新型コロナウィルス感染、第2波を抑えて、お家で良い音楽を♪
フィラデルフィアサウンド、1970年代の中学生時代よりクラシック音楽を聴き始めましたが、その頃は血気盛んで何も判らずに(今も判っているかははなはだ怪しいところですが)ムード音楽じゃあるまいし(なんじゃい)、なんて思っていましたけれど、馬齢を重ねて還暦を越えてしまったこの身には優しく心に響くようになりました。 そしてこのところ「田園」がお気に入りです。
いつの頃に捕獲したか記録が見当たりませんが、CBSソニーの2枚組2,500円のレコード。 「田園」「英雄」の2枚組です。 2001年秋、オーマンディによるブラームスの交響曲第1番のレコードを聴いてフィラデルフィアサウンドの裏に潜む重厚さに気づいたので(その時の記事)、その後どこかの中古レコード店で捕獲したのでしょうね。 まったく記憶にありません。
久しぶりに「田園」をターンテーブルに載せて、肌理の細かな暖かい音色による冒頭の響きから惹き込まれました。 シアワセな気分になりますね。 そして第2楽章の明るい木管楽器の響き、第3楽章でのホルンの柔らかな音色などなど、フィラデルフィアサウンドを満喫できますけれど、本当の魅力は分厚い弦楽器の響きなんですね。 嵐の場面などでもきちんと揃ったまま流れるように音量は上がっても無理なく自在に音楽を進め、そのまま終楽章そしてフィナーレへと進めてゆく完成度の高さは、ほんと見事としか言いようないなぁ。 凄い巧いオーケストラです。
オーマンディの統率力の成せる技なのでしょうが、全体が明るく柔らかな響きに覆われているせいか指揮に対応するオケのピリピリとした緊張感などありませんね。 すべてが計算され尽くされているのかとても自然な音楽の流れに身を委ねる感じ。 ライナー/シカゴなど、ピンと張りつめた緊張感が顔を覗かせるので、若い頃はある種このような判りやすいのに目(耳)が行って、スリリングさを面白がっていたりもしましたけれど。
「英雄」は堂々とした演奏ですね。 基本的に上述したとおりでもあるのですが、「田園」と比べると見せ場が少ない曲ですから、聴きどころが少ないみたい。 キレの良さとか、スピード感もって割り込んでくるティムパニの強打、を期待すると裏切られる演奏ですね。 揺るがない演奏でもあります。
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ベートーヴェン/交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」
ベートーヴェン/交響曲第6番へ長調op.68「田園」
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団
録音:1961年4月9日(英雄)、1966年1月26日(田園)、フィラデルフィア、タウン・ホール
2020年09月05日
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