2010年11月18日

ボレット、チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番

ノートPC、何事も無かったかのように順調に回復・・・というか、
元の環境に向けて再構築中、イメージ処理ソフトが行方不明なのが痛いなぁ。
サブで使っていたフリーソフトをインストールしておきました。

さて、帰省時にメモリ・プレーヤに詰め込んできた音源もノートPCに展開、
昨日の通勤時、久しぶりに聴いてよかったのが、コレ

uccd7013.jpgホルヘ・ボレット(p)
シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番
チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番

ともにボレットの美音が魅力的な演奏ですね。

華麗なテクニック、時に噛んで含めるようにしながらも、嫌らしくなくって、
このとき既に70歳を超えた老人(?) そんなことは微塵も感じさせないのが
凄いところでしょう。

デュトワの演奏もまた華麗でロマンティックながらも、すっきりとしていて、
特にチャイコフスキーの協奏曲、力で押してバリバリと突き進むことなく、
音楽の襞をなぞるように、ゆったりとした表現がいいですね。

ちょっと間違うと鼻につきそうになるところも
しっかりとかみ合った両者、詩情豊かに歌う演奏にちょっと酔いました。

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2010年11月12日

クライバーン,ラフマニノフ/パガニーニの主題による狂詩曲

ルイサダによるピアノ六重奏版によるショパンのピアノ協奏曲第1番のあと
ヴァン・クライバーンによる同曲を聴いて、これも面白く聴けましたけれど・・

bvcc40012.jpgラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」
こちらをワクワクしながら聴きました。

オーケストラは、ショパンと同じく
オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団

若々しいエネルギーに満ちた
パワフルかつ繊細に響くクライバーンのピアノと
千変万化して応えるオーマンディによるフィラデルフィア・サウンド、
マッチしているのか、していないのか・・・ ちょっとやりすぎかな・・・
と思えるほどに面白い・・・そんな感じでしょうか。

とにかく、久しぶりにこの曲を聴きましたけれども、
こんなに面白い曲だったのかと、お恥ずかしながら、再認識させられた次第。
こおいう発見があるから、クラシック音楽は楽しいですね。

なおこれも本駒込図書館で借りてきたCD、図書館さまさまであります。

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2010年11月11日

ルイサダ、ショパン/ピアノ協奏曲第1番(ピアノ六重奏版)

昨朝もスウィトナー/N響のマーラー交響曲第4番で首をかしげましたが・・
会社帰りに聴いたルイサダによるピアノ六重奏版によるショパン、
ピアノ協奏曲第1番を聴いて、溜飲を下げました。

bvcc31011.jpgジャン=マルク・ルイサダ(p)
ターリヒ弦楽四重奏団
ベンジャミン・ベルリオーズ(cb)

解説を読むと
R.ホフマン編曲であるようです。

かつてショパン存命の時代、
パリでこの曲の献呈者であるカルクブレンナーとバイヨー弦楽五四重奏団
彼らが演奏し、このとき楽譜は残されていないものの、
ライプツィヒのキストナー社より出版されたR.ホフマン編曲のこの楽譜は、
当時を参考にしている可能性が高いとのことです。

何はともあれショパンのピアノ協奏曲第1番、
柄にも似合わないと思いますが、けっこう好きな曲です。
いいメロディは全てピアノが持ってゆく、ショパンらしい曲ですけれども、
第2楽章、ピアノとファゴットがかけ合う場面、気にっていたりします。

このCDでは、チェロがファゴットの部分を受け持っていて、
これもなかなか良かったですね。

全体的にはフル・オーケストラの重厚さも感じさせる意図でしょうか
ロマン派っぽく、熱く叙情的な面が感じられる演奏ではないかしら・・・

個人的には、もう少しリリックでも良かったのではないか、
と思いつつ聴きましたが、悪い感じがしなかったことは間違いないですね。
第3楽章も弦合奏とピアノがうまく掛け合い、シンプルながら面白く聴けて
オーケストラ版よりも、ぐぐっと心にくる感じもしました。

個人ではなかなか買えないCDも
こうやって小石川図書館で借りれることは嬉しいですね。
首をかしげるCDを買わなくても良かった、ということもありますけども・・・

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2010年11月10日

スウィトナー、ベートーヴェン/交響曲第4、8番

このところ、ラトルのシューベルトのグレートとか、
カラヤンのシューマンの交響曲第4番(1987年5月ライブ)
これらを聴いて首をかしげてましたけれど、その次に聴いたスウィトナー
これには、心躍るとともに、大いに納得しました。

coco-73005.jpgオトマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン

ベートーヴェン/交響曲第4番、第8番
なかでも、第8番に打ちのめされました。

「重厚」というよりも「剛」
けれん味のない解釈での正統としてのベートーヴェン。
強く深い響きでありながらも、キレの良い指揮でぐぃぐぃと引っ張って、
これぞベートーヴェン、そのような素晴らしさを感じさせる演奏ですね。

同じシュターツカペレでも、ドレスデンとは違う、強い響きのベルリン。
スウィトナーの指揮、しかもベートーヴェンの音楽で、良い方向に特徴が出て、
ごうごうと鳴る低弦、どろどろと打つティムパニもキレ良く、清新な響き。

新しい、革新的なアプローチはしていないのに、新鮮な感覚で聴けます。
6番、9番はLPレコードで持っていて、同じように感じていましたけれど、
小石川図書館で借りたこのCDで再認識したしだいです。

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2010年11月09日

ショルティ、シューマン/交響曲全集

またもやの感のあるシューマンの交響曲全集ですが、これは面白かったなぁ。

土曜日に本駒込図書館で借りたものですが、お恥ずかしながら、
ショルティにシューマンの交響曲の録音があったなんて気付きませんでした。

uccd3768.jpgいろいろな録音を聴いているのですが、
ショルティらしいストレートな強引さと、
造形的なシューマンの音楽が噛み合っていて、

しかもウィーンフィルが美しくもパワフルで、
弦の美しさも特筆すべきでしょうが、
金管の咆哮がまた耳を惹きます。

uccd3769.jpg1967,1969年録音だから
1912年生まれのショルティの壮年期であって
1969年、シカゴ響の音楽監督に就任した年でもあり
まさに絶頂期を迎える直前でしょうか。

自信に漲り、ウィーンフィルをドライブしている、
そんな感じがします。

そして、一つの音符もおろそかにしない、そんな姿勢も感じられます。
聴きなれたラインの第1楽章でも、裏でこんな管楽器が鳴っていたのか、
とか、弦のフレーズにこんなのがあったのかなどと、新たな発見もあって、
4曲それぞれに楽しめました。

シューマンの音楽がこれほどまでに造形感をもって美しく、しかも力強い。
ショルティらしいパワフルな音楽とウィーンフィルの弾力ある響き、
これががっぷりと四つを組んだマッシブなシューマンの交響曲。

好みが分かれるところかもしれませんが、これは好きですね。
いいもの(録音)を発見した、そんな気持ちです。

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2010年11月03日

カラヤン、シューマン/交響曲第2番

またもやシューマンの交響曲全集
カラヤン指揮ベルリンフィルによる全集を聴き進めていますが、第2番が凄い。

429_672-2.jpgカラヤン時代となってベルリンフィルは面白くなった…

そう言われますし、自分でも言いますけれども

これが録音された 1971年
この頃より以前に録音された演奏を聴きますと、
ちょっと考えが異なってきます。

技巧に冴えた響きの底に、漲る熱気を孕んでいる演奏にもしばしば出会え、
その一つが、このシューマンの交響曲第2番だったりします。

第1から第2楽章を聴けばよく判るのではないかと思いますけれども、
速いテンポでも一糸乱れない目を見張るような演奏の底辺・・・
そこでゴウゴウと鳴る低弦は、ライナー・ツェペリッツによるものでしょう。
そしてティムパニの強打、これはヴェルナー・テーリヒェンでしょう。

そして何より素晴らしいのは、これらが全体の演奏にきっちりと組み込まれ、
オーケストラ全体のぶ厚い響きとして押し寄せてくることですが、
これはやはりカラヤンの才能であろうと、と考えます。

響きの重いオーケストレーションにはシューマンらしさがよく出ていて、
カラヤンの才能とオーケストラが本来持っている力が見事にマッチした名演奏、
そう思います。

カラヤン嫌な人にも聴いて欲しい演奏です。

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2010年10月30日

コンヴィチュニー、シューマン/交響曲全集

またもやシューマンの交響曲、いつも同じ曲ばかり聴いている・・・
通勤時に聴いている愛用のメモリ・プレーヤにはシューマンの交響曲全集が、
7種類も入っていることに今更ながら気付き、自分でも呆れております。

しかし、その中でもクーベリック/BPOのと最右翼に並び立つのが
フランツ・コンヴィチュニー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

0320_016.jpgはしゃいだり、騒ぐことない、
正々堂々たる重厚な演奏ではあるのですが

美音ではないけれども一音一音が磨かれていて
まさに底光りのするような演奏です。

このところ、第4番を聴いていると、
1841年版のメロディが脳裏をよぎって、演奏を邪魔してまうことも多くありますが、
この演奏ではどっぷりとコンヴィチュニーの世界にはまり込んでいました。
ゆるぎのない演奏ですね。

聴いていると気分もどんどんと高揚してゆくのが分かります。
重い・暗いという評も見かけますが、表面しか聴いていないのだと思いますね。
響きは重くとも、活き活きとした躍動感があり、素晴らしい演奏です。

なお、いまメモリ・プレーヤに入っている7種のシューマンの交響曲全集とは

 フランツ・コンヴィチュニー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
 ラファエル・クーベリック/ベルリン・フィル
 アルミン・ジョルダン/スイス・ロマンド管
 クルト・マズア/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
 エリアフ・インバル/ニュー・フィルハーモニア管
 レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィル
 レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル

世評では、バーンスタイン/ウィーン・フィルの人気が高いようですけれども・・
個人的には苦手な演奏だったりして、ニューヨーク・フィルの方が好きだな。

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2010年10月27日

プレヴィン、ラフマニノフ/交響曲第2番(カット版)

木枯らし1号が吹いたようで、朝夕寒いですね。
寒いと、元気が湧いてくる・・・ 学生時代、帯広の寒さを思い出してます。
それに比べると、まだまだ、ってな感じですからね。 やっぱり、変態かな。

変態というと・・・ 今朝の通勤時に聴いたCDもそうかもしれません。
寒くなったので、ロシアの音楽、ラフマニノフの交響曲第2番ですが

60791-2-rv.jpgアンドレ・プレヴィン指揮
ロンドン交響楽団

1966年4月録音
第1回目のカット版による録音

プレヴィンの録音というと・・・

1973年にロンドン響と再録音した、完全全曲版が有名で
このラフマニノフの交響曲第2番を世に知らしめた名盤の誉れ高いものです。

しかし、当方これをまだ持っていなくて(他の録音は種々持っているのに)
若干37歳のアンドレ・プレヴィン、その瑞々しい演奏に浸っていたりします。

アンドレ・プレヴィン、NHK交響楽団に客演した映像を見ると・・・
良くいうと巨匠、すみません、よぼよぼって感じに見えてしまいますね。
クラシック音楽を聴き始めた頃、ビートルズっぽくマッシュルーム・カットで
颯爽とロンドン交響楽団を指揮する姿が強く印象にあるからですね。

話を戻して、この演奏がカット版といえども、瑞々しい演奏で素晴らしいこと。
少々雑に響くと感じる部分もありますけれど、それはストレートと解釈しても、
若さそして知性、起伏に富んで詩情あふれる名演奏だと思いますよ。

なんて、堂々と語るには、完全全曲版も聴かないといけないのですけれど・・・

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2010年10月26日

マズア、メンデルスゾーン/交響曲第1番

夏の疲れが出てきているのか、寒くなってきたからかでしょうか
イマイチ体調ピリっとしない状況が続いていますが・・・
今朝の通勤時、久しぶりに聴いたメンデルスゾーンの交響曲第1番に感動。

74321_20287_2.jpg帰省時に持ってきたCDです。

クルト・マズア指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

メンデルスゾーンの交響曲第1番

メンデルスゾーン、15歳の時の作品ですけれど
ここに至る前、12曲の弦楽のための交響曲を書いていて
これも13番目として着手されたそうです。 若書きとは思えないですね。

なんでも出版社が、弦楽のための交響曲では売れない、と考えたようで、
フル・オーケストラの作品として交響曲第1番となったようですが、
第4楽章など、弦楽器の各声部が絡み合ってシンフォニックに響くさまなど
かなり聴き応えのある作品であることを再認識しました。

再認識といえば、マズアとゲヴァントハウス管弦楽団の演奏も素晴らしい。
何かと良い評価のないこのマズアだけれども、メンデルスゾーンは別ですね。

ゲヴァントハウス管弦楽団は世界最古のオーケストラの一つで、
メンデルスゾーンが指揮した楽団であることも関係しているかもしれませんが
この楽団特有のいぶし銀、そんな重厚な響きの音楽ではなく、響きの力感より、
ちょっと饒舌とも思えるほど、キビキビとした動き、それに魅了されます。

このコンビでのメンデルスゾーンの交響曲、バラで集めていたこともあり、
第3番は2枚も持ってますが、第5番を持っていないため全集にならず、
残念なところです。 第2番以降も好きな演奏なのですけどね・・

とにかく、第1番を久しぶりに耳にして、元気になりました。
もちろん第3番「スコットランド」も素晴らしいですが、
それはまた後ほど・・・

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2010年10月21日

スヴェトラーノフ、ラフマニノフ/交響曲第2番

眠り浅く、深夜覚醒もあって、やや朦朧とした出勤事情でしたので、
赤い扇風機のおじさんこと、エフゲニ・スヴェトラーノフさんの指揮
ボリショイ劇場管によるラフマニノフの交響曲第2番の演奏を聴いて出勤。

acd8183.jpg2002年、享年73歳で鬼籍に入られた
エフゲニ・スヴェトラーノフさん

すごい汗かきだったそうですね。
指揮台の下に自分専用の扇風機を置き、
風を送って、涼んでいたようです。

ソ連の指揮者だったので、その扇風機「赤い扇風機」なんて呼ばれてました。

さて、ボリショイ劇場オケとのラフマニノフの交響曲第2番のこの演奏
1964年に録音されたもので、VOXから出ていたCDです。

音の抜けが良くないように思いますが、土俗的で濃厚なロシアのロマン・・
そんなものが感じられて、気に入っている演奏です。

この曲、余りに長いことから作曲者の許可を得たカット版も存在していて、
最近では、カット無しの原典版が主流で、しかも上手く纏めて演奏し
都会的でスタイリュッシュ、カッコ良く聴こえる演奏が多いですね。

でもこの録音は、カット版ながらも、野太く、ザラついた響きもし、
第3楽章のクラリネットのソロも朴訥したものです。
でも、多少ぎこちなくも感じるこの楽章、朴訥と語りかけるようでもいて
ヘヴィなこの演奏の魅力にもなっているようにも思います。

暖かさ、強靭さ、これらが常に潜んでいるようで
スヴェトラーノフさんの魅力がよく伝わってくるように思います。

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