2020年04月28日

スィトナー/SKB、ブラームス/交響曲第1番

新型コロナで緊急事態宣言が出ていますので、せめてお家で良い音楽を♪

このところ圧倒的な演奏を中心に聴いてましたが、今回ちょっと渋めですが、
オトマール・スィトナーを集中的に聴いています。

ブルックナーのロマンティックでは、自分の個性よりも、曲の本質を掴み、
曲の自身の持つ良さを引き出し、派手さないけど・・・と書きましたけれど、
このブラームスの交響曲第1番は、この指揮者が時として表出する強烈に
燃える面を魅せた演奏です。

冒頭、分厚く強靭な響きが快速なテンポでグィグィと進めます。
起伏を持った音楽、途中雷鳴のように轟くティムパニにも驚かされます。
あと第1楽章、主題の繰り返しをやってますので、タイムを見ると 16:24 と
長く感じますが、決して遅い演奏ではありません。

そしてティムパニが最も凄いのが、第4楽章。
コントラバスの引き締まった分厚いピチカート、それを押しのけるように
ロールして入ってくるティムパニがクレッシェンドして超強烈。
超を3つ程つけたいくらいで、何が起こった(怒った)かっ、って感じ。

SKBは全体的に響きを深めにとって渋い暗めの音色ですが、木管や金管の
ソロは端正で繊細です。

第4楽章の強烈なティムパニのあとに吹かれるホルンのソロ、続くフルート
もまた固めな響きで、ゆったりと歌われるのもまた感興をそそられます。
弦アンサブルも低弦の太い響きを軸にして懐深いおごそかな音楽。
それを打ち破る激しい盛り上がり、これが交互に現れるフィナーレが圧巻。

ブラームスの交響曲第1番って、4曲ある彼の交響曲の中で一番苦手です。
とっつきにくい感を持っていましたが、スィトナーの演奏を久しぶりに聴き、
大いに感動しました。 これはお薦めです。

P4272745
P4272745 posted by (C)fronte360

 ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 op.68
  オトマール・スィトナー指揮 シュターツカペレ・ベルリン
  録音:1986年1月20-24日 ベルリン・キリスト教会

このCD、新星堂より1991年に税込1,000円(当時消費税率 3%, 税抜971円)
で発売された SHINSEDO 1000 CLASSICS のドイツ・シャルプラッテン1000

posted by fronte360 at 01:00| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。