ゴヤの絵画でしょうか、カーニヴァルの場面と思われる絵をあしらっています。
シューマン/謝肉祭 作品9
シューマン/交響的練習曲 作品13
ニキタ・マガロフ(p)

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ニキタ・マガロフは、1912年にロシア・サンクトペテルブルクに生まれ、
1992年12月26日スイス・ヴヴェイで没した世界的ピアニストです。
フランスで勉強し、ヨーゼフ・シゲティの伴奏者を務めた縁でその娘と結婚、
ジュネーヴ湖畔に居を構え、リパッティの後を受けて1949年から1960年まで、
ジュネーブ音楽院でも教鞭をとるなど、スイス国籍を持って活躍しました。
コンサートホール・ソサエティの欧州本拠がジュネーブにあった縁でしょう、
このマガロフの録音もその1枚ですが、これもなかなか素晴しい演奏です。
シューマンにしては少々美音にすぎるかもしれませんが、折り目正しく典雅、
知的な演奏であると思います。
美音といった意味では「謝肉祭」に似合っているかもしれませんし、
折り目正しく知的な演奏としては「交響的練習曲」であると思いますが、
いかがでしょうか。
個人的にも後者はあまり耳にしない曲ですが、主題と12の練習曲より成り、
変奏されてゆくわけですけれども、詩的で幻想的な感じなど多彩に弾き分けて、
退屈などさせない、理由は判らずともそれが名演奏、である所以。
録音が良いのもまたいいですね。 粒立ち、力強さに奥行きも感じられます。
ノイマンSX-68カッター・ヘッド使用、とあります。