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CD棚をひっくり返していると、懐かしい演奏が出てきました。 キング・レコードの世界の名曲1000シリーズのレコード時代からご贔屓のカール・リヒターによるモーツァルトのレクイエム。 バッハの筆致で演奏された峻厳なモーツァルトの死者のためのミサ曲。 とても格調高い演奏です。
死者のための音楽なので、微笑みや遊びは不要。 リヒターは、オーケストラ、合唱団、独唱者と一体となり、真摯に音楽に立ち向かっています。 とくに、冒頭の入祭唱、キリエそして怒りの日、オケと合唱が一体となって一気呵成に攻め込まれっぱなし。 もう、圧倒的な演奏です。
続く「奇しきラッパの響き」でのバス独唱(カール・クリスティアン・コーン)も存在感抜群。 一気に飛びますけれど、終曲「永遠の光」でのソプラノ独唱(マリア・シュターダー)も清楚です。 曲は冒頭の入祭唱、キリエの旋律に戻って大団円。 聴きごたえありますね。 これほどまでに力強いモーツァルトのレクイエムの演奏ってないのではないかな。
最近流行のピリオド楽器を使った古楽器奏法での神経質演奏とは真逆ですけれど、このような演奏の方が、心をワシ掴みに、されてしまいます。
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モーツァルト/レクイエム K.626
マリア・シュターダー(S)、ヘルタ・テッパー(A)
ヨーン・ファン・ケステレン(T)、カール・クリスティアン・コーン(B)
フランツ・エーダー(tb)
カール・リヒター指揮 ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団
録音:1960年
2020年05月16日
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