リトグラフによる女性の肖像画がいかにもコンサートホール盤らしいデザイン。
ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 作品68
ヨーゼフ・クリップス指揮 ウィーン音楽祭管弦楽団

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上記のはモノラル盤なので、ステレオ再発盤にて試聴しました。
こちらはブラームスのお墓の写真でしょうか。
ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 作品68
ブラームス/ハンガリー舞曲第1,2,3,5番 -*
ヨーゼフ・クリップス指揮 ウィーン音楽祭管弦楽団
ハンス・スワロフスキー指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 -*

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チャイコフスキーの悲愴交響曲での感動がまだ残っているせいでしょうか、
こちらのブラームスはその期待には応えられなかったのですけれども、
構成感をしっかりと持ちつつも自然体な演奏でした。
ノイマンSX-68カッター・ヘッド使用による再発ステレオ盤にて聴いていますが
おおもとの録音の悪さが少々足を引っ張っているのかもしれません。
しかしよく聴くならば、第2楽章での各楽器の織り成す叙情的な美しさや、
終楽章の序奏を終えたあとに満を持して吹くホルンの雄大さとフルートの渋さ、
これが弦楽合奏に引き継がれ、自然と高揚してゆくさまなど見事です。
気品と渋さが同居、フィナーレも自然体ながらも熱さも充分に出ていて、
随所に名匠の技が光っている演奏であると思います。
話を録音に戻しますと、第1楽章冒頭部分など良く言うと荒々しいのですが、
録音の古さからくるのでしょうか、エネルギー感が乏しい感じがします。
そして第2楽章冒頭部分、右側録音レベルが瞬時下がって音がフラつきますが、
モノラル盤で確認すると問題はないので残念です。
なおモノラル盤ではA面に第2楽章まで入っていますが、
ステレオ盤ではハンガリー舞曲をカプリングしているのでA面は第3楽章まで。
でも内周部でも歪感は全くなく、全体的な録音レベルも低くなっていません。
でも録音の古さで全体的に損をしているイメージです。