このところ、ラトルのシューベルトのグレートとか、
カラヤンのシューマンの交響曲第4番(1987年5月ライブ)
これらを聴いて首をかしげてましたけれど、その次に聴いたスウィトナー
これには、心躍るとともに、大いに納得しました。
オトマール・スウィトナー指揮
シュターツカペレ・ベルリン
ベートーヴェン/交響曲第4番、第8番
なかでも、第8番に打ちのめされました。
「重厚」というよりも「剛」
けれん味のない解釈での正統としてのベートーヴェン。
強く深い響きでありながらも、キレの良い指揮でぐぃぐぃと引っ張って、
これぞベートーヴェン、そのような素晴らしさを感じさせる演奏ですね。
同じシュターツカペレでも、ドレスデンとは違う、強い響きのベルリン。
スウィトナーの指揮、しかもベートーヴェンの音楽で、良い方向に特徴が出て、
ごうごうと鳴る低弦、どろどろと打つティムパニもキレ良く、清新な響き。
新しい、革新的なアプローチはしていないのに、新鮮な感覚で聴けます。
6番、9番はLPレコードで持っていて、同じように感じていましたけれど、
小石川図書館で借りたこのCDで再認識したしだいです。
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2010年11月10日
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安田さんがスウィトナーのベートーヴェンに言及していたこともあって、私も今夜は彼の盤を取り出しました。まったく素晴らしい演奏ですね。「PCM録音」の文字も懐かしい限り。この頃には日本の録音スタッフもデジタル録音に手馴れ、ピラミッド型のどっしりとして素晴らしい録音に仕上がっています。聴き終わったあとに、モタレないのは、この録音の良さに起因するように思います。ボリュームをさほど上げなくても充実した音で楽しめるからでしょうか。
ブログも拝見しました。
SKB、SKDと聴いてぴんとくるようなら、クラシックオタク度70点・・・たしかにそうかもしれませんね。
ところでスウィトナーさんもサヴァリッシュさんも、1970年代のN響アワーでよく拝見させていただき、クラシック音楽の勉強(曲を知る、という基本的なことですが)をしていましたこともあるでしょうが、ドイツ風のガッチリとした演奏だが、日本のオケという偏見もあったのでしょうが、真面目で面白くない、そんなイメージがついてしまったようです。 世間でもそいったイメージも多かったと思います。
しかしこれらの録音を聴いて、本当にすばらしい演奏をされていたことを思い知ったしだいです。 虚心に音楽を聴くことが大切ですね。 難しいですけれども・・