2015年08月29日

セル、マーラー/交響曲第4番

やっときた週末ですが、疲れがなかなか抜けません。

水曜夜より金沢移動で、木曜夜遅くに帰宅しましたし、
昨夜は、会社を退けてから先日の健診結果を持って実家近くの診療所に行き、
追加検査などのあと実家詣をしたので、またもや少々帰宅が遅くなったのでした。

今朝は今朝で、近鉄に乗っていると、1本前の電車が人身事故に巻き込まれて、
40分ほど河内小阪駅で立ち往生しましたしね、なんかぐったりで、
自宅に戻る電車の中では眠りこけておりました。 慢性睡眠不足なんですよね。

ようやくステレオの前に陣取り、美しい音楽を聴こうと取り出したのがコレ。

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P8291403 posted by (C)fronte360

マーラー/交響曲第4番 ト長調
  ジュディス・ラスキン(S)
  ジョージ・セル指揮 クリーヴランド管弦楽団

セルらしい透明感の高い緻密なアンサンブルながら、決して冷たさは無く、
透徹した美感の漂うロマンティックな演奏です。

テンポがやや遅めで第1楽章は17分を超えていたりしますが、
前述のとおりの演奏なので、もたれたりすることは皆無ですし、
全奏となっても煽ったりすることのない自然な盛上がりでピークを築きます。

白眉ともいえる第4楽章のラスキンの美しい歌声も素適ですけれど、
たっぷりと歌いあげてゆく第3楽章がとても美しく、ほんと素晴しい演奏ですね。


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2015年08月25日

ケンペ、ブルックナー/交響曲第4番「ロマンティック」

朝TVを見て、台風がもう九州にまで来ていたのか・・・と驚きました。

それだけ浮世離れした独身生活なのでしょうね。
今宵は日本酒ではなく、安売りされていたホワイト・ホースを買ってきたので、
原液(ストレート)をチビチビと舐めながらのレコード鑑賞です。

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P8251403 posted by (C)fronte360

ブルックナー/交響曲第4番 変ホ長調 「ロマンティック」
  ルドルフ・ケンペ指揮 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

PILZ のCDも持っていますが、ACCANTA とはいえレコードの方が音が良くて、
演奏にのめり込むことが出来て、堅牢なブルックナーを楽しんでいます。
金管の咆哮など飾らない素朴さ無骨さなどドイツらしい感じですし、
淡々として流れてゆく第2楽章もいいですね。

そして終楽章、冒頭のティムパニの音などキレの欲しかったところですが、
全般的に押しの強いサウンドで迫力充分。
分析的でなく、音楽の自然な流れ、それが全体を支配しています。
現代のブルックナー演奏とは違ってひと昔前、オペラ的な演奏かもしれません。

ステレオのヴォリュームを上げて聴きたいので、窓を締め切りましたけど、
冷房を入れなくても良くなった・・・これはもう、芸術の秋、到来ですね。



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2015年08月24日

バルビローリ、ブラームス/交響曲第4番

8月もあと少し、秋の虫の声も耳にするようになりました。

土曜夕刻まで独身生活となったので、平日夜ながらステレオ部屋に陣取って、
先日換装した ORTOFON MC100 で何を聴こうかな・・・と、以下を取出しました。
秋を先取りして、ブラームスの交響曲第4番。

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P8241403 posted by (C)fronte360

ブラームス/交響曲第4番 ホ短調 作品98
  ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団

バルビローリの指揮ではEMIにウィーンフィルと録音したものが有名ですが、
あえて主兵ハレ管を振った、テイチク1,000円盤のパイ録音。

録音の古さもあってオケの非力さなどでウィーンフィルが有利ですけれど、
サー・ジョンの棒に付いてゆく真摯さを持ったロマンティックな演奏で、
第2楽章などしみじみと聴かせて貰いました。

第1楽章と終楽章など、ちょっと非力さが出てしまってますけど、
これはこれで捨てがたい魅力も感じました。


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2015年08月23日

ウィーン・フィルハーモニー四重奏団、シューベルト/死と乙女

休日というのに早朝覚醒はいつもどおり・・・
しかし今朝は久しぶりにすっきりと晴れてちょっと清々しい気分。

今朝も左足が痺れて痛かったりしますが、早朝より家事労働(洗濯)などをし、
身体を動かしたので、ちょっとはましでしょうか(騙しているだけですが)。
早朝のレコード鑑賞は、室内楽としました。
2014年の正月休みに高知で捕獲した「ウィーンの室内楽・名盤1300」より

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シューベルト/弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」
シューベルト/弦楽四重奏曲第10番

  ウィーン・フィルハーモニー四重奏団
    ウィリー・ボスコフスキー(vn)、 オットー・シュトレッサー(vn)
    ルドルフ・シュトレンク(va)、 ロベルト・シャイヴァイン(vc)

「死と乙女」はアルバン・ベルクSQによる劇的な表現が耳に残っているので、
ボスコフスキー率いるウィーンフィルSQのは叙情的でノスタルジックな表現に
最初は物足りなさも正直感じましたけれど、カートリッジを交換し、
聴き進むうちに、暖かいトーンで流麗なアンサンブルに魅せられました。

Audio-technica AT150Ea/G は分解能は良いのですけれど、
ヴァイオリンの響きがちょっと平板にも聴こえ、ボスコフスキーを聴くならと、
ORTOFON MC100 に換装したのが正解でした。

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P8231404 posted by (C)fronte360

アームが鈍重なので、大根足にハイヒールの様相ですが、中音域の質感がUP。
モーツァルトの影響が丸出しの感がある第10番の弦楽四重奏曲も優美さの中に
少年シューベルトのロマンティックさが垣間見えるようで面白いですね。

また新しいカートリッジが欲しくなってきた・・・



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2015年08月22日

バックハウス、ブラームス/ピアノ協奏曲第2番(旧録音)

気ままな昼下がりの鑑賞タイム。
適当にジャケットを見て間違ったのですが、選びたかったのはこちら・・・
同じデザイン、タイトルのみ違うので、間違っても当然かも。

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P8221403 posted by (C)fronte360

ブラームス/ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調

  ウィルヘルム・バックハウス(p)
  カール・シューリヒト指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

先のベームとの第1番が1953年6月録音、こちらは先立つ1952年5月録音ながら
こちらの方がやや音色が華やかであるような気もしますが、曲調のせいかしら。
第3楽章のチェロの独奏もしみじみとしながらも滋味を感じます。

情熱的な第1楽章から終楽章まで、明晰なシューリヒトのよる演奏が素晴しい。
バックハウスも切れ味よく掛け合って、情熱的ながら爽快感も感じる名演ですね。
第1番の作曲から20年を経て、ヴァイオリン協奏曲や交響曲も2曲書き上げ、
円熟期にあったブラームスの筆致にもよるところ大でしょう。

一気に両面を聴いてしまいました。
カートリッジ Pickering V-15 micro IV にもまたよく合っている感じでしたが、
ちょっと好奇心が湧いてきたので、カートリッジを国産のに換装しました。

Audio-technica AT150Ea/G 、さすがに見晴らしが良くなりました。
高音弦の伸びが断然違いますね。 でも録音の古さも感じさせるようでもあり、
ちょっとフラつく感じなのはプレーヤーの性能もあるでしょうか。

ピアノの強い打鍵がくっきりと描き出て、かつバックハウスの気迫も十二分で、
さすがに国産、分解能は見事ですわ。


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バックハウス、ブラームス/ピアノ協奏曲第1番

はっきりしない天気で鬱陶しい空模様。

当方の左足も変わらず鬱陶しいので、今日もいつもの図書館通いと買物、
8,000歩程歩いて、昼過ぎに戻ってきました。 歩いたほうが楽になるんです。
座りっぱなしが最悪で、朝起きた直後も足が固まった感じ・・・

そんなこともあって早朝のレコード鑑賞はなくなり、昼下がりの鑑賞タイム。
適当にジャケットを見て、かけたのがコレでした。

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ブラームス/ピアノ協奏曲第1番 ニ短調

  ウィルヘルム・バックハウス(p)
  カール・ベーム指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

第2番の方をチョイスしたつもりが、同じジャケットデザインの第1番でした。
ブラームスのピアノ協奏曲は第2番の方が好きで、第1番を聴くのは久しぶり。

交響曲を作曲していたのを途中で変更してピアノ協奏曲になった経緯どおり、
ピアノ付きの交響曲とも言われているような、骨太の演奏が特徴的ですね。
鍵盤上の獅子王といわれたバックハウスの強烈なピアニスティック。
ベームも無骨に燃えた演奏を形成してがっぷりと組んだ演奏によって、
ブラームス26歳の作曲らしく内向的で鬱屈としたエネルギーに満ちています。

ロンドン不滅の名盤シリーズ、レコード番号がMZで始まるシリーズですね。
1953年6月録音、ロンドンのffrr(full frequency range recording)らしく
ちょっとデフォルメされたようなグラマラスで腰の太い録音ながらも
細部がくっきり。 音色の古さはちょっと否めませんが、よい味付けでしょう。

カートリッジ Pickering V-15 micro IV にもよく合っている感じ。
聴きやすくまとまっています。


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2015年08月21日

ブルーノ・ワルター、シューベルト/交響曲第5番(旧録音)

高知より戻ってからも左足の痺れ(坐骨神経痛?)が続いていることもあり
自宅でPCに向かって座るのも苦痛だったりしますが、ようやっとの休日前夜。

このところやっているレコード棚の発掘、こんなのを掘り起こしてきました。

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P8211404 posted by (C)fronte360

シューベルト/交響曲第5番変ロ長調     (1955/10/5,6,8 録音)
シューベルト/劇音楽「ロザムンデ」より   (1955/10/6,7,8 録音)
          序曲、舞踏音楽第2番、第3幕の間奏曲
J.シュトラウス/皇帝円舞曲 -*       (1942/4/18 録音)

  ブルーノ・ワルター指揮 コロムビア交響楽団、ニューヨーク・フィル(-*)

シューベルトの交響曲第5番は、1960年のステレオ録音がありますが、
こちらは1955年のモノラル録音。 とても遅い出だしに驚きますね。
耽美的なシューベルト、綿々と歌わせつつ、気品を持って進めるワルター流。

ワルターって、個人的にあまり思い入れの無かった指揮者なのですけれど、
こうやってちょっと弱った身体になってみると、沁みるものを感じるようです。

ところでカートリッジは、Pickering V-15 micro IV に換装しています。

高知で捕獲したフリッチャイのレコードを Audio-technica TT30E で聴くと
スカスカの音で、録音が古いから仕方ない、って思ってましたけど、
こちらに交換すると、ちょっと大づかみながら、中低音が前に出て聴きやすい。

アナログの醍醐味に触れ、古い録音もまた楽しんでいるわけです。


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2015年07月25日

ヒューズ、ディーリアス/管弦楽曲集「A SONG of SUMMER」

高知より戻ってきても雨・雨・・・でしたが、
ここに来てようやく綺麗に晴れ上がり、早朝より盛んにセミが啼く蝉時雨な朝、
今日はとても暑くなりそうなので、初夏にふさわしい清涼な音楽で休日の幕開け。

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P7251224 posted by (C)fronte360

ディーリアス/管弦楽曲集「A SONG of SUMMER」

 Side A
   ブリッグの定期市
   夜明け前の歌
   楽園への道
 Side B
   夏の歌
   夏の庭園にて
   河の上の夏の夜

    オウェイン・アーウェル・ヒューズ指揮 フィルハーモニア管弦楽団

2000年頃、CDなどをバークシャ・アウトレットで個人輸入していた時期があり、
なかにはLPやLDもほんの少しだけあって、それで個人輸入したLPの1枚。
英国盤のデジタル録音のDMM、1.99ドルだったと記憶しています。

「A SONG of SUMMER」が示すように、この時期に聴くには最高の1枚。
ビーチャムやバルビローリも良いけれど、若手のヒューズの清新さが出ていて、
美しい音楽に心が洗われるようです。

オウェイン・アーウェル・ヒューズは、1942年ウェールズ生まれの英国人。
1988年4月録音なので、40歳を少し過ぎた頃の録音ですね。
自国の音楽ですから、ちょっと思い入れが強い面もあるかもしれません、
ブリッグの定期市などぐいぐいと盛り上げていたりもします。

とにかく夏にこだわった選曲が見事なうえに、常に美しさを前面に出して、
爽やかな夏を彩ってくれる演奏がお気に入り。


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2015年07月18日

カール・ミュンヒンガー、J.S.バッハ/フーガの技法

昨日の高知行きバスの運休については何の連絡もなく、
湊町バスターミナルのカウンターで確認しても、ちょっと待って下さい・・・
と奥にひっこんで暫くして、運休みたいです、と発車40分前の対応としては、
かなりお粗末な対応に憮然としましたが・・・

今朝はなんと、運休お知らせメールが3時間前に届きました。
慌ててバス予約をやり直しましたが、タッチの差で日中のバスは確保できず、
最後の1枚となっていた深夜バスを確保。 すでに疲れてしまいました。

夜までの時間がぽっかりと空いたので、昨年のちょうど今頃、
高知で捕獲したバッハの大作のレコードを聴いております。

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IMGP0047 posted by (C)fronte360

J.S.バッハ/フーガの技法
  カール・ミュンヒンガー指揮 シュトゥットガルト室内管弦楽団

2枚組・見開きジャケット、自筆符の写真や符例付きでの詳細な曲解説が付き、
紙質の経年変化も少なく、盤面はとても綺麗。 最後の未完のフーガのあと、
1751年の初版時に追加されたコラール前奏曲までたっぷりと楽しみました。

といっても大作ゆえ、何度か中座はしましたが、静かな感動は途切れません。
じっくりと構えて曲の真正面より立ち向かってゆくような真摯さを感じました。
素晴しい演奏でした。

かといって、何度も繰り返し聴きたくなるような曲ではありませんけれど、
ちょうど良い機会になりました。

さて、ぽっかりと空いてしまった時間・・・
図書館で借りていたDVDを返却するなど、有効に使いましょう。



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フィリップ・アントルモン、ラヴェル・ピアノ曲全集 Vol.1

台風一過ながら曇天、夜半まで雨が激しく降っていたので、湿っぽい朝。
いつもの宗教曲やバロック音楽とは異なった音楽を聴きたくなって、
ずいぶん以前に頂いたレコードを取り出してきた。

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IMGP0045 posted by (C)fronte360

ラヴェル・ピアノ曲全集 Vol.1
 逝ける王女のためのパヴァーヌ
 シャブリエ風に
 ボロディン風に
 ソナチネ
 鏡
   フィリップ・アントルモン(p)

若きアントルモンが雨傘を持っているジャケット写真も今朝に似合っていて、
刺激的な響きにさせず、でもしっかりと芯を押さえてピアノを鳴らすテクニック、
しっとりと柔らかなフレージング・・・

フランスのピアニストによる印象派の音楽、
その程度のありきたりな言葉しか浮かばないが、ただただ聴くには充分すぎる。

外では小鳥も囀り始め、今日もまた暑い一日が戻ってくるのだろうな・・・
などど思いながら、しっとりとした朝の時間を過ごしている。

1974年2月、ロンドンCBSスタジオでの録音なので40歳になるかならない頃、
2002-3年に録音された新全集もあるみたい。 一度聴いてみたいな。
図書館にあるだろうか。

などとつらつら思っていると両面を聴き終えたので、
「逝ける王女のためのパヴァーヌ」を再聴中、しみじみと心に沁み入ります。



posted by fronte360 at 06:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 15-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする