ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会(34)
リトグラフによる簡素ながらもロマン派を象徴するデザインが秀逸。
ニコライ/歌劇「ウィンザーの陽気な女房達」序曲
ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲
ウェーバー/歌劇「オイリアンテ」序曲
メンデルスゾーン/序曲「美しきメルジーネ」作品32
メンデルスゾーン/序曲「ルイ・ブラス」作品95
カール・シューリヒト指揮南西ドイツ放送交響楽団
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19世紀のはじめごろに活躍した3人のロマン主義作曲家による、歌劇、演劇のための序曲、それに、文学的作品の内容を音楽化した一種の音詩とも言うべき演奏会用の序曲が演奏録音されています。 初期ロマン派の音楽に共通する抒情的な美しい作品であり、あるいは爽快でたのしく明るい。 また、あるものは幻想的なニュアンスが濃厚であり、劇的な緊張裡に力強くもりあがる−−−それは、すべて、ロマン派の音楽の持って生まれた新しい特徴だったのです。
ジャケット冒頭には上述のような総覧的な記載がありますが(解説:小林利之)、
カール・シューリヒトによる演奏では、すべてがシューリヒトらしさで染まって、
快速で爽快ながらも生命力を歌心のある円熟した演奏を聴かせてくれます。
ジャケットに記載はありませんが、1963年9月録音だそうです。
バーデン・バーデンにある南西ドイツ放送も骨のある良い演奏を展開していて、
特にメンデルスゾーンの2曲ではダイナミズムも感じます。
オベロン序曲では非常にノリのいい演奏で応えているのも嬉しいところで、
シューリヒトもうまくコントロールして聴き応えある演奏に仕上げていますね。
通販で入門用ライブラリを提供するシリーズとしては非常に良い出来でしょう。
録音はフル・ステレオ、ネットでは南西ドイツ放送響との録音は悪い・・・
そんな記事も見かけましたけれども、この盤ではコンサートホール盤としては、
との注釈付きですが、なかなか良い部類に入ると思います。
2012年12月16日
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