天使やペガサスが飛ぶ中、音楽に興じる人々が描かれた寓意画でしょうか。
フランク/交響曲 ニ短調
シャルル・ミュンシュ指揮 ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団

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ミュンシュのフランクの交響曲ニ短調の録音といえばボストン交響楽団、
廉価盤(いわゆる1,000円盤)RCAグランプリ1000にもラインナップされていて、
1957年録音のものが(個人的にも)馴染み深い方が圧倒的に多いでしょう。
ロッテルダムフィルとのこの録音は1966年。ミュンシュ晩年の録音になります。
ミュンシュの熱気あふれる指揮のもと必死でくらい付いてゆくオーケストラ、
そんな感じですが、曲そのものはサラサラとしたイメージでサクサクと進みます。
この曲にありがちなドロドロ感は熱気によって昇華されているのでしょうか。
オケの精度があまり高く思えないこともありますが録音もあっさりとした感じ、
ロンドンによるffss録音であれば印象はもっと変わってくるかもしれません。
特に終楽章など豊麗さが欲しいような気もしますけれど、晩年のミュンシュ、
晩年とは思えないようなスピード感を持って駆け抜けてゆく熱い演奏です。
録音はシンクロステレオ。 盤質も上々ですが、ちょっと薄い響きなのは、
コンサートホールらしいといえばそうですが、惜しい感じがします。