モノクロ写真で黒バックでの馬の彫刻にBEETHOVENの文字が金字、シックです。
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 作品37
ベートーヴェン/ロンド 変ホ長調(ピアノと管弦楽のための)-*
リリー・クラウス(p)
ジャンフランコ・リヴォリ指揮 アムステルダム・フィルハーモニー管弦楽団
ヴィクトル・デサルツァンス指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 -*

PA272133 posted by (C)fronte360
リリー・クラウスの硬質なタッチで奏でられたベートーヴェンの第3番、
第1楽章のカデンツァや、第2楽章で彼女らしさが味わえるでしょうか。
第3楽章もスタッカート気味に駆けるリリーが魅力的ではありますが、
ややせわしない感じかしら。
オーケストラは奮闘していると思いますが、やや几帳面な感じ、
丁寧につけているけれど、もう少し情感あってもいいかな、と思います。
なお「アムステルダム・フィルハーモニー管弦楽団」と書かれていますが、
ジャケット写真では Amsterdam Philharmonic Society Orchestra 表記。
ロンド 変ホ長調、ピアノ協奏曲第2番の終楽章として書かれたロンドらしく、
お蔵入りさせたのをベートーヴェンの死後、弟子のチェルニーが完成させた、
そんな曲であると解説に書かれています(解説・大宮真琴)。
初期ベートーヴェンらしい愛らしさのある中間部というのでしょうか、
優しい表情のリリーの演奏とも合っていて、佳演であると思います。
録音は、ステレオ録音盤も存在しますが、手元のはモノラル盤。
強音になると歪みっぽくなるようで、コンサートホール盤らしい録音、
そう言って良いかもしれません。