ハイドンのオラトリオ「天地創造」を聴き、非常に感銘を受けたので (→速報)
いまいちど、カラヤン指揮ベルリンフィルによる抜粋盤で復習しています。

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カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン楽友協会合唱団
ガブリエル、エヴァ:グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S)
ウリエル:フリッツ・ヴンダーリヒ(T)、ヴェルナー・クレン(T)
アダム :D.フィッシャー・ディースカウ(Br)
ラファエル:ワルター・ベリー(B)
1966〜69年にかけて録音されたスタジオ録音、カラヤンらしい豪華な歌手陣。
ヴンダーリッヒが途中で亡くなったので、クレンがあとを継いで歌っています。
実はこの抜粋盤で予習もやりました。
抜粋盤ということもあるでしょうが、豪華絢爛というイメージは持っても、
曲の全貌というか、こんな感じ、そんなだいたいのイメージも沸かないまま、
掴みどころなく演奏会に突入したのでした。
結果、実演が素晴しくて、いまこうして聴き返していると、
演奏会の場面が、眼前に次々と蘇ってきます。
実演は豪華絢爛な響きではなく、実直で誠実ながら明るいハイドンらしい響き。
しかし、冒頭のタイトな響きによる開始から集中力が途切れることなく、
弦楽器はピリオド奏法も意識していたようにも聴きましたけれど、
現代風のハイドン、そんな良い面がよく出ていたと思います。
カラヤンのこの演奏に戻りますと、まず歌手陣が圧倒的で、
それを支えるように、先にも書いたとおり絢爛たるオーケストラの響きにより、
全体を構成して、ハイドンの最高傑作として表現しているようです。
実演によって逆にこの曲の全貌・真価が見えてきたことによって、
細部にもまた耳がいくようになって、より面白く聴けている、という感じ。
オケの細部まで磨きぬかれていて、オケとソロ・合唱が一体となっていて、
カラヤンらしい巧い演奏ですね。 これはこれで感銘を受けます。
レコードやCDで名演を聴いているので、下手な実演は聴きたくない・・・
そう思っている方も多いと思いますけれど、実演の魅力を再認識した次第。
録音による名演って、うまく言えませんが、実演とは別物なんですね。
とにかく長らく聴く事の無かったこのレコード、
これから頻繁にターンテーブルにも載ることでしょう。