2012年09月22日

グルダ、バックハウス ベートーヴェン「皇帝」

音楽雑記帳なのに、音楽の話題が少ないのが気になってますけど、
一応音楽は毎日聴いてまして、昨日の通勤時はピアノ協奏曲「皇帝」

フリードリヒ・グルダ(p)
ホルスト・シュタイン指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

CD棚よりバックハウスのを探してましたが、見つからなかったのでグルダ、
この演奏もまた名盤の誉れ高いものですね。

個人的には、ホルスト・シュタインがドライブするウィーンフィルが好きで、
耳がいってしまうのですが(世評では精彩に欠けるとの意見もありますが)
腰のしっかりと座った堂々たる演奏だと思うのですけどね。
決め所で、思わずガッツポーズをしたくなる感じ(してますけど・・・)。

これ従えたグルダが意外と言うと失礼かもしれませんが正統的な演奏。
しかも生き生きと演奏して、機動力と躍動感を兼ね備えた演奏と感じました。

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P9221773 posted by (C)fronte360

先ほどまた聴き返しましたが、気合を感じるこの演奏に満足しましたけれど、
やっぱり、気になってバックハウスのCDを発掘してきました。

ヴィルヘルム・バックハウス(p)
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団

「鍵盤の獅子王」と言われたバックハウスらしく、格調高い演奏ですね。
そしてイッセルシュテットの指揮するウィーンフィルは朴訥とした風ですが
こちらもコクを感じさせる味わい深い響き、よくマッチしていてます。

グルダよりも更に正統的で、毅然とした風格をも感じられるピアニズム、
ベートーヴェンという孤高をより孤高たらしめている演奏でしょうか。
こう書くとやたら堅苦しいイメージになりますけれど、
率直で味わい深い演奏であると思いました。

じつは今日の演奏会のための予習のつもりでしたけれど・・・
いずれもスッパリを忘れ、新鮮な気持ちで聴かせていただきましょう。
今日の楽しみです。

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posted by fronte360 at 07:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 12-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月15日

免疫力向上に聴く(効く)ベートーヴェン

3連休の始まり、高知にでも行きたかったけれど、
月曜日に日帰りとはいえ手術もしたし、ちょいと大人しくしています。
こんな気分のときには、元気になるべく、免疫力を高める音楽を聴きましょう。

ベートーヴェン/序曲選集
フランツ・コンヴィチュニー指揮ライプティヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

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P9151768 posted by (C)fronte360

コリオラン序曲の冒頭、腹の底に響く強靭な響きから骨太で風格のある音楽。
コンヴィチュニーの指揮するベートーヴェンは、まさに「楽聖」ですね。
潔さも兼ね備えているからでしょうか、古いスタイルながら、
古色蒼然たる音楽ではなくて、すっと入ってきます。

フィデリオ序曲もまたやや洗練されない響き(いぶし銀と呼ばれていますが)
雄渾な音楽が心地よく、オケが走り出すと聴き手のテンションも自ずと上がり、
低弦の響きにガッツポーズでエアコンダクトしてしまうほどです。

ジャケットこそ子供じみてますけど(これを懐かしく感じるのは同世代)、
音楽は超弩級のベートーヴェン、間違いありません。

しかし現実には、弱り目に祟り目、とは正にこのことでしょうね。
左の白目の血管が切れ(結膜下出血)、半分近く真っ赤になりました。

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sP9151769 posted by (C)fronte360

特に痛くも痒くもありませんが(見た目はかなり気持ち悪いけど)
ただちょいと出血で眼圧が上がったのか、後頭部に軽い偏頭痛はしますけど、
結膜下出血は数回やっていて(3年ぶり位かしら)もう慣れてますけどね・・・
ちょいとテンション下がり気味なんですね。

ということで音楽療法をやってみました。

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posted by fronte360 at 17:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 12-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月12日

免疫力向上に聴く(効く)モーツァルト

本日は臨時休業、のんびりと過ごしています。

いつも高知からのレコードを聴いているので、手持ちの円盤を漁りましたが、
いつもながらのモーツァルト、ヘブラーさんに落ち着いてしまいました。

モーツァルト/ピアノ協奏曲第26番、第17番
イングリット・ヘブラー(p)、ヴィットルド・ロヴィツキ指揮ロンドン交響楽団

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P9121703 posted by (C)fronte360

暖かい眼差しを感じさせるヘブラーさんのモーツァルト。
いかにも女流奏者といえる柔らかなタッチ、今では古いスタイルかもね・・・
でも、これで馴染んで育っているので、これでいいんです。 癒されます。

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P9121702 posted by (C)fronte360

じつは月曜朝10時過ぎに会社を抜け、ご近所クリニックに行ってきました。
毎年の検査で陽性反応が出ていたものの単身赴任だったし、仕事も忙しく、
放置してましたけど、こちらに戻ってからの検査でも見事に陽性反応。

3年連続陽性なら仕方ありません、こちらの仕事は基本ヒマなんで、
年貢を納めるつもりで気楽に出かけましたけど、3年間の年貢は大きかった。
日帰り手術となってしまいました(通常なら3日程度の入院だそうですが)。

昨日は会議があったので出勤しましたけれども・・・
体内の傷口がバイ菌と戦っていたのでしょうね、微熱があって、
風邪をひいた時のように身体の節々も痛くて、所用を終えて早退しました。
本日は仕事も特にないし、上司の勧めもあって、臨時休業とした次第です。

いつも聴いてる高知から持ち帰った宗教曲のレコードもいいんですけどね〜
心癒される音楽だし、そのまま居眠りしているうちに天国に行けそうですが、
体内の免疫力を高めるには、やはりモーツァルトがいいようです。

日本酒も酒蔵でモーツァルトを聴かせるとよい発酵を促すようですしね。
もっとも当方はしばらく禁酒ですけれど・・・・

とにかく精密検査はサボっちゃだめだということでした。

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ウィリアム・ローズ ザ・ロイヤル・コンソート

本日は臨時休業を頂きました。

まだ夏の名残を感じさせる昼下がり、この夏の高知にて捕獲したレコードより、
この所、愛聴しているレコードを聴きながら、命の洗濯をしています。

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P9031670 posted by (C)fronte360

《W・ローズ ザ・ロイヤル・コンソート》

2つのヴァイオリン,2つのヴィオラ・ダ・ガンバとテオルボのための組曲
第2番ニ短調
ヴァイオリン,ヴィオラ・ダ・ガンバとオルガンのためのソナタ第8番ニ長調
カウンター・テノールとリュートのための6つの歌曲
ヴァイオリン,ヴィオラ・ダ・ガンバ,テオルボとハープのためのコンソート
第10番ト短調

R.ヤコブ(カウンターT)、S.クイケン(バロックvn)、L.v.ダール(バロックvn)、
W.クイケン(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、佐藤豊彦(リュート)、E.ヴィッセンブルク(hp)、
グスタフ・レオンハルト指揮・オルガン

ウィリアム・ローズは、イギリスの作曲家で初期バロックの時代、
世界史を勉強された方ならご存知のクロムウェルによる清教徒革命(1649年)、
この戦いに国王軍として加わって1645年に亡くなっています。
J.S.バッハが生まれたのが1685年なので、一世代前の作曲家でしょうか。

清教徒革命で処刑されたチャールズ1世の宮廷音楽家として最も尊敬され、
国王とは即位前より親交があったのではないか、と解説には書かれています。

自由闊達な感じのする室内楽ですね。
跳躍や不協和音と思われるものも大胆に取り入れられているようですね。
ともすると同じ旋律線の繰り返しで聴き飽きてしまったりもするのですが、
郷愁を感じさせる旋律、豊かな和音と展開の面白さに惹き込まれています。

クラシック音楽は奥が深いですね。
それに解説を読むと、世界史の勉強にもなりますわ。

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2012年09月08日

オケゲム/レクイエム

これもお盆休みに高知にて捕獲してきたレコード
レコードの帯に「バロック以前に、こんなすばらしい音楽が・・・」
「フランドル楽派の巨匠による最古のポリフォニー・レクイエム」

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P9081700 posted by (C)fronte360

オケゲム/レクイエム
ミロスラフ・ヴェンホーダ指揮プラハ・マドリガル合唱団、
ウィーン・ムジカ・アンティカ

先のシャンペルティエよりざっと180年時代を遡った頃のレクイエムですね。
日本では応仁の乱(1467年)、コロンブスのアメリカ大陸発見(1492年)の時代。

2声、3声、そして4声にて、なだらかな旋律で歌われながらも、
各声部が絡み合うポリフォニー、頂点となる終曲「奉献唱」が熱いですね。

無伴奏のア・カペラで本来歌われる曲ですが、
声部に重複するかたちで古楽器の管楽器やオルガンが演奏されています。
聴きやすくなっていると思う反面、どうなんだろ、という疑問も少し・・・

しかしながら、高知で捕獲したレコードはいずれも外れがないですね。
このレコードも聴き応えあります。 吟味して選んでいる事もありますけど。

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シャンパルティエ/レクィエム

今朝、軽いお仕事にて休日出勤をして戻ってみると
ステレオ部屋を占拠している長男が外出しているので、レコード三昧。

シャンパルティエ/レクィエム
ルイ・レルヴォー指揮西フランドル声楽アンサンブル、ムジカ・ポリフォニカ、
ベルナディトゥ・ドゥグラン(S)、アンネ・フェアキンデレン(S)、
デイヴィッド・ジェイムス(カウンターT)、ヤン・カールス(T)、
クルト・ヴィドマー(B)、カミエル・ドーヘ(org)

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P9081699 posted by (C)fronte360

高知で捕獲したものですが、解説を読むと2曲構成なんですね。

A面:レクイエム 〜4声と通奏低音のための
B面:レクイエム 〜4声と器楽合奏のための

シャンパルティエは、3曲のレクイエムを作曲していて
パリ国立図書館音楽部にて保管されている楽譜のうち第1巻にあるのが
有名な死者のためのミサ曲(レクイエム)だそうですが、このレコードのは
A面:第24巻、B面:第26巻に収められているものだそうです。

しかしながら、この2曲とも聴き応えある名曲・名演奏ですね。
とくにB面、器楽合奏と合唱、ソロ歌唱が交互に支えあい絡み合って、
色彩的な魅力を感じさせますね。
A面での小型オルガンのみの伴奏で歌われるレクイエムも素晴らしいですよ。

あと解説を読んで今更ながら気付いたのですが、
シャンパルティエって、カリッシミの弟子だったのですね。
しかもルイ14世当時のリュリやドララントといったヴェルサイユ楽派、
それとは違うグループだったことも知りませんでした。
完全に同時代のフランスなのでヴェルサイユ楽派と信じ込んでました。

この時代の音楽、けっこう好きなんですけどね。 勉強にもなりました。

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2012年08月22日

オーマンディ、ブルックナー/交響曲第7番

本日、臨時休業・・・ お休み(有給休暇)を頂きました。
土曜日に出勤しましたし、日曜も色々とあって後半休めませんでしたしね。

ステレオ部屋にクーラーを入れ、聴いているのはブルックナーの交響曲第7番
珍しく大編成のオーケストラ曲ですが、これは予習でもあります。
CD(通勤時の愛用メモリプレーヤ)では、ヴァント/ベルリンフィル、
シャイー/ベルリン放送響と聴いてきましたが

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P8221574 posted by (C)fronte360

ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団
1968年録音によるもので、レコードの帯には「原典版」と書かれてますが、
CDでは「ノヴァーク版」として売られているようです。

もとより版の違いなどよく分かってませんが、
第2楽章で派手にシンバルが鳴るので、ハース版じゃないですね。

肝心の演奏ですが、オーマンディらしい美感ある演奏であると思います。
速いテンポでサクサクと進み、金管の咆哮も粘って突出することなく、
美しい弦アンサンブル、オーケストラ全体が均等なバランスで鳴っている。
そんな感じじゃないでしょうか。 一気に聴けてしまいます。

当方と同年代かそれ以上の方には、
オーマンディというと、フィラデルフィア・サウンド・・・
まるでムード音楽のようなイメージが先行してしまいがちですけれども、
なかなか素晴らしいドイツ音楽を聴かせてくれるのですね。

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2012年08月19日

シューベルト/アルペジョーネ・ソナタ

若いころは「室内楽は老後の楽しみ」などと嘯いてましたが、
すっかり室内楽の比重が大きくなっているこの頃です。

シューベルトのアルペジョーネ・ソナタ
アルペジョーネというのは今では廃れて無くなった楽器の名前。
ウィーンの楽器製作者が作ったもので、チェロの大きさでギターのような胴体、
6弦あって指板には24のフレットが付いて、弓で弾く楽器だったようです。

シューベルトはおそらくこの楽器の教則本を書いたシェスターより委嘱され
このソナタを書いたようで、この楽器の唯一のソナタらしいですが、
幻の楽器であるため、おもにチェロで演奏されています。

ムスティスラフ・ロストポーヴィッチとベンジャミン・ブリテン
このチェロの巨匠と20世紀を代表する作曲家のピアノによる演奏

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P8191572 posted by (C)fronte360

遅いテンポながらよく歌うロストロポーヴィッチのチェロがとても魅力的で、
シューベルトの歌の世界を、憧憬を持って詩情豊かに演奏して、感嘆。
聴き手の心に静かに訴えかけてくる演奏ですね。

このレコードは、今は無き数寄屋橋ハンターにて 500円で捕獲したもので、
シールが残ってます。 出張帰りに寄り道して捕獲したものです。

なおダブルジャケットのこのレコード
石井宏さんと三浦淳史さんによる詳細な解説に加え、スコアが付いています。

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P8191573 posted by (C)fronte360

当然のことながらスコアは読めませんので宝の持ち腐れですが・・・

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シューベルト/スターバト・マーテル

昨日は休日出勤をしたので、貴重な休日
暑い暑い2階のステレオ部屋、ここにこもって黒い円盤レコード三昧

高知で捕獲した前バロック期を中心した宗教曲の影響から
手持ちのレコード鑑賞もまた宗教曲がそのレパートリーの中心となって・・・

シューベルト作曲によるスターバト・マーテル(悲しみの聖母)
ミシェル・コルボ指揮ローザンヌ声楽アンサンブル、ローザンヌ室内管弦楽団
シーラ・アームストロング(S)ほか

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P8191571 posted by (C)fronte360

フォーレのレクィエムでおなじみのコルボ=ローザンヌによる演奏なので
合唱がとても美しいのが魅力的ですね。
冒頭の悲痛な感じから始まって、退屈してしまいそうな感じでしたけれども、
聴き進むうちにシューベルトらしい美しい旋律、悲しみをたたえた音楽、
あまり演奏されることのないシューベルトの宗教曲ですが、
歌曲や交響曲とは違った真摯で純粋な音楽造りを感じます。

ところで、こんな暑い部屋で宗教曲ばかり聴いているのですが、
熱中症でここで倒れたとしても、きっと天国に行ける、そんな感じですね。

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2012年08月15日

クレランボー/カンタータ「オルフェ」「メデ」

お盆休み最後の1日、昨夜高知より戻ってきたので、貴重な安息日。
ステレオ部屋を占拠している長男も出て行ったのを幸い今日はレコード三昧。

前回の高知旅行で捕獲した前バロックからバロック期の宗教曲レコード7枚
すべて聴きました。

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P7281226 posted by (C)fronte360

どれが良いか、優劣を付けるのも難しいほどの充実ぶりでしたが、
ルイ=ニコラ・クレランボー作曲によるカンタータは優美で面白いですね。

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P8151570 posted by (C)fronte360

フランス人、1710年刊行のカンタータ集に収録されたもので、
バッハと同時代でしょうか、生年を見ると9歳ほど年長になるようです。

解説を読むとフランスのカンタータは劇的なものではなく、
宮廷アリアの伝統を引き継いだ歌劇のアリアのようなものらしく、
ここでも優美に歌うソプラノに、古楽器が絡んで面白く聴かせてくれます。

ラシェル・ヤカール(ソプラノ)
ラインハルト・ゲーベル(バロック・ヴァイオリン)
ヴィルバート・ハーツェルツェット(フラウト・トラヴェルソ)
チャールズ・メドラム(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
アラン・カーティス(指揮、チェンバロ)

器楽メンバーは、ムジカ・アンティクヮ・ケルンのメンバーでした。

なお、今回の高知旅行でもまた7枚のレコードを捕獲しています。
(同行者より2階の床が抜ける、との意見もありましたけど・・・)
宅配便で送ったので、今日の夜に届くと思いますが、
高知の中古レコード、なかなかに質が高いですね。 期待が膨らみます。

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posted by fronte360 at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 12-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする