シックな深緑色の文字のみのデザイン、コンサートホール盤では珍しい意匠。
モーツァルト/レクイエム K.626
ヒーザー・ハーパー(S)、ルート・ヘッセ(A)
トーマス・ペイジ(T)、キート・エンゲン(S)
ピエール・コロンボ指揮 ウィーン・オペラ座管弦楽団、ウィーン室内合唱団

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ピエール・コロンボ、ネット検索で調べてみました。
1914年スイス生れ、バーゼル音楽院で学び、ヘルマン・シェルヘンに師事。
スイス・ロマンド管弦楽団ではアンセルメの助手もしていたとのこと。
1950年代には自身の合唱団シャンド・ジュネーブを設立しているそうです。
さてこのレクイエムの演奏ですが、なかなかに感動的であります。
直裁的な表現でぐいぐいと曲を推進させてゆきますが、経歴にもあるとおり、
コロンボの指揮のもと合唱団を見事にコントール、熱演を聴かせてくれます。
オーケストラも明るめの音色でなかなかの熱演です。
レコード盤のB面、いわゆるジェスマイヤーによる部分さえも手綱を緩めず、
堂々たる演奏となっていて、聴き応え充分。
このような熱演にははなかなかお目(耳)にかかれないと思います。
ベームがウィーン響を振った1956年の録音に近いかもしれません。
(再聴しておらず、なんとなくの印象ですけれど)
独唱陣も好調で粒が揃っていますがソプラノのハーパーが頭一つ抜けている?
ベネディクトゥスを聴いていると、ソロの皆さん熱い声で甲乙つけがたい感じ。
しっかりとしたステレオ録音。 ややダンゴ状態っぽい感じもしますけど、
コンサートホール・ソサエティ盤としては良いのではないでしょうか。