2020年07月05日

ピリス/ジョルダン、ショパン/ピアノ協奏曲第1番、第2番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今日も早朝散歩で1万歩ほど歩いてきました。 今朝は折畳傘をリュックに入れ、マスクも忘れずに携行したので、順調な滑り出し。 愛用のメモリプレーヤで聴くのは、昨日の実家詣の時に聴いていた続き、ショパンのピアノ協奏曲第2番。 ポルドガルの女流、マリア・ジョアオ・ピリスが 1977年に録音した旧盤ですね。

ショパンのピアノ協奏曲って、実は大好きなんですね。 でも、かつては美味しいメロディはピアノが全て持ってゆく協奏曲って、どこが良いのかさっぱり判らない時期が長くありました。 それに、男子たるものショパンが好きとはなんじゃい、男子ならベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、そしてマーラー、ショスタコーヴィッチ・・・、そんな感覚もありましたものね。 でもね、言い方悪いと思いますが、眉間に皺を寄せるような精神性の深さって必要なんでしょうか、ね。 美しい音楽をただ聴いていたい、でいいんじゃないかな。

その美しいショパンのピアノ協奏曲を存分に楽しませてくれるのが、このピリスがジョルダンと組んで録音した旧盤。 あいにくクリヴィヌと組んだ1番、プレヴィンを組んで録音した2番の新盤は未聴ですけれど、精神的に深くより繊細(神経質)になってゆく後年のピリスよりも、若きピリスの持つ清新さ、詩情の豊かさに気品を加えた演奏が似合っているような気がします。

オーケストラもモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団、超一流ではないオケがある種の寂莫感のようなものを増幅させているように思えます。 なんとなく紗がかかったようで少々遠い感じのする録音によるところも大きいと思います。 寄り添うようなファゴットなど木管の響きがお気に入りです。 特に第2番の協奏曲がいいな。

ちょうどメモリプレーヤに、中村紘子さんの第2番が入っていたので、それとも聴き比べました。 中村さん、頑張ってますね。 低音など強いタッチですし高音も華やかです。 ロシアで鍛えられたテクニックでしょうね。 またオケ(フィストゥラーリ/ロンドン響)も録音が良いせいもあって、手に取るような明快さで付けています。 ロマンティックを前面に出してますね。 でもそんなにハッキリとしたら疲れてしまいますよ(個人的に)。

ピリスさん、低音も高音も控えめ、タッチも軽め。 でもそれでただ各旋律をなぞって美しく奏でているのではなくて、ショパンが持っていたであろう望郷の思いや人生観などを表現しているように思えます。 そして先に書いたように、若さが持つ生一本なところもあって重くなりすぎず、甘ったるいだけの詩情にも陥っていない。 そんな風なことを感じながら自宅でも第1番、第2番とも聴き直していました。 NAXOS MUSIC LIBRALY でも聴くことができます。

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P7053003 posted by (C)fronte360

ショパン/ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11
ショパン/ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
  マリア・ジョアオ・ピリス(p)
   アルミン・ジョルダン指揮 モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団
     録音:1977年7月 モンテカルロ歌劇場


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2020年07月04日

ベニー・グッドマン、モーツァルト/クラリネット協奏曲、クラリネット五重奏曲

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

前線の影響で九州では猛烈な雨、大雨特別警報が出て避難指示も出ているようです。 奈良は、早朝に強い雨が降っていましたが、ウェザー・ニュースによると朝7〜9時頃には雨マークがあっても降水量が1ミリ予報。 雨雲レーダーで見ても、しばらくは強い雨雲がやって来なさそうなので、この間隙を縫って早朝散歩に出てきました。 9時過ぎに帰宅、1万歩弱でした。

慌てて出たのでドタバタで・・・マスクを忘れて取りに帰り、マスクを持って出ると持って出ていた傘を置き忘れて、また家に戻って、情けないやらイライラとしてしまいました。 その時に愛用のメモリプレーヤで聴いていたのが、チャイコフスキーの交響曲第1番第1楽章。 こりゃ余計にイライラするばかり、と思って、ベニー・グッドマンのモーツァルトをチョイス。 気分が晴れました。

ベニー・グッドマン、言わずと知れたスィングジャズのクラリネット奏者ですが、モーツァルトを愛していたことは映画「ベニイ・グッドマン物語」でも描かれていましたね。 クラリネットの名手レジナルド・ケルに個人レッスンも受けていただけあって、意外と(と言っては失礼ですが)基本に忠実な演奏ではないでしょうか。 ヴィブラート満載で気持ち悪い、そんな意見もあるようですが、そうかな。 協奏曲の終楽章で聴かせる伸びやかなフレージングなど、好きですけどね。 モーツァルトが好きなんだな、楽しんでいるんだな、と感じさせるのは、聴き手としても幸せなことではないか、と思えるのですけれど(モーツァルトさんが嫌いでなければ)。

クラリネット五重奏曲の方が、ボストン響の首席奏者からなるカルテット相手だからでしょうか、ちょっとアカデミックな演奏を志向しているようにも思えます。 でも後半の2つの楽章になると明快な演奏でノッてきているような感じも。 ただ手持ちのCDでは、音量が上がると左の音がやや潰れ気味(メモリプレーヤで気付いたのでCDでも確認しましたが)?? NAXOS MUSIC LIBRALY では大丈夫みたい。 なんせこのCD、1991年に新星堂がリリースした1000円盤ですものね。

そんなこんなウォーキングより自宅に戻ってシャワーを浴び、散朝を食べながら、CDを取り出して聴きなおしては、NAXOS MUSIC LIBRALY でも確認したり、ゆるりとベニー・グッドマンのモーツァルトで過ごしています。 予報どおり奈良でも10時を回ったあたりより雨音が強くなってきました。 九州など各地で大雨の被害が出ませんように。

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P7043001 posted by (C)fronte360

モーツァルト/クラリネット協奏曲 K. 622
モーツァルト/クラリネット五重奏曲 K. 581
  ベニー・グッドマン(cl)
   シャルル・ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団
   ボストン・シンフォニー弦楽四重奏団
     録音:1956年7月 米国マサチューセッツ、タングルウッド


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2020年06月28日

バックハウス/イッセルシュテット、ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

以前、トムシックによるベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を採り上げたとき、CD棚を漁っていたら、「鍵盤の獅子王」ヴィルヘルム・バックハウスとイッセルシュテット/VPOによるベートーヴェンのピアノ協奏曲全集も出てきました。 持っていたことすらすっかり忘れてました。 トムシックとの比較試聴では、獅子王に登場いただくのもちょっと気が引けたこともあり、内田光子や(記事にはしませんでしたが)杉谷昭子の演奏を聴いていました。 そしてここにきてようやく順不同でぽつぽつとバックハウスによるベートーヴェンのピアノ協奏曲に耳を通しましたが、これらの演奏でもまた今までの「鍵盤の獅子王」のイメージをちょっと改めないといけないみたい。 これまでいったい何を聴いていたんでしょうね。

鍵盤の獅子王という言葉の響きより、まっさきに第5番「皇帝」を聴きましたけれど、意外と大人しいというか、均整の取れた演奏なのですね。 もっとバリバリと弾きこなしてゆくのかと思いきや、しごくまともな感じ。 晩年ですからね。 それでもバリバリっていう感じですと、第3番がまだ獅子王に近いのではないでしょうか。 オケも気合入ったサポートしていますし、何よりカデンツァが圧巻でした。 いずれの曲も、余裕を持った表現と均整の取れた構成を持った、落ち着いた演奏といって良いと思いました。 そして何よりイッセルシュテットとウィーンフィルによる伴奏も魅力的ですね、緩徐楽章でのしっとりと寄り添うサポート、急速楽章でのバックハウスとの覇気あふれる伴奏もまたしっかりとしていて、はみ出すことがありません。 安心して聴いていられます。

そして通して5曲を聴いてみて一番感銘を受けたのが、第4番でした。 冒頭のピアノの楚々とした響き、そしてしっとりとサポートするオケによる共同作業が進められる。 ウィーンフィルという楽器もまた魅力なのかもしれません。 しかしバックハウスのピアノ、緩徐楽章でのキラキラと輝くような響きも、急速楽章での力強い響きもまた透き通るようで、そして何より節度が感じられる。 鍵盤の獅子王の荒ぶるイメージからは離れますが、とても格調高い演奏だと思いました。

この演奏もまた NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。
そしてベートーヴェンのピアノ協奏曲(全5曲)、交響曲(全9曲)にシェリングによりるヴァイオリン協奏曲と序曲集もそえたハンス・シュミット=イッセルシュテットのアルバムが NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。

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P6283000 posted by (C)fronte360

ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58
   ヴィルヘルム・バックハウス(P)
   ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
    録音:1958年 ウィーン、ゾフィエンザール

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2020年06月27日

ノイマン/チェコフィル、マーラー/交響曲第5番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今では時々思い出したようにしか聴かなくなりましたが、今から30年ほど前にはほぼ毎日にようにマーラーの交響曲をとっかえひっかえ聴いていたものです。 特に毎週末の金曜日はお決まりでマーラーの交響曲第9番を聴いていたものでした。 結婚前は、LPレコードからカセット・テープにダビングしたノイマン/チェコフィルの第9番の演奏がお気に入りでした。 チェコフィルの卓越した美しい響きによる整った演奏ですね。

CD時代になって期待して買ったノイマン/チェコフィルのマーラーの交響曲。 まずは第1番、下手ではないけれど、どこか掴みどころがない感じ。 続いて第5番にも期待しましたが、こちらも美しい演奏でしたが、ここぞという場面で響きが弱かったりして物足りず・・・第9番で受けていた感銘には届きませんでした。 そのうちベルリン・クラシックより、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(LGO)との第5番がリリースされ、以降第6、7、9番と買い揃えましたが、いずれも音楽に推進力があってだんぜんLGOとのマーラーが面白い。 そんな個人的評価を持っていて、今回もLGOとの演奏を採り上げるべく聴いていましたけれど、念のためにチェコフィルとの第1番、第5番も再聴。 今までの考えをちょっと改める事態に至ったので、あえて今回はチェコフィルとの第5番(1977年録音)を採り上げたいと思います。

ノイマンがマーラーの交響曲第5番を録音したのは3度、1965年のLGO、チェコフィルとは1977年、1993年の2回。 1977年録音はチェコフィルとの一連のマーラー・ツィクルスの最初期の録音。 第1楽章冒頭よりミロスラフ・ケイマルのトランペットが朗々と鳴り渡り、第1楽章はトランペット協奏曲のように美しいラッパの響きで彩られています。 またホルン、ズデニェク・ティルシャルも美しい響き。 この両者をフィルアップしながら、弦楽アンサンブルも艶やかです。 しかし全体的には抑えた表現で丹念に曲を進めてゆきます。 LGOですと、ちょっとささくれだった響き、それをグィグィとまではいきませんが、推進力をもって進めてゆきます。 比べて聴くと、解釈には大きな違いは無いようですが、少々鳴りのわるい楽器を使って自分の表現をできるだけ出そうと努力している風にも思えますね。

第3楽章スケルッオの終結部、チェコフィルとで美しい響きの余韻を残すかのようにすっと終わります。 血気盛んだった若いころは、とても物足りなく思えたものです。 LGOとでも、すっと終わろうとしていますが、オケに力みが残っている感じですね。 第4楽章のアダージェットの美しさはチェコフィルの完勝。 少々鼻につくような美しさ、これも血気盛んだった頃には受け入れがたかったのかもしれません。 この楽章が終わった余韻に浸りながら第5楽章の冒頭の響きを味わうのが好きです。 やはりチェコフィルは美しい響きですね。 木管はもとより弦楽器がすべすべしています。 美しい響きを織りなしながら、けっして無理せず穏当。 これを実現することは実際にはとても難しいことなのでしょうが、穏当で予定調和でなんとなく物足りなく感じてしまう・・・そんなこともまた分かるような年代になってしまった、ということですね。

チェコフィルとの第5番は、NAXOS MUSIC LIBRALY 。 ここではチェコフィルとの全集も聴くことができます。 またLGOとの第5番も NAXOS MUSIC LIBRALY にありました。

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P6272999 posted by (C)fronte360

マーラー/交響曲第5番
   ヴァーツラフ・ノイマン指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
    録音:1977年 プラハ、芸術家の家

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2020年06月21日

武満 徹/系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―

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時おり、現代音楽を聴きたくなりませんか? そんなに現代音楽の録音を持っているわけではありませんが、図書館などで時たま借り出してくることがあります。 クラシック音楽の名曲を聴いて心豊かにすることも大切ですが、現代に生きる人間として、現在この時間に生まれた音楽を耳にするのもまた必要なことではないか、そんな気持ちもあったります。 そして何より、新しい音楽を耳にすることによって日頃使っていない脳ミソを刺激すること、それが面白く感じることもあります。 ゲンダイ音楽、などと書かれるようなムズカシイ音楽もありますけれど、意外と美しい音楽もあったりします。

日本を代表する作曲家である武満徹が、ニューヨーク・フィルハーモニックの創立150周年を記念として1992年に委嘱され、1995年にレナード・スラットキン指揮ニューヨーク・フィルで初演された「系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―(Family Tree - Musical Verses for Young People -)」は、とても美しい音楽です。 また何より谷川俊太郎の詩集「はだか」の朗読がいいですね。 武満さんは12歳から15歳の少女による朗読が望ましいと言われています。 大人になる前の子供の透き通るような声質を残し、そしてまだ大人には成熟しきっていない危うさというかストレートさ不安定さ、そんな語りで、決して綺麗事ではない家族の様子が語られます。

最後の「とおく」と題された詩で結ばれますが、そこの一節
 そのときひとりでいいからすきなひとがいるといいな
 そのひとはもうしんでてもいいから
 どうしてもわすれられないおもいでがあるといいな

という言葉には、やはり少女の声でないと伝わらない魅力(魔力)があると思います。
そして最後のフレーズ
 でもわたしはきっとうみよりももっととおくへいける
で結ばれたあとに流れるアコーディオンの旋律もまた涙腺を刺激してなりません。

美しい響きに満たされた音楽、そして現実と転生輪廻でしょうか、遥かなる世界へいざない浄化してゆくのような言葉が胸に響きます。 初演は英語ですが、やはり日本語で聴くのが自然でいいですね(日本人ですから)。

このCDは、アフィニス文化財団が2005年6月に非売品として無料で配布していた「Affinis Sound Report」の No.30 。 これに 2004年9月30日、第5回 現代日本オーケストラ名曲の夕べ(日本オーケストラ連盟)の実況録音として「系図」が収録されています。 そしてここで朗読されている太田麻華さんのまだ少女の声、そして語りも巧くて心に響きます。

NAXOS MUSIC LIBRALY では、山田和樹指揮、日本フィルハーモニー交響楽団(朗読:上白石萌歌)による2016年1月30日渋谷東急Bunkamura オーチャードホールでのライブ録音が聴けます。 上白石萌歌の朗読は、太田麻華さんよりもちょっと落ち着いた感じ柔らかな感じですね。
小澤征爾指揮、サイトウ・キネン・オーケストラ(朗読:小澤征良)も NAXOS MUSIC LIBRALY にありますが、こちらは英語版ですね。

なお YouTube では、1997年6月18日 NHKホールでのシャルル・デュトワ指揮、NHK交響楽団(朗読:遠野凪子)がありますね。 遠野凪子さん、この曲の日本初演者で、武満徹のご指名だったそうです。 画像がちょっと悪いですけど。 さすがデュトワらしい色彩感のある演奏、遠野さんの朗読も不安気な気持ちが入ってます。
あと YouTube では、2016年4月22・23日、NHKホールでのレナード・スラットキン指揮、NHK交響楽団(朗読:山口まゆ)があります。 スラットキンは上述のとおり世界初演者です。 落ち着いた演奏ですね。 山口さんの朗読もちょっと大人しい良い子の感じ。

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P6192998 posted by (C)fronte360

武満 徹/系図 ― 若い人たちのための音楽詩 ―
   沼尻竜典指揮 オール・ジャパン・シンフォニー・オーケストラ
   朗読:太田麻華 、アコーディオン:大田智美
    録音:2004年9月30日、愛知県芸術劇場コンサートホール


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2020年06月20日

クライバー/バイエルン国立管弦楽団、ベートーヴェン/交響曲第4番

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カルロス・クライバーによる1989年のニューイヤー・コンサートを聴いたので、クライバーのCDを漁ってベートーヴェンの運命と第7番、シューベルトの交響曲第3番など立て続けに聴き進めました。 運命など素晴らしい推進力ですし、その他もいい演奏に違いないのですが、やはり脳裏をかすめるのが1982年にカール・ベーム追悼のための演奏会でのベートーヴェンの交響曲第4番の演奏ですね。 これについては、CDでは持っていないので、アナログLPでの鑑賞となりましたが、ライブならではの臨場感と生命力のあふれた演奏を久しぶりに堪能しました。

1982年5月3日、ミュンヘンの国立劇場でマチネーとして催されたカール・ベーム追悼演奏会。 ベートーヴェンの交響曲第4番と第7番が演奏され、そのうちの第4番のみがオルフェオ・レーベルよりLPレコードで発売されました。 このLPレコード、プリンツレゲンテン劇場改修基金のチャリティだったのでクライバーが販売を許諾したようですね。 第7番は販売が許諾されず長くお蔵入りとなってましたが、クライバーの死後、2006年にオルフェオよりCD化されていました(これは知らなかった)。

このレコードは、1986年にクライバーがバイエルン国立歌劇場管弦楽団との来日公演に併せた来日記念盤として 1,000円で売られていたもの(リアルタイムで堂島ワルツ堂にて捕獲)。 オルフェオの輸入盤に日本語の帯+解説を被せたもので、一部のネットで書かれている「ここでカルロス火を吹いた!」とのキャッチコピーは見当たりませんね。

さてベートーヴェンの交響曲第4番、シューマンが「2人の北欧神話の巨人の間(第3番と第5番のこと)にはさまれたギリシアの乙女」と言ったように、どちらかというと大人しい曲のイメージですよね。 でも当方はこの曲を、メンゲルベルク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管(1940年4月25日ライブ)で初めて聴き、そしてスリ込まれたので、弱っちい演奏はダメなんですね(同様に第8番も剛健でないといけません)。

その点、このクライバーの演奏はそのような心配は無用。 細部まで神経を尖らせていながらも、猛烈なスピード感を伴った演奏で満足させてくれます。 演奏について、当方が書かなくても、皆さんあちこちで書かれているのも参考にされながら、実際に耳で聴いて頂けたらと思います。 NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。 また第7番も NAXOS MUSIC LIBRALY にありました。

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P6192997 posted by (C)fronte360

ベートーヴェン/交響曲第4番
   カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立管弦楽団
    録音:1982年5月3日、ミュンヘン、国立劇場(ベーム追悼演奏会ライヴ)


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2020年06月19日

クライバー/ウィーンフィル、ニューイヤー・コンサート1989

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今日は新型コロナ対策で急きょ付与された特別休日を取得して臨時休業です。

カラヤンによるウィーンフィルの「ニューイヤー・コンサート」を聴いたのならば、クライバーが1989年に初登場したときもエポックメイキングでしたね。 ワクワクしながら画面を食い入るように見ていたものです。 この時の実況録音盤も取り出してきました。 カラヤンも素敵ですが、クライバーはより自由というか楽しい演奏ですね。 オケも指揮者も楽しんで演奏しているように思えます。 

ニューイヤー・コンサートの指揮者、カラヤン以前はロリン・マゼール、その前はウィリー・ボスコフスキーが連続して担当していましたが、カラヤンが指揮した1987年以降は毎年指揮者が変わるようになりましたね(2年連続出演は無し)。 1988年はアバドでしたが、記憶になく(見てもいないはず)、翌 1989年のカルロス・クライバーの登場に、大きな期待を持ってテレビの前に座ったことを思い出します。 当時のカルロス・クライバー、年に2、3回しか演奏会に登場せず、しかもその演奏会もいつキャンセルされるかもしれず、それでいて人気抜群のカリスマ指揮者でした。

収録曲、カラヤンのと違ってマイナーな曲も散りばめられていますが、ども曲も生命感を伴っていて、クライバーの魔術にかかったように楽しめますね。 そしてカラヤンの時よりも、曲を聴いているとクライバーが指揮する映像が脳裏に浮かんでくるのは当方だけでしょうか。 はにかんだような笑顔で右腕をヒラヒラさせながら曲を進めてゆき、興を乗せてスピードアップするときは左腕がグルグルと回り、オケが走って演奏を続けるのを指揮台の枠にもたれながら指揮するのを止めて眺めてる・・・などなど、いかがでしょうか。

カラヤンとクライバーのニューイヤー・コンサート、どちらが巧い、好き、という問題ではなく、双璧でしょう。 ともに聴いて楽しい、幸せな気分になれます。 これを超えるニューイヤー・コンサートはもう現れないのような気がします。

この1989年のニューイヤーのレーザーディスクも持っていますが、カラヤンのと同様に1階に引っ越したステレオ装置とは切り離されて2階の物置同然の所に置いてあります。 こちらも復活させたい。

ちなみに今回調べてみて知ったのですが、クライバーが2回目に登場した 1992年のニューイヤー・コンサートは、当初バーンスタインが指揮者だったそうですね。 バーンスタインの死去により代役としての登場であったとか。 またクライバーとバーンスタインは親交もあったと Wikipedia には書いてました。

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P6132996 posted by (C)fronte360

CD−1
ヨハン・シュトラウス2世/加速度ワルツ 作品234
ヨハン・シュトラウス2世/田園のポルカ 作品276
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「わが家で」 作品361
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・マズルカ「とんぼ」 作品204
ヨハン・シュトラウス2世/喜歌劇「こうもり」序曲
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「芸術家の生活」 作品316
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ「風車」 作品57
CD−2
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「ハンガリー万歳!」 作品332
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「クラップフェンの森で」 作品336
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「春の声」 作品410
ヨハン・シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス/ピチカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウス2世/オペラ「騎士パズマン」チャルダーシュ
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ「おしゃべりなかわいい口」 作品245
ヨーゼフ・シュトラウス/ジョッキー・ポルカ 作品278
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「美しく青きドナウ」 作品314
ヨハン・シュトラウス1世/ラデツキー行進曲 作品228

   カルロス・クライバー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
     録音:1989年1月1日 ウィーン、ムジークフェラインザール

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2020年06月14日

カラヤン/ウィーンフィル、ニューイヤー・コンサート1987

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カラヤンがウィーンフィルを鳴らし切るほどドライブした「惑星」をわくわくしながら楽しみましたが、カラヤンとウィーンフィルというと、1987年1月1日、最初にして最後に出演したウィーンフィルの「ニューイヤー・コンサート」。 この実況録音盤を取り出し、美しくもまた楽しい演奏をうっとりと楽しみました。

帝王とも呼ばれたカラヤン、1989年没。 1983年のザビーネ・マイヤー問題を機に主兵ベルリンフィルとの関係がぎくしゃくし始め、ウィーンフィルとの関係が深まってゆきました。 この頃からカラヤンの晩年が始まったように思います。 そんな中でのウィーフィルのニューイヤー・コンサートへの初登場は大きな話題でしたね。 アンチ・カラヤンを標榜していた当方も、大きな興味を持ってテレビ画面を見ていて、感銘を受けた記憶があります。

また収録曲がいいですね、ポピュラーな曲が並んでいます。 ごく最近のニューイヤー・コンサートは興味もありませんが、これ以降のニューイヤーでは隠れた名曲かもしれませんが、こんな題名の曲があるんや、といったものが散見されますよね。 カラヤンは、耳慣れた曲ながら、躍動感や生命力をともなって流れる音楽がとても自然。 ウィーンフィルの人達も演奏している楽しさを存分に味わっているのではないでしょうか。 それにキャスリーン・バトルを連れてきて歌わせた「春の声」、清楚で可憐なんでしょう。 カラヤン好みがこんなところにも表れているように思います。

そしてこれらの演奏もまた NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。
このニューイヤーのレーザーディスクを持っていますが、1階に引っ越したステレオ装置とは切り離されて2階の物置同然の所に置いてあります。 こちらも復活させたいけどなぁ。

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P6132995 posted by (C)fronte360

ヨハン・シュトラウス2世/喜歌劇「こうもり」序曲
ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ「天体の音楽」作品235
ヨハン・シュトラウス2世/アンネン・ポルカ 作品117
ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ「うわごと」作品212
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「観光列車」作品281
ヨハン・シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス/ピチカート・ポルカ
ヨハン・シュトラウス1世/アンネン・ポルカ 作品137
ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ「雷鳴と電光」作品324
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「春の声」作品410 -*
ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ「憂いもなく」作品271
ヨハン・シュトラウス2世/ワルツ「美しく青きドナウ」作品314
ヨハン・シュトラウス1世/ラデツキー行進曲 作品228

   ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
   キャスリーン・バトル (S) -*
     録音:1987年1月1日 ウィーン、ムジークフェラインザール

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2020年06月13日

カラヤン/VPO、ホルスト/組曲「惑星」

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CD棚をひっくり返して、PILZや正体不明録音盤をアレコレとみていると泥沼に入ってしまうので、お口直しにメジャー・レーベルを。 キング・レコードが1996年に完全限定盤として1,000円でリリースした「LONDON SUPER COLLECTION」、これが出た当時、メジャー・レーベルの1,000円盤って珍しく、あれこれと買い集めたものです。 その中より、カラヤンがウィーンフィルを振って1961年に録音したホルストの「惑星」。 この曲をメジャーな曲にした歴史的名盤、などと書かれているものです。 そしてこのカラヤン/VPOの「惑星」、若いころのカラヤンってこんなに豪快な指揮をするのかと、とても面白く聴ける演奏ですね。

クラシック音楽を聴き始めた頃、小遣いが月1,000円だったので、買えるレコードは当時「1,000円盤」と呼ばれていた廉価盤ばかりでした。 そんなことより1,000円盤でよくお目にかかる指揮者には親近感を持ちましたが、1,000円盤に登場しない指揮者って疎遠どころかアンチな気持ちを抱いたものでした。 カラヤンはその筆頭でしたね。 目をつぶって指揮するのがキザ、レガートで音を繋いで甘ったるい、金儲け主義、などなど。

そんな時代が長く続きましたけれど、このCDが出ていた頃には封印も解けてきて、1970年以前に録音されたカラヤンの演奏って骨太で聴き応えあることに気付いてました。 だからこのキング・レコードのこのシリーズも色々と集めたのでした(これよりちょっと前、アナログLPでも、キング・レコードが1973年にロンドンレコード発売20周年謝恩特別企画盤として1,000円で売り出した KARAJAN BEST1000の中古レコードも見つけ次第買っていたので、レコード盤で持っていないものをCDで集めていました)。

「火星」冒頭からからグイグイと押し進めてゆきます。 あちこちで書かれていますけど、5拍子がきちんと取れていなくて、とにかく前向いて、勢いで進めている感じ。 当時のウィーンフィルにしたら「惑星」って現代音楽でしょうから、適当に演奏していたのかもしれません。 それにしても、カラヤンがグイグイと引っ張り、頑固なウィーンフィルを鳴らし切るドライブ感。 興奮します。 またこれは古いCDながら、ウィーンフィルらしい音も堪能できるなかなかの優秀録音ですね。 ティムパニも強打していますが、羊の皮を張ったタイコでしょうからドカドカっていう打音。 デッカらしい音造りとも相まってなかなかに面白い。 「金星」でのソロヴァイオリンは、当時のコンマスだったウィリー・ボスコフスキーでしょう、冒頭のホルンやオーボエ、クラリネットなどなどウィーンフィルの響きが満載ですね。 「木星」も弦アンサンブルやホルン斉奏などグラマラスな音楽。 全体的に、音楽の勢いを全面に出していて、聴き応え充分。 大ウケしたのも頷けます。 この演奏も NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。

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ホルスト/組曲「惑星」Op.32
   ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
                    ウィーン国立歌劇場合唱団
     録音:1961年9月、ウィーン・ソフェンザール

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2020年06月12日

クーベリック、モーツァルト/交響曲第40番・第41番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今日は新型コロナ対策で急きょ付与された特別休日を取得して臨時休業です。

CD棚をひっくり返して、PILZや正体不明録音盤をアレコレとみていると泥沼に入ってしまうので、お口直しにメジャー・レーベルを。 CBSの輸入盤(CBS MASTERWORKS)です。

先日、クリップスのモーツァルトを聴いたので、今回はラファエル・クーベリックが手兵バイエルン放送交響楽団を振って録音したモーツァルトの後期6大交響曲集。 1990年頃に堂島ワルツ堂で捕獲したものでしょうね。 バラで3枚持ってますが、その中より第40番、第41番。 オーソドックスながらも細部まで磨き抜かれたこの演奏はこの曲の(自分にとっては)リファレンス。 充実した演奏です。

このCDを買う前、まだ結婚前だったので1987年頃かしら、たまたまCBSソニーのLPレコードで第40・41番を買いました。 あまり期待もせずに買ったのですけれど、針を落として吃驚。 耳に馴染んだというか、手垢にまみれた通俗名曲、特に第40番、目からウロコがポロポロと落ちるようでした。 しっかりとした構成感を持ちながらもなんと美しい自然体の演奏だろう、そんな新鮮な感動を味わったことを覚えています。 おって他の2枚のLPレコードも捕獲して後期6大交響曲集を揃えたのでした。 そして遅ればせながら、結婚してCDが聴けるようになり捕獲したのがこれでした。 

ちなみに結婚祝いで貰ったパイオニアのレーザディスク装置が長くCDプレーヤ兼用でした。 それまでポータブルCD装置(いわゆる DISCMAN)はいくつも買いましたが、据え置きのCDプレーヤって 2014年にヤフオクでジャンク品として 1,200円で落札(送料含め 2,500円)、自分で修理して使っている現行の SONY CDP-203 まで持ってませんでした。 オーバーサンプリングされる前の古い機種(1986年製)ですが、けっこうお気に入りです。

さて、クーベリック/バイエルン放送響による演奏の特徴はご存知のとおり、左右に振り分けられたヴァイオリンにコントラバスが左奥となる対向配置による演奏。 これによって各声部がくっきり浮かびあがってくるようですね。 そしてクリーベリックとバイエルンによる屈託のない瑞々しい響きでモーツァルトの旋律が歌い継がれてゆきます。 息のあった両者だからこそ、何度聴いても新鮮な感動に目覚めるのではないでしょうか。 とくに各声部が競い合いながら曲が展開・進行してゆく「ジュピター」の終楽章、決して煽らず声高に叫ぶことはありませんが、自然な高揚感を感じます。

世評では同じバイエルン放送響とのコンビによる1985年のライブ録音盤を推す意見が多くありますが、ライブで燃えるクーベリックも素晴らしいのですが、リファレンスとしては落ち着きながらもしっかりとツボを押さえているスタジオ録音も良いのではないでしょうか。 なおライブ録音の方は NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができますが、スタジオ録音のはラインナップされていません。

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モーツァルト/交響曲第40番ト短調K.550
モーツァルト/交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
   ラファエル・クーベリック指揮 バイエルン放送交響楽団
     録音:1980年、ミュンヘン、ヘルクレスザール

posted by fronte360 at 05:43| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする