2020年04月12日

カール・ベーム/BPO、シューベルト交響曲全集

新型コロナで緊急事態宣言が出ていますので、せめてお家で良い音楽を♪

シューベルトの交響曲全集は色々と集めましたが、これが一番最初のもの。
1997年、シューベルト生誕200年の時に今はなき堂島ワルツ堂にてバラで
集め、交響曲第1番とか第6番などはこのCDで知ったんじゃないかな。

今では、シューベルトの交響曲全集は、ムーティがウィーンフィルを振った
イタリア人的な明るさ暖かさで歌心溢れた小気味よい演奏がお気に入りです。
ベームのこの全集は、第1番など堅牢に過ぎて敬遠していましたけれど、
今回の騒ぎもあり、久しぶりに全曲聴き直しました。
実に納得度の高い、素晴らしい演奏の数々、すっかり魅了されました。

今では忘れ去られた指揮者の感もあるベームの最高傑作かもしれません。

何が素晴らしいかというと、まずオーケストラが巧い。 すべての楽器が
明瞭に美しく鳴りきっていて、どんなに大音量になっても崩れない。
さすが正確無比なベルリンフィルですが、この当時はそこに馬力があって、
ベルリンフィルの巧さを再認識したしだい。

ベームは細部まで丁寧に鳴るこの正確無比なオケを抒情を持ってドライブ、
緻密に鳴る教科書的な演奏でありながら、壮大なスケール感をも描き出し、
また曲細部にまでよく響かせて、シューベルトの生命を吹き込んでいます。
ベームがオペラ出身でもあるからでしょうか、ドイツオペラ的かも。

普段は苦手な「未完成」も、ここのベームにかかると堅牢でありながらも
細部まで見事に響かせて、非常に納得度の高い演奏。 普段なら飽きて
聞き流すところも、常に聴き入る、入らせてしまう演奏でした。

温故知新、久しぶりに聴いて、シューベルトの全交響曲をおさらいした、
そんな気分です。

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P4122627 posted by (C)fronte360

《CD−1》
 交響曲第1番 ニ長調 D.82
 交響曲第2番 変ロ長調 D.125
 ロザムンデ 序曲

《CD−2》
 交響曲第3番 ニ長調 D.200
 交響曲第4番 ハ短調 D.417『悲劇的』
 ロザムンデ 第2曲バレエ音楽
 ロザムンデ 第9曲バレエ音楽

《CD−3》
 交響曲第5番 変ロ長調 D.485
 交響曲第6番 ハ長調 D.589

《CD−4》
 交響曲第8番 ロ短調 D.759『未完成』
 交響曲第9番 ハ長調 D.944『グレート』

カール・ベーム指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1963-71年

最近売られている全集にはロザムンデが付いてないのですね。

posted by fronte360 at 12:33| Comment(2) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
奈良の安田さん、お変わりないですか。
ベームのシューベルトの全集、私はレコードで所有しています。
特に第2番は、あくまで軽やかな弦楽器の上に、管楽器が天女のような自由に舞い踊っているような演奏で、重々しさをいっさい感じません。
この演奏を上回る2番は聴いたことが有りません。
他の演奏も素晴らしく、全集としてのまとまりも素晴らしいと感じています。
十分な時間がある時期ですから、改めて聞き直してみようかと思っています。
Posted by 我太呂 at 2020年04月13日 07:03
我太呂さん、コメントありがとうございます。

コロナ騒ぎにも関わらず事務所管理の仕事もあるので、変わらず毎日出勤していますけれど、今日は有給消化のためにお休みです。 昼前には大阪の実家に出かけますけれど・・・

ベームのシューベルト全集をレコードでお持ちとは筋金入りですね。
シューベルトは未完成との出会いが良くなかったこともあり、CD時代になってからのお付き合いですが、あれこれとCDで交響曲全集を買い求めました。 なかでもこのベームのはリファレンスとしてホント素晴らしいと思いました。

おっしゃられるように、この時期ですので我が家の1階のステレオ部屋にもサブ・スピーカーを持ち込み、ちょっと充実を図ろうとしています。

が、この部屋には空調が壊れていて、寒いんですよね。 今日なんかまた冷え込んでます。
Posted by 安田裕隆 at 2020年04月14日 09:07
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