては、NAXOS MUSIC LIBRALY でも確認したり、ゆるりとベニー・グッドマンのモーツァルトで過ごしています。 予報どおり奈良でも10時を回ったあたりより雨音が強くなってきました。 九州など各地で大雨の被害が出ませんように。

P7043001
P7043001 posted by (C)fronte360

モーツァルト/クラリネット協奏曲 K. 622
モーツァルト/クラリネット五重奏曲 K. 581
  ベニー・グッドマン(cl)
   シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団
   ボストン・シンフォニー弦楽四重奏団
     録音:1956年7月 米国マサチューセッツ、タングルウッド


posted by fronte360 at 11:11| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月28日

バックハウス/イッセルシュテット、ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

以前、トムシックによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を採り上げたとき、CD棚を漁っていたら、「鍵盤の獅子王」ヴィルヘルム・バックハウスとイッセルシュテット/VPOによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集も出てきました。 持っていたことすらすっかり忘れてました。 トムシックとの比較試聴では、獅子王に登場いただくのもちょっと気が引けたこともあり、内田光子や(記事にはしませんでしたが)杉谷昭子の演奏を聴いていました。 そしてここにきてようやく順不同でぽつぽつとバックハウスによるベートーヴェンのピアノ協奏曲に耳を通しましたが、これらの演奏でもまた今までの「鍵盤の獅子王」のイメージをちょっと改めないといけないみたい。 これまでいったい何を聴いていたんでしょうね。

鍵盤の獅子王という言葉の響きより、まっさきに第5番「皇帝」を聴きましたけれど、意外と大人しいというか、均整の取れた演奏なのですね。 もっとバリバリと弾きこなしてゆくのかと思いきや、しごくまともな感じ。 晩年ですからね。 それでもバリバリっていう感じですと、第3番がまだ獅子王に近いのではないでしょうか。 オケも気合入ったサポートしていますし、何よりカデンツァが圧巻でした。 いずれの曲も、余裕を持った表現と均整の取れた構成を持った、落ち着いた演奏といって良いと思いました。 そして何よりイッセルシュテットとウィーンフィルによる伴奏も魅力的ですね、緩徐楽章でのしっとりと寄り添うサポート、急速楽章でのバックハウスとの覇気あふれる伴奏もまたしっかりとしていて、はみ出すことがありません。 安心して聴いていられます。

そして通して5曲を聴いてみて一番感銘を受けたのが、第4番でした。 冒頭のピアノの楚々とした響き、そしてしっとりとサポートするオケによる共同作業が進められる。 ウィーンフィルという楽器もまた魅力なのかもしれません。 しかしバックハウスのピアノ、緩徐楽章でのキラキラと輝くような響きも、急速楽章での力強い響きもまた透き通るようで、そして何より節度が感じられる。 鍵盤の獅子王の荒ぶるイメージからは離れますが、とても格調高い演奏だと思いました。

この演奏もまた NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。
そしてベートーヴェンのピアノ協奏曲(全5曲)、交響曲(全9曲)にシェリングによりるヴァイオリン協奏曲と序曲集もそえたハンス・シュミット=イッセルシュテットのアルバムが NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。

P6283000
P6283000 posted by (C)fronte360

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58
   ヴィルヘルム・バックハウス(P)
   ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
    録音:1958年 ウィーン、ゾフィエンザール

posted by fronte360 at 08:14| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月27日

ノイマン/チェコフィル、マーラー/交響曲第5番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今では時々思い出したようにしか聴かなくなりましたが、今から30年ほど前にはほぼ毎日にようにマーラーの交響曲をとっかえひっかえ聴いていたものです。 特に毎週末の金曜日はお決まりでマーラーの交響曲第9番を聴いていたものでした。 結婚前は、LPレコードからカセット・テープにダビングしたノイマン/チェコフィルの第9番の演奏がお気に入りでした。 チェコフィルの卓越した美しい響きによる整った演奏ですね。

CD時代になって期待して買ったノイマン/チェコフィルのマーラーの交響曲。 まずは第1番、下手ではないけれど、どこか掴みどころがない感じ。 続いて第5番にも期待しましたが、こちらも美しい演奏でしたが、ここぞという場面で響きが弱かったりして物足りず・・・第9番で受けていた感銘には届きませんでした。 そのうちベルリン・クラシックより、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(LGO)との第5番がリリースされ、以降第6、7、9番と買い揃えましたが、いずれも音楽に推進力があってだんぜんLGOとのマーラーが面白い。 そんな個人的評価を持っていて、今回もLGOとの演奏を採り上げるべく聴いていましたけれど、念のためにチェコフィルとの第1番、第5番も再聴。 今までの考えをちょっと改める事態に至ったので、あえて今回はチェコフィルとの第5番(1977年録音)を採り上げたいと思います。

ノイマンがマーラーの交響曲第5番を録音したのは3度、1965年のLGO、チェコフィルとは1977年、1993年の2回。 1977年録音はチェコフィルとの一連のマーラー・ツィクルスの最初期の録音。 第1楽章冒頭よりミロスラフ・ケイマルのトランペットが朗々と鳴り渡り、第1楽章はトランペット協奏曲のように美しいラッパの響きで彩られています。 またホルン、ズデニェク・ティルシャルも美しい響き。 この両者をフィルアップしながら、弦楽アンサンブルも艶やかです。 しかし全体的には抑えた表現で丹念に曲を進めてゆきます。 LGOですと、ちょっとささくれだった響き、それをグィグィとまではいきませんが、推進力をもって進めてゆきます。 比べて聴くと、解釈には大きな違いは無いようですが、少々鳴りのわるい楽器を使って自分の表現をできるだけ出そうと努力している風にも思えますね。

第3楽章スケルッオの終結部、チェコフィルとで美しい響きの余韻を残すかのようにすっと終わります。 血気盛んだった若いころは、とても物足りなく思えたものです。 LGOとでも、すっと終わろうとしていますが、オケに力みが残っている感じですね。 第4楽章のアダージェットの美しさはチェコフィルの完勝。 少々鼻につくような美しさ、これも血気盛んだった頃には受け入れがたかったのかもしれません。 この楽章が終わった余韻に浸りながら第5楽章の冒頭の響きを味わうのが好きです。 やはりチェコフィルは美しい響きですね。 木管はもとより弦楽器がすべすべしています。 美しい響きを織りなしながら、けっして無理せず穏当。 これを実現することは実際にはとても難しいことなのでしょうが、穏当で予定調和でなんとなく物足りなく感じてしまう・・・そんなこともまた分かるような年代になってしまった、ということですね。

チェコフィルとの第5番は、NAXOS MUSIC LIBRALY 。 ここではチェコフィルとの全集も聴くことができます。 またLGOとの第5番も NAXOS MUSIC LIBRALY にありました。

P6272999
P6272999 posted by (C)fronte360

マーラー/交響曲第5番
   ヴァーツラフ・ノイマン指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
    録音:1977年 プラハ、芸術家の家

posted by fronte360 at 07:31| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月21日

武満 徹/系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

時おり、現代音楽を聴きたくなりませんか? そんなに現代音楽の録音を持っているわけではありませんが、図書館などで時たま借り出してくることがあります。 クラシック音楽の名曲を聴いて心豊かにすることも大切ですが、現代に生きる人間として、現在この時間に生まれた音楽を耳にするのもまた必要なことではないか、そんな気持ちもあったります。 そして何より、新しい音楽を耳にすることによって日頃使っていない脳ミソを刺激すること、それが面白く感じることもあります。 ゲンダイ音楽、などと書かれるようなムズカシイ音楽もありますけれど、意外と美しい音楽もあったりします。

日本を代表する作曲家である武満徹が、ニューヨーク・フィルハーモニックの創立150周年を記念として1992年に委嘱され、1995年にレナード・スラットキン指揮ニューヨーク・フィルで初演された「系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―(Family Tree - Musical Verses for Young People -)」は、とても美しい音楽です。 また何より谷川俊太郎の詩集「はだか」の朗読がいいですね。 武満さんは12歳から15歳の少女による朗読が望ましいと言われています。 大人になる前の子供の透き通るような声質を残し、そしてまだ大人には成熟しきっていない危うさというかストレートさ不安定さ、そんな語りで、決して綺麗事ではない家族の様子が語られます。

最後の「とおく」と題された詩で結ばれますが、そこの一節
 そのときひとりでいいからすきなひとがいるといいな
 そのひとはもうしんでてもいいから
 どうしてもわすれられないおもいでがあるといいな

という言葉には、やはり少女の声でないと伝わらない魅力(魔力)があると思います。
そして最後のフレーズ
 でもわたしはきっとうみよりももっととおくへいける
で結ばれたあとに流れるアコーディオンの旋律もまた涙腺を刺激してなりません。

美しい響きに満たされた音楽、そして現実と転生輪廻でしょうか、遥かなる世界へいざない浄化してゆくのような言葉が胸に響きます。 初演は英語ですが、やはり日本語で聴くのが自然でいいですね(日本人ですから)。

このCDは、アフィニス文化財団が2005年6月に非売品として無料で配布していた「Affinis Sound Report」の No.30 。 これに 2004年9月30日、第5回 現代日本オーケストラ名曲の夕べ(日本オーケストラ連盟)の実況録音として「系図」が収録されています。 そしてここで朗読されている太田麻華さんのまだ少女の声、そして語りも巧くて心に響きます。

NAXOS MUSIC LIBRALY では、山田和樹指揮、日本フィルハーモニー交響楽団(朗読:上白石萌歌)による2016年1月30日渋谷東急Bunkamura オーチャードホールでのライブ録音が聴けます。 上白石萌歌の朗読は、太田麻華さんよりもちょっと落ち着いた感じ柔らかな感じですね。
小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ(朗読:小澤征良)も NAXOS MUSIC LIBRALY にありますが、こちらは英語版ですね。

なお YouTube では、1997年6月18日 NHKホールでのシャルル・デュトワ指揮、NHK交響楽団(朗読:遠野凪子)がありますね。 遠野凪子さん、この曲の日本初演者で、武満徹のご指名だったそうです。 画像がちょっと悪いですけど。 さすがデュトワらしい色彩感のある演奏、遠野さんの朗読も不安気な気持ちが入ってます。
あと YouTube では、2016年4月22・23日、NHKホールでのレナード・スラットキン指揮、NHK交響楽団(朗読:山口まゆ)があります。 スラットキンは上述のとおり世界初演者です。 落ち着いた演奏ですね。 山口さんの朗読もちょっと大人しい良い子の感じ。

P6192998
P6192998 posted by (C)fronte360

武満 徹/系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―
   沼尻竜典指揮 オール・ジャパン・シンフォニー・オーケストラ
   朗読:太田麻華 、アコーディオン:大田智美
    録音:2004年9月30日、愛知県芸術劇場コンサートホール


posted by fronte360 at 01:00| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月20日

クライバー/バイエルン国立管弦楽団、ベートーヴェン/交響曲第4番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

カルロス・クライバーによる1989年のニューイヤー・コンサートを聴いたので、クライバーのCDを漁ってベートーヴェンの運命と第7番、シューベルトの交響曲第3番など立て続けに聴き進めました。 運命など素晴らしい推進力ですし、その他もいい演奏に違いないのですが、やはり脳裏をかすめるのが1982年にカール・ベーム追悼のための演奏会でのベートーヴェンの交響曲第4番の演奏ですね。 これについては、CDでは持っていないので、アナログLPでの鑑賞となりましたが、ライブならではの臨場感と生命力のあふれた演奏を久しぶりに堪能しました。

1982年5月3日、ミュンヘンの国立劇場でマチネーとして催されたカール・ベーム追悼演奏会。 ベートーヴェンの交響曲第4番と第7番が演奏され、そのうちの第4番のみがオルフェオ・レーベルよりLPレコードで発売されました。 このLPレコード、プリンツレゲンテン劇場改修基金のチャリティだったのでクライバーが販売を許諾したようですね。 第7番は販売が許諾されず長くお蔵入りとなってましたが、クライバーの死後、2006年にオルフェオよりCD化されていました(これは知らなかった)。

このレコードは、1986年にクライバーがバイエルン国立歌劇場管弦楽団との来日公演に併せた来日記念盤として 1,000円で売られていたもの(リアルタイムで堂島ワルツ堂にて捕獲)。 オルフェオの輸入盤に日本語の帯+解説を被せたもので、一部のネットで書かれている「ここでカルロス火を吹いた!」とのキャッチコピーは見当たりませんね。

さてベートーヴェンの交響曲第4番、シューマンが「2人の北欧神話の巨人の間(第3番と第5番のこと)にはさまれたギリシアの乙女」と言ったように、どちらかというと大人しい曲のイメージですよね。 でも当方はこの曲を、メンゲルベルク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管(1940年4月25日ライブ)で初めて聴き、そしてスリ込まれたので、弱っちい演奏はダメなんですね(同様に第8番も剛健でないといけません)。

その点、このクライバーの演奏はそのような心配は無用。 細部まで神経を尖らせていながらも、猛烈なスピード感を伴った演奏で満足させてくれます。 演奏について、当方が書かなくても、皆さんあちこちで書かれているのも参考にされながら、実際に耳で聴いて頂けたらと思います。 NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。 また第7番も NAXOS MUSIC LIBRALY にありました。

P6192997
P6192997 posted by (C)fronte360

ベートーヴェン/交響曲第4番
   カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立管弦楽団
    録音:1982年5月3日、ミュンヘン、国立劇場(ベーム追悼演奏会ライヴ)


posted by fronte360 at 01:00| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする