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2012年12月02日

パウル・クレツキ、ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会(30)
切り絵によるシンプルで力強い意匠、コンサートホール盤らしいデザイン。

ベートーヴェン/交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」
 パウル・クレツキ指揮 南西ドイツ放送交響楽団

PB182368
PB182368 posted by (C)fronte360

ポーランドの名指揮者パウル・クレツキ(1900〜73年)による英雄交響曲。
チェコフィルとのベートーヴェン交響曲全集に取り組む前、1960年代初の録音。

クレツキはフルトベングラーに招かれてベルリン・フィルを指揮し、
ドイツで活躍するもナチスの台頭により、ユダヤ系の彼は迫害の対象となり、
イタリアに逃れるもののファシスト政権の反ユダヤ主義によって今度はソ連へ、
しかしスターリンの大粛清を逃れて、最終的にスイスへと亡命しています。
この間ナチスに両親や姉妹を含む肉親を殺害されたという経験もしていますが、
彼の音楽は心穏やかで温かいのが特徴です。

アンセルメの後を継いでスイス・ロマンド管弦楽団の音楽監督を務めましたが、
同世代のベーム、セル、バルビローリなどから比べると地味な存在ですけれども
なかなかの実力者です。

この英雄交響曲も重厚さとはちょっと違い、明晰かつ強靭な演奏であります。
第1楽章のコーダでは少々軽めのトランペットがを前面に出てきたり、
終楽章では内声部を浮き上がらせたり、色々な発見もありますけれど、
終楽章コーダの真迫力はなかなかに感動的。
ティムパニの乱打がポコポコといった音だったりしますけれど・・・
個人的にはいずれもとても面白く聴けて、好きな演奏です。

なおコンサートホール・ソサエティには南西ドイツ放送響と第1・5番、
フランス国立放送局管との第6番の録音があります。

録音は、ステレオ録音盤も存在しますが、手元のはモノラル盤。
ネットではステレオ盤は散々な書かれ方がされていますけれども、
我がサブシステムでは重厚な低弦もよく鳴っています。
少々歪みっぽいのはコンサートホール盤らしさでしょう。

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