昨年も行きましたが、今年もNHK大阪ホールにて文楽を鑑賞。 素晴らしかった。
特に今回、人間国宝の竹本住大夫さんの太夫(語り)、やはり人間国宝である吉田蓑助さんの人形という豪華な組合せで、「菅原伝授手習鑑」という有名な演目でしたものね。 感激もまた一塩でした。
寺子屋の段の切(前半)での、住大夫さんと野澤錦糸さんによる浄瑠璃、素人ながら巧いなぁと聞き惚れましたし、
奥(後半)ではラストシーン、松王丸の女房千代を操った吉田蓑助さんの技に、豊竹咲大夫さん野澤燕二郎さんの浄瑠璃が相まって、思わず涙しそうなほど惹きこまれました。 感激しました。
残念ながら、今年は気付くのがちょっと遅れ、先々週ようやくチケットを捕獲したことからS席は既に完売。 今回、A席(大人1,000円、学生500円なのは有り難い)での鑑賞で1階席の後ろの方。 それでも中央だったので全体をよく見渡せたのは良かったかもしれません。
確かに、もうちょっと大きく見えたらなら(前の席だったら)、人形の迫力も更に増したように思いますけどね、それでも真迫の人形の操作(演技)は、充分に感動に値するものでした。
逆にこんな遠くからでも、感動を与える操作(演技)にも驚いたしだいです。
なお、話は変わりますが、この寺子屋の段には「よだれくり」と名づけられた15歳の子供がいて、勉強をサボってたしなめられる役なのですが、人生幸朗・生恵幸子のぼやき漫才の終わりで幸子師匠が人生師匠に
「いつまでも何うだうだ言うてんね、この、よだれくり!」
と一喝して「ゴメンチャイ」と謝ってましたけど、この「よだれくり」って「菅原伝授手習鑑」の寺子屋の段(正確には寺入りの段)からきていたとはね。
昨年は三人奴による「壺坂観音霊験記」の漫才を思い出しましたけど、かつての上方のお笑い文化はじつに奥が深いですね。
とにかく上方を代表する文楽、もっと観なあきまへんなぁ
2006年01月28日
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