2013年03月08日

カール・シューリヒト、ブルックナー/交響曲第7番

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会(49)
モザイク文様による太陽でしょうか、リトグラフと思われる凝った初期デザイン。

ブルックナー/交響曲第7番 ホ長調

  カール・シューリヒト指揮 ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団

P3023494
P3023494 posted by (C)fronte360

1965年度A.C.C.国際レコード大賞受賞と書かれているとおり、
当方の世代にとって、まだブルックナーのレコードが少なかった時代において、
ブルックナー演奏の名盤として、またシューリヒトの名を一般に知らしめた、
そのような名盤であったと記憶しています。

稀代の名盤ゆえ、当方が新たに加えることは何も無いのですが、
あえて説明するならば、シューリヒトらしい颯爽とした軽妙なブルックナーで、
重厚な演奏を期待されると、見事に肩透かしを食らってしまうでしょう。

第1楽章の展開部に入る前、金管ファンファーレがパカパカと鳴っていて、
久しぶりに聴いた当方もちょっと面食らったほどです。

しかしハーグフィルも頑張っていて、木管楽器や弦のさりげないフレーズ、
はっとさせられることがしばしばあって、聴き飽きることのない演奏です。
大自然や生み神への畏敬の念を持ったブルックナーをよく現してしている、
指揮者シューリヒトの意図を見事に再現しているように思えます。
繰り返しになりますが、何度聴いても新しい発見があるような感じです。

録音はフル・ステレオ、分離・拡がり、低音の再現とも特に問題ありません。
聴きやすくて(コンサートホール盤としては)いい録音だと思います。
難点を挙げるなら、第2楽章の収録がA・B面に分断されていること。
再発されたCDでは当然のことながら繋がっているのが羨ましいですね。


この記事へのコメント
これは私も大好きな録音です!
シューリヒトのブルックナーでは他に第3番が秀逸だと思います。
第3番は評論家のU氏が黙殺したために世のブルックナーファンには低評価ですが、とても静かな神々しい演奏で、名演と謳われる第8番、第9番の録音よりも私は好きなのですが・・・。
Posted by ゆら at 2013年03月08日 23:39
ゆら さん、コメント有難うございます。

あいにく第3番は聴いたことがありません(すみません、当方はブルックナーはあまり得意ではないのです)が、シューリヒトのこの演奏は、サクサクっと進むのに、木管が細かに表情を付けているのが耳に出来たりして、上記にも書いたとおり聴き飽きることのない演奏ですね。

これから注意して聴いてゆきたいと思います。 クラシック音楽は奥が深いですね・・・だから好きなんですけど。


Posted by 安田裕隆 at 2013年03月08日 23:52
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