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2014年07月05日

豊中市民管弦楽団 第50回定期演奏会

日時:2014年6月29日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:伊丹市立文化会館大ホール・いたみホール

曲目:シューベルト/交響曲第7番 ロ短調「未完成」
   ベートーヴェン/交響曲第8番 ヘ長調
   ドヴォルザーク/交響曲第9番 ホ短調「新世界より」
(アンコール)ブラームス/ハンガリー舞曲第1番

指揮:谷野里香

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第50回の節目の定期演奏会、「運命」を第8番に据え替えた3大交響曲、いずれもとても力の入った演奏でした。 これも50回という節目の気合だったと感じましたが、少々疲れたのが正直なところ。 いずれもきちんとした演奏で、決して悪い演奏とは思いませんが、これからも回を重ね、新しい世界を切り開くという意味においてもメイン・プログラムの「新世界」交響曲の演奏が素晴しかったですね。 前2曲同様に分奏もしっかりとしていましたが、メリハリ、緩急、そしてタメやコクといった面で他の曲よりも秀でていました。 練習量の差ではないか、と推測した次第です。 今後も研鑽を積まれて更なる発展を期待します。

簡単に演奏会を振り返ってみます。
オーケストラは通常配置で 10-11-8-8-6 の編成。 2階席 28-28 よりの鑑賞となりました。

シューベルトの「未完成」冒頭、引き締まった響きが地の底から響いてくるような開始。 やや音量大きめだったでしょうか。 オーボエのねっとり感も良く、生気あるアンサンブルで上々の滑り出しでした。 しかし音量が全体的に大きく推移していて、mf〜fffあたりずっと演奏されている感じでしたね。 全奏になるとやや無防備にわっ〜と叫ぶ感じもして、少々聴き疲れしました。
第2楽章も同傾向の演奏で、第1楽章よりは力が抜けたようにも感じましたけど、それでも弦楽器が弓を強く押し付けているように思える場面もあり、もうちょっと透明感ある響きでそっと奏でて欲しいな、という場面も散見されました。
10型のオケなのに、16型のオケの響きを出そうとしている感じにも思えたのは、気合のせいかもしれませんね。

ベートーヴェンの交響曲第8番、実はこの曲を一番期待していたのですが、この曲の演奏もまた少々聴き疲れしてしまいました。 当方、この曲はメンゲルベルクによる前時代的な濃い演奏で開眼したこともあるのですけど、この演奏も基本的には同傾向な熱く強い演奏ではあったのですが、いまいちしっくりこなかった。 谷野さん、丁寧に振ってオケをリードしていて、オケも縦の線は合わせて奮闘していますが、やはり全体的にわっ〜と演奏されているような感じ。 メンゲルベルクのようにポルタメントを効かせて欲しい、とは思いませんが、全体的に前に前に進む感じで、もうちょいと横の響きにまとまり感が欲しかったなぁ、と思った次第。 生意気ですみません。

なおこの演奏前、どなたかの携帯電話の呼び出し音が延々とホール内にこだましていて、谷野さんもじっとそれが止むのを待っていましたが、なかなか鳴り止まず観客より失笑を誘う場面もありました。 これで出鼻をくじかれた、ようなことはないと思いますが、一応記しておきます。

あとこの第8番の演奏のあと、谷野さんが楽屋に下がってすぐ照明が落ち、カーテンコールが無くて少々驚きましたが、更に休憩を告げるアナウンスもなく、15分休憩なのか20分休憩なのかもわからず、いきなり休憩に入ったのも驚くとともに、何かあったのかなと少々勘ぐってもみたり・・・ なんか変な感じでしたね。

休憩を終えたあと、オケの編成が 10-11-8-9-6 とチェロが1本増強されたようです。
これが功を奏したとは思いませんが、新世界交響曲は前2曲とは響きの質が異なっていました。

第1楽章、中低音弦からの爽やかな響きで開始。 これまで少々不安定感もあったホルンもタイト、そして木管アンサンブルも良くて上々の滑り出し。 これを重量感とスピード感を併せ持った響きで進めて行き見事。 谷野さん、これまでと違って大きな振りにしていて、オケより躍動感に加えて立体感もある響きを導き出していました。 これは多分に練習量の差ではないかと思った次第。

第2楽章、しっとりとしたコールアングレもさることながら、そこに至るまでの厳かな低音金管楽器と浮遊感のある弦アンサンブルとか、コールアングレに最後絡むクラリネットやファゴットなどなど見事にじっくりと聴かせてくれました。 このあとも重量感と立体感を持った演奏とし、全奏での雄大感をまたすっと退くあたりのコントロールも見事でした。

第3楽章、トライアングルの明るい響きのあとパワフルに曲を進めます。 谷野さんの振りはここではより大きくなったような感じ。 しかしオケの響きはタイトに締まってスピード感があるせいか、騒くは感じません。 コントラバスもよく纏まっていました。 フィナーレをタイトに締めた谷野さんの棒が降りず、そのままで呼吸を合わせ、アタッカ。

終楽章に突入、集中力を高め、先ほどよりも更に力を増して進みます。 ティムパニがコンパクトに打っていたのが良かったですね。 シンバルがそっと入って場面転換、木管をしっとりと響かせてから、コントラバスの低い響きよりまた盛り上がってゆき、パワフルかつタイトで躍動感のある演奏。 アンサンブルの連携が良くて緩急自在。 そして常にコントラバスの磐石の響きが底で鳴っていて安定感があります。 最後はタメをつくってフレーズをまわし、フェルマータのトランペットはやや長めとして終結。 見事でした。

惜しむらくは、谷野さんの棒が止まってまだ上がっているうちにボラボーがかかったことかな。 もうちょっと待てないのでしょうかね。 ご贔屓さんなのでしょうが。

アンコールはハンガリー舞曲第1番。 大振りな演奏でオケをコントロールして会場を沸かせて、ああ楽しかった、と会場を後にさせてくれました。
いろいろと書きましたけれど、プログラムの団長さんの御挨拶に率直なご意見をお聞かせいただき今後の活動の励みにしたいと書かれていましたので、参考になるか解りませんが、今後も研鑽を積まれて更なる発展を期待します。


posted by fronte360 at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 14-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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