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CD棚をひっくり返して、PILZや正体不明録音盤をアレコレとみていると泥沼に入ってしまうので、お口直しにメジャー・レーベルを。 キング・レコードが1996年に完全限定盤として1,000円でリリースした「LONDON SUPER COLLECTION」、これが出た当時、メジャー・レーベルの1,000円盤って珍しく、あれこれと買い集めたものです。 その中より、カラヤンがウィーンフィルを振って1961年に録音したホルストの「惑星」。 この曲をメジャーな曲にした歴史的名盤、などと書かれているものです。 そしてこのカラヤン/VPOの「惑星」、若いころのカラヤンってこんなに豪快な指揮をするのかと、とても面白く聴ける演奏ですね。
クラシック音楽を聴き始めた頃、小遣いが月1,000円だったので、買えるレコードは当時「1,000円盤」と呼ばれていた廉価盤ばかりでした。 そんなことより1,000円盤でよくお目にかかる指揮者には親近感を持ちましたが、1,000円盤に登場しない指揮者って疎遠どころかアンチな気持ちを抱いたものでした。 カラヤンはその筆頭でしたね。 目をつぶって指揮するのがキザ、レガートで音を繋いで甘ったるい、金儲け主義、などなど。
そんな時代が長く続きましたけれど、このCDが出ていた頃には封印も解けてきて、1970年以前に録音されたカラヤンの演奏って骨太で聴き応えあることに気付いてました。 だからこのキング・レコードのこのシリーズも色々と集めたのでした(これよりちょっと前、アナログLPでも、キング・レコードが1973年にロンドンレコード発売20周年謝恩特別企画盤として1,000円で売り出した KARAJAN BEST1000の中古レコードも見つけ次第買っていたので、レコード盤で持っていないものをCDで集めていました)。
「火星」冒頭からからグイグイと押し進めてゆきます。 あちこちで書かれていますけど、5拍子がきちんと取れていなくて、とにかく前向いて、勢いで進めている感じ。 当時のウィーンフィルにしたら「惑星」って現代音楽でしょうから、適当に演奏していたのかもしれません。 それにしても、カラヤンがグイグイと引っ張り、頑固なウィーンフィルを鳴らし切るドライブ感。 興奮します。 またこれは古いCDながら、ウィーンフィルらしい音も堪能できるなかなかの優秀録音ですね。 ティムパニも強打していますが、羊の皮を張ったタイコでしょうからドカドカっていう打音。 デッカらしい音造りとも相まってなかなかに面白い。 「金星」でのソロヴァイオリンは、当時のコンマスだったウィリー・ボスコフスキーでしょう、冒頭のホルンやオーボエ、クラリネットなどなどウィーンフィルの響きが満載ですね。 「木星」も弦アンサンブルやホルン斉奏などグラマラスな音楽。 全体的に、音楽の勢いを全面に出していて、聴き応え充分。 大ウケしたのも頷けます。 この演奏も NAXOS MUSIC LIBRALY で聴くことができます。
P6092991 posted by (C)fronte360
ホルスト/組曲「惑星」Op.32
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
録音:1961年9月、ウィーン・ソフェンザール
2020年06月13日
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