温故知新。 古きを訪ねて新しきを知る、で、初めて全曲を聴いた曲のレコード、
少ないお小遣いより、選りによって買ったレコードを発掘して再聴する第2弾。
1977年頃だったでしょうか、どこかのワルツ堂の輸入レコード・コーナーより発掘したブラームスの交響曲第1番のレコード。 米国盤、QUINTESSENCE というレーベル。
当時、ブラームスの交響曲はカイルベルトで2番+4番の交響曲のレコードを持ってましたけれど、第1番の交響曲には興味がそそられることはなく(ベートーヴェンの10番目の交響曲なんて言われいたこともあってか)、買いそびれてました。 でもたぶん安かったのでしょうね、あまり期待せずに購入したように思います。 指揮者のホーレンシュタインについては、既にマーラーの4番の交響曲を買っていたので、どのような人かは知ってましたけれど。
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ブラームス/交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮 ロンドン交響楽団
録音:1962年1月29-30日、Walthamstow Town Hall, London, England
これは凄い演奏です。
堂々とした遅いテンポ、恰幅の良い始まりですが、集中力の高さで聴き手を惹き込みます。 要所でテンポを落として歌い込んだり、そしてここぞという時のティンパニの強打、咆哮する金管など、ドラマティックで熱い第1楽章が圧巻ですね。こんなに熱いブラームスの第1番ってちょっとないように思います。
第2楽章、第3楽章でも淡々としながらもまったく弛緩することなく厳しさを持って進め、終楽章へと繋いでまた熱い音楽が戻ってきます。 全体の構成もよく考えられた芸達者なホーレンシュタインらしい圧巻のブラームス。 久しぶりに聴きましたが、個人的にこの曲のベスト・ワンに推したても良いと思います。
なおこの演奏は、NAXOS MUSIC LIBRARY でも聴けます。
https://ml.naxos.jp/work/387341