久しぶりにサヴァリッシュ指揮SDKのシューベルトの交響曲全集より
第1〜3番を聴いていましたが・・・ こんなだったかな、と少々疑問に思え、
仕切り直しとしました。
いえね、テンポが上がる部分で力んでいるのかな
リズムが硬直化しているようにも聞こえて、少々楽しめなかったんです。
ずいぶんと以前に買ったCDで、長く聴いていなかったもので、
記憶の中の印象と違っていたからかもしれません。 とにかく仕切り直し。
そこで、久々に愛用のメモリプレーヤに復活させた
オットー・クレンペラー指揮
フィルハーモニア管弦楽団による
メンデルスゾーン
交響曲第3番「スコットランド」
これを堪能することにしましたが・・・
こちらも、記憶の中の印象と違っていて、少々驚きました。
悠揚とした遅いテンポ、各楽器を磨き込むように響かせているイメージ、
まさにそうなのですが、こんなにも各楽器が明瞭に聞こえてくるとは・・・
弦楽器、左右に振分けられたヴァイオリンの掛け合いもさることながら、
ヴィオラ・パートまでも、他の弦楽器の裏で、また旋律を引き継いで流れて、
これらがまた渾然一体となって音楽全体が進んでゆくのですね。
やはり名盤中の名盤、そういっても差し支えないことを改めて感じながら、
いい演奏を耳にすると、精神的な元気が湧いてくることも実感しました。
●
今日より10月、ことしもあと3ヶ月となりましたが、
それよりも今日は第1営業日、深夜勤務の当番で深夜2時過ぎまでお仕事。
会社近くのホテルに泊ってからの帰宅・週末となります。
今日はこれで一杯、なんとか乗り切りましょう。 では行ってきます。
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2010年10月01日
2010年09月30日
ハイティンク、ショスタコーヴィチ/交響曲第9番
吹田市交響楽団の素晴らしいショスタコーヴィチの交響曲第9番を聴いたので
自宅よりこの曲のCDを持ち帰ってきました(写真は今のものですが・・・)
ハイティンク指揮ロンドン・フィル
録音は1980年1月
ロンドンのキングズウェイ・ホール
カプリングは有名な第5番で
この演奏はコンセルトヘボウですが、
第9番は、ロンドン・フィル
第9番に、ロンドン・フィルの起用は正解だった、と思っています。
ハイティンク、最近では巨匠の一員になっていますけれども
かねてよりこの指揮者、若くしてコンセルトヘボウ管の指揮者となり
シンの感じられないマーラーの演奏で裏切られたことより好みでなくなり、
意識からも遠くなった指揮者だったのですが・・・
このショスタコの第9で聴かせるドライブ感は見事なものですね、
最初に耳にしたとき、逆の意味で、大きく裏切られたことを思い出します。
今また聴きなおしてみても、ドライブ感とキレの良さはカッコ良いなぁ。
もっとニヒリスティックに・・ そんな意見もあるかもしれませんが、
一筋縄ではいかないこの曲をダイナミックにかつ聴きやすく演奏しています。
このショスタコの第9、5楽章構成ながら、全曲が約25分未満の交響曲です。
通常の2管編成のオーケストラで演奏可能な曲なので、アマオケなどでも
もっと広く演奏され、親しまれてもいい曲じゃないか、と思います。
さて、本日で9月もオシマイですね。 そして上期末でもあります。
光陰矢のごとし、でも本日は待機勤務も本格的、長い1日の始まりです。
今日も何事も起きませんように。
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自宅よりこの曲のCDを持ち帰ってきました(写真は今のものですが・・・)
ハイティンク指揮ロンドン・フィル
録音は1980年1月
ロンドンのキングズウェイ・ホール
カプリングは有名な第5番で
この演奏はコンセルトヘボウですが、
第9番は、ロンドン・フィル
第9番に、ロンドン・フィルの起用は正解だった、と思っています。
ハイティンク、最近では巨匠の一員になっていますけれども
かねてよりこの指揮者、若くしてコンセルトヘボウ管の指揮者となり
シンの感じられないマーラーの演奏で裏切られたことより好みでなくなり、
意識からも遠くなった指揮者だったのですが・・・
このショスタコの第9で聴かせるドライブ感は見事なものですね、
最初に耳にしたとき、逆の意味で、大きく裏切られたことを思い出します。
今また聴きなおしてみても、ドライブ感とキレの良さはカッコ良いなぁ。
もっとニヒリスティックに・・ そんな意見もあるかもしれませんが、
一筋縄ではいかないこの曲をダイナミックにかつ聴きやすく演奏しています。
このショスタコの第9、5楽章構成ながら、全曲が約25分未満の交響曲です。
通常の2管編成のオーケストラで演奏可能な曲なので、アマオケなどでも
もっと広く演奏され、親しまれてもいい曲じゃないか、と思います。
さて、本日で9月もオシマイですね。 そして上期末でもあります。
光陰矢のごとし、でも本日は待機勤務も本格的、長い1日の始まりです。
今日も何事も起きませんように。
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2010年09月28日
シューマン/ピアノと管弦楽のための幻想曲イ短調
長男と本郷図書館に行ったときに借りたCDです。
シューマンのピアノ協奏曲の原曲
「管弦楽の年」といえる1841年に作曲された
ピアノと管弦楽のための幻想曲イ短調
クララ・シューマンの独奏で初演されて
現行版とは大きく変らないようですが、
細部では色々と違っているようです。
スコアが読めないので判りませんけれど・・素晴らしい演奏と思いました。
ここで演奏しているのは マリオ・ヴェンサーゴ指揮バーゼル交響楽団
ピアノ独奏 ジャンルカ・カシオーリ(p)
カシオーリのピアノは抑制を効かせつつ、陰影を付けている好演ですし、
伴奏もまた主張を持って、独奏とともに曲を際立たせて見事ですね。
カシオーリは、ドイツ・グラモフォンへの録音もある注目株で知ってますが、
指揮者のマリオ・ヴェンサーゴは、初めて名前を知りましたが、
なかなかの実力者のようです。
この曲のあとに収録されているシューマンの交響曲第4番を聴きますと、
ちょっとテンポを遅めにしつつもツボを押さえた情感ある演奏を聴かせて、
なかなかの実力の持ち主だと感じました。
調べてみると、ヴェンツァーゴは、チューリッヒで生まれ、
最初ピアニストとして活動を始めて1978年から指揮者活動を開始、
ヴィンタートゥーア市立管弦楽団を1986年まで、その後スイス・ロマンド管、
ドイツのハイデルベルクの音楽監督を務めたあと、
1997〜2003年まで新生バーゼル交響楽団の初代の音楽監督だったようです。
その後は、2004〜07年 エーテボリ交響楽団のシェフも務めていたようで
生年は不明なものの、スイスの中堅指揮者であるようです。
1989年にはベルリン・フィルに客演、
1994年にはNHK交響楽団にも客演指揮しているとのことでした。
なかなか面白いCDを借りて満足しました。 図書館バンザイ !!!
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シューマンのピアノ協奏曲の原曲
「管弦楽の年」といえる1841年に作曲された
ピアノと管弦楽のための幻想曲イ短調
クララ・シューマンの独奏で初演されて
現行版とは大きく変らないようですが、
細部では色々と違っているようです。
スコアが読めないので判りませんけれど・・素晴らしい演奏と思いました。
ここで演奏しているのは マリオ・ヴェンサーゴ指揮バーゼル交響楽団
ピアノ独奏 ジャンルカ・カシオーリ(p)
カシオーリのピアノは抑制を効かせつつ、陰影を付けている好演ですし、
伴奏もまた主張を持って、独奏とともに曲を際立たせて見事ですね。
カシオーリは、ドイツ・グラモフォンへの録音もある注目株で知ってますが、
指揮者のマリオ・ヴェンサーゴは、初めて名前を知りましたが、
なかなかの実力者のようです。
この曲のあとに収録されているシューマンの交響曲第4番を聴きますと、
ちょっとテンポを遅めにしつつもツボを押さえた情感ある演奏を聴かせて、
なかなかの実力の持ち主だと感じました。
調べてみると、ヴェンツァーゴは、チューリッヒで生まれ、
最初ピアニストとして活動を始めて1978年から指揮者活動を開始、
ヴィンタートゥーア市立管弦楽団を1986年まで、その後スイス・ロマンド管、
ドイツのハイデルベルクの音楽監督を務めたあと、
1997〜2003年まで新生バーゼル交響楽団の初代の音楽監督だったようです。
その後は、2004〜07年 エーテボリ交響楽団のシェフも務めていたようで
生年は不明なものの、スイスの中堅指揮者であるようです。
1989年にはベルリン・フィルに客演、
1994年にはNHK交響楽団にも客演指揮しているとのことでした。
なかなか面白いCDを借りて満足しました。 図書館バンザイ !!!
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ポール・パレー、サン=サーンス/交響曲第3番
マイブームのポール・パレー(Paul Paray)の第2弾
マルセル・デュプレのオルガン
ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団による
サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」
1957年10月デトロイトでの録音ながら
パレーらしい、きっちりとした剛毅な演奏を堪能。
この録音も左右はっきりと切り分けられたステレオ効果なのは
マルチ・チャンネルになる前の3トラックによる収録であるからでしょうが、
ここでは、パレーの録音には珍しく、第2ヴァイオリンを右に振り分けていて
より一層、生々しい演奏が耳にでき、驚かされました。
フランスの重鎮マルセル・デュプレのオルガンも重厚感ある音で収録。
演奏ももちろん素晴らしいけれど、この時代の録音と思えないですね。
ここまで書いて気づきましたが
このCDジャケット、ネットから今のを拾いましたけど、
この写真、かつてはラフマニノフとフランクの交響曲が収録されたものです。
ラフマニノフの交響曲第2番はどこに行った??
こちらのラフマニノフ、最近では流行らないカット版による演奏なので、
第1楽章が16分で早く終わることもありますが、やはりストレートな表現、
ぐいぐいときて、カッコ良く感じる好きな演奏なのですけどね。
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マルセル・デュプレのオルガン
ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団による
サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」
1957年10月デトロイトでの録音ながら
パレーらしい、きっちりとした剛毅な演奏を堪能。
この録音も左右はっきりと切り分けられたステレオ効果なのは
マルチ・チャンネルになる前の3トラックによる収録であるからでしょうが、
ここでは、パレーの録音には珍しく、第2ヴァイオリンを右に振り分けていて
より一層、生々しい演奏が耳にでき、驚かされました。
フランスの重鎮マルセル・デュプレのオルガンも重厚感ある音で収録。
演奏ももちろん素晴らしいけれど、この時代の録音と思えないですね。
ここまで書いて気づきましたが
このCDジャケット、ネットから今のを拾いましたけど、
この写真、かつてはラフマニノフとフランクの交響曲が収録されたものです。
ラフマニノフの交響曲第2番はどこに行った??
こちらのラフマニノフ、最近では流行らないカット版による演奏なので、
第1楽章が16分で早く終わることもありますが、やはりストレートな表現、
ぐいぐいときて、カッコ良く感じる好きな演奏なのですけどね。
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2010年09月25日
ポール・パレー、ベルリオーズ/幻想交響曲
帰省より戻って愛用のメモリプレーヤの内容を入換え、
Mercuryレーベルに残された、ポール・パレーの一連の録音を聴いています。
ポール・パレーはフランスの名指揮者でオーケストラ・ビルダー、
1952年、デトロイト響の音楽監督に就任するとアメリカのトップ・クラスへと
育て上げ、その名演が Mercuryレーベルに残されています。
まず聴いたのは、
代表作の一つでもある幻想交響曲。
情熱溢れる演奏ながら、
男性的な強靭で硬派な響きが押し寄せます。
1959年録音ですが、
実に素晴らしい音で収録されています。
低弦群の引き締まった重低音、シルキーなヴァイオリンの響き、
木管の艶やかな音もこれまた見事に捉えられています。
Mercury LIVING PRESENCE(マーキュリー・リヴィング・プレゼンス)
わずか3本のマイクながら、各楽器にスポットライトを当てたようでもあり
ちょっと造り物っぽい感じもしますけれど、臨場感をかきたてる録音ですね。
パレーの豪快かつストレートな演奏と、左右に切り分けられたステレオ感が
見事にマッチしているようにも思います。 お薦めです。
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Mercuryレーベルに残された、ポール・パレーの一連の録音を聴いています。
ポール・パレーはフランスの名指揮者でオーケストラ・ビルダー、
1952年、デトロイト響の音楽監督に就任するとアメリカのトップ・クラスへと
育て上げ、その名演が Mercuryレーベルに残されています。
まず聴いたのは、
代表作の一つでもある幻想交響曲。
情熱溢れる演奏ながら、
男性的な強靭で硬派な響きが押し寄せます。
1959年録音ですが、
実に素晴らしい音で収録されています。
低弦群の引き締まった重低音、シルキーなヴァイオリンの響き、
木管の艶やかな音もこれまた見事に捉えられています。
Mercury LIVING PRESENCE(マーキュリー・リヴィング・プレゼンス)
わずか3本のマイクながら、各楽器にスポットライトを当てたようでもあり
ちょっと造り物っぽい感じもしますけれど、臨場感をかきたてる録音ですね。
パレーの豪快かつストレートな演奏と、左右に切り分けられたステレオ感が
見事にマッチしているようにも思います。 お薦めです。
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2010年09月16日
カラヤン、フランク/交響曲ニ短調
小石川図書館で借りるCDは、珍しいものや持っていないものばかりではなく、
単身赴任先に持ってきていないものもあって、これもその一つ。
カラヤンがミュンシュ急逝のあと
音楽監督になったパリ管弦楽団との録音第1弾、
フランクの交響曲ニ短調を聴きたくて・・・
借りてきたCDは、
フランク作品集&「カラヤン・イン・パリ」
2枚組となっています。
黒い円盤のレコードで持っています。
今は無き東芝音楽工業製の国内盤の写真も
おまけで貼っておきましょう。
当然ながら、当時はアンチカラヤンだったので
このレコードは後年、中古で捕獲したものです。
とにかくフランクの交響曲ニ短調は長く苦手でした。
まず、出会いが良くなかった、
原田幸一郎指揮大阪フィルによる定期演奏会
もう20年位まえになるでしょうか。
当時の大阪フィルは労使間がぎくしゃくした時期でもありましたけど
徹底的に抑える所作を繰返した原田さんの指揮もあって、
まったく精彩を欠いた演奏で、とんでもなくつまらない演奏会・・・
それも今でも思い出します。
またその後、CDとの出会いもあまり良くなく、暗くて陰鬱なイメージ・・・
嫌いになる曲の典型的なケースでしたが、なんとか持ち直しました。
カラヤンとの出会いはその後ですが、この曲のイメージを大きく変えました。
どっしりした構成力、しかも微妙にアプローチを変えてアキさせません。
官能的なカラヤンらしい表現力
パリ管のカラフルな音色がドイツ風の馬力を持って進む見晴らしの良い音楽、
聴かせるポイントを巧みに突いた聴かせ上手な音楽運びに舌をまきます。
こうしてクラシック音楽の裾野を広げたカラヤンの功績は偉大ですね。
追伸:Googleで「カラヤン フランク」で検索すると拙文が出てきます。
恥ずかしい・・・ いつか改訂したいと思います。
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単身赴任先に持ってきていないものもあって、これもその一つ。
カラヤンがミュンシュ急逝のあと
音楽監督になったパリ管弦楽団との録音第1弾、
フランクの交響曲ニ短調を聴きたくて・・・
借りてきたCDは、
フランク作品集&「カラヤン・イン・パリ」
2枚組となっています。
黒い円盤のレコードで持っています。
今は無き東芝音楽工業製の国内盤の写真も
おまけで貼っておきましょう。
当然ながら、当時はアンチカラヤンだったので
このレコードは後年、中古で捕獲したものです。
とにかくフランクの交響曲ニ短調は長く苦手でした。
まず、出会いが良くなかった、
原田幸一郎指揮大阪フィルによる定期演奏会
もう20年位まえになるでしょうか。
当時の大阪フィルは労使間がぎくしゃくした時期でもありましたけど
徹底的に抑える所作を繰返した原田さんの指揮もあって、
まったく精彩を欠いた演奏で、とんでもなくつまらない演奏会・・・
それも今でも思い出します。
またその後、CDとの出会いもあまり良くなく、暗くて陰鬱なイメージ・・・
嫌いになる曲の典型的なケースでしたが、なんとか持ち直しました。
カラヤンとの出会いはその後ですが、この曲のイメージを大きく変えました。
どっしりした構成力、しかも微妙にアプローチを変えてアキさせません。
官能的なカラヤンらしい表現力
パリ管のカラフルな音色がドイツ風の馬力を持って進む見晴らしの良い音楽、
聴かせるポイントを巧みに突いた聴かせ上手な音楽運びに舌をまきます。
こうしてクラシック音楽の裾野を広げたカラヤンの功績は偉大ですね。
追伸:Googleで「カラヤン フランク」で検索すると拙文が出てきます。
恥ずかしい・・・ いつか改訂したいと思います。
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2010年09月14日
フンメル編曲室内楽版、モーツァルト/ピアノ協奏曲第20番
これもまた小石川図書館で借りてきたCDです。
フンメルがモーツァルトのピアノ協奏曲第20、25番を室内楽に編曲したもの。
ピアノ四重奏曲による演奏で
BISレーベルの録音で演奏者は以下です。
白神典子(Fumiko Shiraga)(p)
ヘンリク・ヴィーゼ(Henrik Wiese)(fl)
ペーター・クレメント(Peter Clemente)(Vn)
ティボル・ベーニ(Tibor Benyi)(Vc)
白神典子さんは、1967年に東京で生れ、
3歳でピアノを初め、1973年、NHK交響楽団の主席ヴィオラ奏者だった父が
本拠をドイツに移すとともに家族とともに移住。
ドイツで研鑽を積んでハノーヴァー音楽大学を首席で卒業されて、
ドイツ国籍も取得されているようです。
さて、ここで聴けるのは
オリジナルのピアノ協奏曲とはまた違う華麗なモーツァルトの世界。
フンメルの編曲が要所をうまく纏めて、違和感がないのは当然でしょうが、
オリジナルにはないピアノの装飾的なフレーズ(歌いまわし)
とくに第20番の第2楽章が耳を惹きます。
フンメルは、モーツァルトの内弟子として2年間を過ごしていて、
ピアニストとしてのデビューもモーツァルトの楽曲だったそうですので、
ここで聴ける装飾的なフレーズはモーツァルト直伝の演奏法なのでしょうか。
ニ短調の第20番も、この編成で聴くと、可憐なこと。
華やかな予約演奏会の場に、暗い陰鬱なニ短調の曲をかけたことについて
モーツァルトの芸術性の高さを言われますけれど、
ここで聴くような演奏ならば、あまり違和感も無いようにも感じました。
あと第20番の終楽章のカデンツァも聴き応えありますね。
白神さんは曲によって
スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ヤマハを使い分けられるそうですが
ここでは、ベーゼンルファーを使っておられるようです。
その違いが判るかは、当方には疑問ですけれど、一応記しておきます。
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フンメルがモーツァルトのピアノ協奏曲第20、25番を室内楽に編曲したもの。
ピアノ四重奏曲による演奏で
BISレーベルの録音で演奏者は以下です。
白神典子(Fumiko Shiraga)(p)
ヘンリク・ヴィーゼ(Henrik Wiese)(fl)
ペーター・クレメント(Peter Clemente)(Vn)
ティボル・ベーニ(Tibor Benyi)(Vc)
白神典子さんは、1967年に東京で生れ、
3歳でピアノを初め、1973年、NHK交響楽団の主席ヴィオラ奏者だった父が
本拠をドイツに移すとともに家族とともに移住。
ドイツで研鑽を積んでハノーヴァー音楽大学を首席で卒業されて、
ドイツ国籍も取得されているようです。
さて、ここで聴けるのは
オリジナルのピアノ協奏曲とはまた違う華麗なモーツァルトの世界。
フンメルの編曲が要所をうまく纏めて、違和感がないのは当然でしょうが、
オリジナルにはないピアノの装飾的なフレーズ(歌いまわし)
とくに第20番の第2楽章が耳を惹きます。
フンメルは、モーツァルトの内弟子として2年間を過ごしていて、
ピアニストとしてのデビューもモーツァルトの楽曲だったそうですので、
ここで聴ける装飾的なフレーズはモーツァルト直伝の演奏法なのでしょうか。
ニ短調の第20番も、この編成で聴くと、可憐なこと。
華やかな予約演奏会の場に、暗い陰鬱なニ短調の曲をかけたことについて
モーツァルトの芸術性の高さを言われますけれど、
ここで聴くような演奏ならば、あまり違和感も無いようにも感じました。
あと第20番の終楽章のカデンツァも聴き応えありますね。
白神さんは曲によって
スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ヤマハを使い分けられるそうですが
ここでは、ベーゼンルファーを使っておられるようです。
その違いが判るかは、当方には疑問ですけれど、一応記しておきます。
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2010年09月13日
シャイー、シューマン/交響曲第2・4番(マーラー編)
マーラー編曲によるシューマンの交響曲は
アルド・チェッカート/ベルゲン・フィルの全集を持っていますが、
これが何というか、しっかりと演奏しているもののイマイチ覇気が感じられず
強弱表現ではなく、もうちょっとリズムを強調して欲しいとか思ってみたり・・・
で、あまり聴き返すこともありません。
小石川図書館でリッカルド・シャイー指揮ゲヴァントハウス管弦楽団による
マーラー編曲版による交響曲第2・4番を見つけ、連れ帰ってきましたが・・
これは良いですねっ!! ジンマンよりも100倍良いって感じ。
偉そうなことを書きますけれど、
シューマンの交響曲ってスコアの問題よりも
演奏に向かう姿勢なんじゃないか・・・
と、常々思っていたりします。
相性もあるのかもしれませんけれどね。
セルの指揮する「ライン」など
終楽章のコーダの音型が違っていたり、
アルミン・ジョルダンはダブル・ティンパニだそうで
けっこう指揮者によって手を入れていたりもするのですが、
それらが奇異に聞こえることなく、納得させられる演奏が結構存在します。
ひとえに、作曲家シューマンへの思い入れではないか、と思ってみたりします。
話をシャイーの演奏に戻して、切れ味鋭くシャープでしなやかですね。
特に第2番、熱くてしかも歌心も失わず、めくるめく世界を感じさせて好き!!
第4番も素晴らしい演奏ですが、スッキリとして軽量級な感じでしょうか。
LGOの渋い響きで綿々と歌われているので、嫌いではありません。
シャイー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団はよさそうですね。
他のCDも見つけたらまた借りてみましょう。
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アルド・チェッカート/ベルゲン・フィルの全集を持っていますが、
これが何というか、しっかりと演奏しているもののイマイチ覇気が感じられず
強弱表現ではなく、もうちょっとリズムを強調して欲しいとか思ってみたり・・・
で、あまり聴き返すこともありません。
小石川図書館でリッカルド・シャイー指揮ゲヴァントハウス管弦楽団による
マーラー編曲版による交響曲第2・4番を見つけ、連れ帰ってきましたが・・
これは良いですねっ!! ジンマンよりも100倍良いって感じ。
偉そうなことを書きますけれど、
シューマンの交響曲ってスコアの問題よりも
演奏に向かう姿勢なんじゃないか・・・
と、常々思っていたりします。
相性もあるのかもしれませんけれどね。
セルの指揮する「ライン」など
終楽章のコーダの音型が違っていたり、
アルミン・ジョルダンはダブル・ティンパニだそうで
けっこう指揮者によって手を入れていたりもするのですが、
それらが奇異に聞こえることなく、納得させられる演奏が結構存在します。
ひとえに、作曲家シューマンへの思い入れではないか、と思ってみたりします。
話をシャイーの演奏に戻して、切れ味鋭くシャープでしなやかですね。
特に第2番、熱くてしかも歌心も失わず、めくるめく世界を感じさせて好き!!
第4番も素晴らしい演奏ですが、スッキリとして軽量級な感じでしょうか。
LGOの渋い響きで綿々と歌われているので、嫌いではありません。
シャイー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団はよさそうですね。
他のCDも見つけたらまた借りてみましょう。
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2010年09月09日
ジンマン、シューマン/交響曲全集
またもやシューマンの交響曲・・・
と、思われるほどシューマンの交響曲はよく聴いていますが、
先週、ダヴィッド・ジンマンによる全集を小石川図書館より借りてきました。
実は昨年末に借りてましたが、借りていたことを忘れ、また借りてきたわけ・・
ボケてますね。 ま、重複買いではなく、借り、なので、被害はなく幸いです。
さて、このシューマンの交響曲
楽譜はブライトコプフ新全集版を使用
演奏はモダン楽器による古楽器奏法です。
スッキリとした演奏という印象、
それは万人同じでしょうが・・・
しかし好みかというと、どうかな〜 って感じ。
別にくぐもったようなオーソドックスなシューマンの交響曲
それが好きなわけではないのです。
色々と聴いていることもあるので、より恣意的な演奏も聴きますし、
オーソドックスなのも聴きますが、この演奏でなければ、というのかな・・・
ジンマンの演奏に、惹きつける魅力をあまり感じませんでした。
第1番は普通に聴けましたが、第2・4番はさらっとしてワクワク感がなく、
第3番はこねくり回して変なの・・・ってな感じかな(これ数日前の感想)。
実はこのとき、昨年末に借りていたことをまだ思い出していなくて、
重複借りしてしまう程だから、昨年末も印象にも残らなかったようですね。
しかし、今朝からもう一度チャレンジして聴いていて・・・
耳に馴染んできたからでしょうかね、少し印象が異なってきました。
第1・2番は、細部での意識的な表情付けを聴いていると面白い感じですね。
大つかみで聴くと、ふ〜んん ってな感じだった第2番も、このように聴くと
好感が沸いてきました。
でも、やはり第3番は、こねくり回しすぎかな、そんな感じがしてます。
色々な音が聴こえてくるのですが、それぞれが主張しあっているようで
肝心の全体の流れが断ち切られる、そんな感じかな。
どうしても好きにはなれません。
第4番はちょっと微妙かな〜 面白くもありますが・・・
1841年版が脳裏に甦ってきて、ここまでやるなら、なんで1841年版じゃないの、
そんな不満も感じます。 ちょっと意識しすぎなかから
とにかくこの全集、自分の中に持っているイメージと整合性が取れません。
たとえ整合性が取れなくても・・・
自分のイメージをぶち壊してもなお納得させられる演奏もあるわけですけどね。
まだまだ修行が足りない、ってこととして、次回期待、としましょう。
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と、思われるほどシューマンの交響曲はよく聴いていますが、
先週、ダヴィッド・ジンマンによる全集を小石川図書館より借りてきました。
実は昨年末に借りてましたが、借りていたことを忘れ、また借りてきたわけ・・
ボケてますね。 ま、重複買いではなく、借り、なので、被害はなく幸いです。
さて、このシューマンの交響曲
楽譜はブライトコプフ新全集版を使用
演奏はモダン楽器による古楽器奏法です。
スッキリとした演奏という印象、
それは万人同じでしょうが・・・
しかし好みかというと、どうかな〜 って感じ。
別にくぐもったようなオーソドックスなシューマンの交響曲
それが好きなわけではないのです。
色々と聴いていることもあるので、より恣意的な演奏も聴きますし、
オーソドックスなのも聴きますが、この演奏でなければ、というのかな・・・
ジンマンの演奏に、惹きつける魅力をあまり感じませんでした。
第1番は普通に聴けましたが、第2・4番はさらっとしてワクワク感がなく、
第3番はこねくり回して変なの・・・ってな感じかな(これ数日前の感想)。
実はこのとき、昨年末に借りていたことをまだ思い出していなくて、
重複借りしてしまう程だから、昨年末も印象にも残らなかったようですね。
しかし、今朝からもう一度チャレンジして聴いていて・・・
耳に馴染んできたからでしょうかね、少し印象が異なってきました。
第1・2番は、細部での意識的な表情付けを聴いていると面白い感じですね。
大つかみで聴くと、ふ〜んん ってな感じだった第2番も、このように聴くと
好感が沸いてきました。
でも、やはり第3番は、こねくり回しすぎかな、そんな感じがしてます。
色々な音が聴こえてくるのですが、それぞれが主張しあっているようで
肝心の全体の流れが断ち切られる、そんな感じかな。
どうしても好きにはなれません。
第4番はちょっと微妙かな〜 面白くもありますが・・・
1841年版が脳裏に甦ってきて、ここまでやるなら、なんで1841年版じゃないの、
そんな不満も感じます。 ちょっと意識しすぎなかから
とにかくこの全集、自分の中に持っているイメージと整合性が取れません。
たとえ整合性が取れなくても・・・
自分のイメージをぶち壊してもなお納得させられる演奏もあるわけですけどね。
まだまだ修行が足りない、ってこととして、次回期待、としましょう。
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2010年09月06日
ムーティ、シューベルトの交響曲第4番「悲劇的」
このところ、久しぶりにリッカルド・ムーティがウィーン・フィルを振った
シューベルトの交響曲を順次聴いてます。
いずれも指揮者とオーケストラ双方の美観が融合した素晴らしいシューベルト
明るく伸びやかなのは、ムーティならでは、でしょうね。
全集を買ったのではなく、コツコツとバラで集めたのは10年ほど前でしょうか。
その当時もワクワク感もありましたけど、そんなにも強い思い入れは・・・
無かったようにも思いますけど、それはムーティとの縁なのかも。
オペラは積極的に聴かないし、万年青年みないな風貌したムーティって、
なとなく馴染みがなく、今でもちょっと疎遠な指揮者なのですけどね。
でもこのシューベルトの交響曲は聴き込むほどに良さが伝わってくる・・・
そんな感じがします。
この第4番「悲劇的」の演奏も
弦と弦、弦と管の受渡し、
聴けば聴くほどニュアンスのつけ方出
というのかな、ウキウキしてきます。
颯爽と進めていますが、
強引にオケを鳴らしてもいて、推進力のあるカッコ良い音楽を展開しています。
シューベルトは生粋のウィーンっ子
ウィーン・フィルの演奏から迸り出てくるシューベルトの音楽
一味違うものが含まれているのかもしれませんね。
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シューベルトの交響曲を順次聴いてます。
いずれも指揮者とオーケストラ双方の美観が融合した素晴らしいシューベルト
明るく伸びやかなのは、ムーティならでは、でしょうね。
全集を買ったのではなく、コツコツとバラで集めたのは10年ほど前でしょうか。
その当時もワクワク感もありましたけど、そんなにも強い思い入れは・・・
無かったようにも思いますけど、それはムーティとの縁なのかも。
オペラは積極的に聴かないし、万年青年みないな風貌したムーティって、
なとなく馴染みがなく、今でもちょっと疎遠な指揮者なのですけどね。
でもこのシューベルトの交響曲は聴き込むほどに良さが伝わってくる・・・
そんな感じがします。
この第4番「悲劇的」の演奏も
弦と弦、弦と管の受渡し、
聴けば聴くほどニュアンスのつけ方出
というのかな、ウキウキしてきます。
颯爽と進めていますが、
強引にオケを鳴らしてもいて、推進力のあるカッコ良い音楽を展開しています。
シューベルトは生粋のウィーンっ子
ウィーン・フィルの演奏から迸り出てくるシューベルトの音楽
一味違うものが含まれているのかもしれませんね。
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