眠り浅く、深夜覚醒もあって、やや朦朧とした出勤事情でしたので、
赤い扇風機のおじさんこと、エフゲニ・スヴェトラーノフさんの指揮
ボリショイ劇場管によるラフマニノフの交響曲第2番の演奏を聴いて出勤。
2002年、享年73歳で鬼籍に入られた
エフゲニ・スヴェトラーノフさん
すごい汗かきだったそうですね。
指揮台の下に自分専用の扇風機を置き、
風を送って、涼んでいたようです。
ソ連の指揮者だったので、その扇風機「赤い扇風機」なんて呼ばれてました。
さて、ボリショイ劇場オケとのラフマニノフの交響曲第2番のこの演奏
1964年に録音されたもので、VOXから出ていたCDです。
音の抜けが良くないように思いますが、土俗的で濃厚なロシアのロマン・・
そんなものが感じられて、気に入っている演奏です。
この曲、余りに長いことから作曲者の許可を得たカット版も存在していて、
最近では、カット無しの原典版が主流で、しかも上手く纏めて演奏し
都会的でスタイリュッシュ、カッコ良く聴こえる演奏が多いですね。
でもこの録音は、カット版ながらも、野太く、ザラついた響きもし、
第3楽章のクラリネットのソロも朴訥したものです。
でも、多少ぎこちなくも感じるこの楽章、朴訥と語りかけるようでもいて
ヘヴィなこの演奏の魅力にもなっているようにも思います。
暖かさ、強靭さ、これらが常に潜んでいるようで
スヴェトラーノフさんの魅力がよく伝わってくるように思います。
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2010年10月21日
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