ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
オーボエを持つ渋いモノトーン写真、THE VIRTUOSO OBOE 白抜き文字も粋です。
マルチェロ/オーボエ協奏曲 ニ短調
J.S.バッハ/ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲
C.P.E.バッハ/オーボエ協奏曲 変ホ長調
ベルリーニ/オーボエ協奏曲 変ホ長調
ハインツ・ホリガー(ob)
ローラン・フニーブ(vn)
ジャン・マリー・オーベルソン指揮 ジュネーブ・バロック管弦楽団
PA082023 posted by (C)fronte360
ハインツ・ホリガー、当代きってのオーボエ奏者・作曲家ですけれども、
ジャケットには演奏者紹介がありませんので、以下に記載しておきます。
1939年にスイスのランゲンタールに生まれた現代最高のオーボエ奏者。バーゼル音楽院を卒業後、パリ音楽院でオーボエをピエルロ、作曲をブーレーズに学んだ。1959年ジュネーブ、1961年ミュンヘン両国際コンクールに優勝して以来、スイスを中心に世界中で活躍
(以下略、浅里光三「ヴィルトーソ・オーボエ・コンチェルト」MGW-5138 解説)
このレコードの録音年代は不詳ですが、モノラル録音であることより、
ジュネーブ国際コンクールなどで優勝する前後でしょうか。20歳頃の録音か?
今風で、若くして才気煥発な演奏かと思いきや、ジャケット写真と同じ・・・
淡々と渋い響きの演奏を展開していて、悪く言うと地味な印象です。
上記で引用した「ヴィルトーソ・オーボエ・コンチェルト」のアルバムにおいて
ベルリーニの協奏曲を1965年に再録音しており、まるでオペラ・アリアのように、
軽やかに歌っていますけれど、このアルバムでは密やかでしみじみと囁くがごとく、
淡々と演奏しています。 この曲に限らず、どの曲ももの寂しく端正です。
当時のヴォンシャーマンなどのオーボエもこんな感じだったかな。
J.S.バッハの協奏曲で競演しているローラン・フニーブは、
オッテルロー指揮によるシェエラザードでもソロをとっていた人で、
当時スイス・ロマンド管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者でした。
艶やかな響きを持ちながらも同様に落とした表現で淡々とした演奏です。
録音はモノラルながら、分離もよくて上質な感じ。
いつもはスポットライトを浴びるがごとくのソロ演奏も抑えられた表現で、
低域も含めて全体をきちんと捉えている感じ。
ただしモノラルなので拡がり感がありませんので、この録音からも、
全体が落ち着いた仕上げになっているように思います。
2012年10月16日
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