またもやシューマンの交響曲全集
カラヤン指揮ベルリンフィルによる全集を聴き進めていますが、第2番が凄い。
カラヤン時代となってベルリンフィルは面白くなった…
そう言われますし、自分でも言いますけれども
これが録音された 1971年
この頃より以前に録音された演奏を聴きますと、
ちょっと考えが異なってきます。
技巧に冴えた響きの底に、漲る熱気を孕んでいる演奏にもしばしば出会え、
その一つが、このシューマンの交響曲第2番だったりします。
第1から第2楽章を聴けばよく判るのではないかと思いますけれども、
速いテンポでも一糸乱れない目を見張るような演奏の底辺・・・
そこでゴウゴウと鳴る低弦は、ライナー・ツェペリッツによるものでしょう。
そしてティムパニの強打、これはヴェルナー・テーリヒェンでしょう。
そして何より素晴らしいのは、これらが全体の演奏にきっちりと組み込まれ、
オーケストラ全体のぶ厚い響きとして押し寄せてくることですが、
これはやはりカラヤンの才能であろうと、と考えます。
響きの重いオーケストレーションにはシューマンらしさがよく出ていて、
カラヤンの才能とオーケストラが本来持っている力が見事にマッチした名演奏、
そう思います。
カラヤン嫌な人にも聴いて欲しい演奏です。
.
2010年11月03日
この記事へのトラックバック
カラヤンのシューマンを持っていませんが、どっしりと重い低弦群、全体のほの暗い音色など、カラヤン&ベルリンフィルは60年代から70年代初頭までがいいように感じます。70年代になってEMIにいくつか録音しましたが、あのあたりからのカラヤンはどうも…です。ブラームスとベートーベンの交響曲なども60年代の録音の方が好みですね。イエス・キリスト教会と録音技師ギュンター・ヘルマンスの組合わせ黄金期という感じでしょうか。
おっしゃるとおりですね。 あと付け加えるとすれば、EMIによる録音そのものも低域不足感が否めないこともありますね。
でも後年のカラヤンはレガートで音と繋いてゆくことに精力を注いでいたようにも思えますね。
ベートーヴェンの交響曲は、当方も2回目の録音(最初のステレオ録音)のをバラでこつこつと集めました。 自宅に置いたままになっていますけれど・・・
これはイイですよね。 かつては、アンチ・カラヤンだったのでしたけれも、ね。
ところで、マエストロ・与太さんのブログをリンク集に加えても良いでしょうか?
ご返事いただれば幸いです。 ではでは
そうですね、EMIの録音は全体に曖昧な、およそ骨の無い雰囲気だけの印象があります。ワグナーとチャイコフスキーのLPがあるでの、あらためて確認してみます。
>> ところで、マエストロ・与太さんのブログをリンク集に
>> 加えても良いでしょうか?
光栄です。私もこの音楽雑記長をリンクに入れさせて下さい。
よろしくお願いします。
さっそく追加させていただきました。 ありがとうございます。
取り急ぎ(すでに飲酒運転中ですので)・・・