2020年07月05日

ピリス/ジョルダン、ショパン/ピアノ協奏曲第1番、第2番

新型コロナウィルス感染拡大防止のために外出を控えて、お家で良い音楽を♪

今日も早朝散歩で1万歩ほど歩いてきました。 今朝は折畳傘をリュックに入れ、マスクも忘れずに携行したので、順調な滑り出し。 愛用のメモリプレーヤで聴くのは、昨日の実家詣の時に聴いていた続き、ショパンのピアノ協奏曲第2番。 ポルドガルの女流、マリア・ジョアオ・ピリスが 1977年に録音した旧盤ですね。

ショパンのピアノ協奏曲って、実は大好きなんですね。 でも、かつては美味しいメロディはピアノが全て持ってゆく協奏曲って、どこが良いのかさっぱり判らない時期が長くありました。 それに、男子たるものショパンが好きとはなんじゃい、男子ならベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、そしてマーラー、ショスタコーヴィッチ・・・、そんな感覚もありましたものね。 でもね、言い方悪いと思いますが、眉間に皺を寄せるような精神性の深さって必要なんでしょうか、ね。 美しい音楽をただ聴いていたい、でいいんじゃないかな。

その美しいショパンのピアノ協奏曲を存分に楽しませてくれるのが、このピリスがジョルダンと組んで録音した旧盤。 あいにくクリヴィヌと組んだ1番、プレヴィンを組んで録音した2番の新盤は未聴ですけれど、精神的に深くより繊細(神経質)になってゆく後年のピリスよりも、若きピリスの持つ清新さ、詩情の豊かさに気品を加えた演奏が似合っているような気がします。

オーケストラもモンテカルロ国立歌劇場管弦楽団、超一流ではないオケがある種の寂莫感のようなものを増幅させているように思えます。 なんとなく紗がかかったようで少々遠い感じのする録音によるところも大きいと思います。 寄り添うようなファゴットなど木管の響きがお気に入りです。 特に第2番の協奏曲がいいな。

ちょうどメモリプレーヤに、中村紘子さんの第2番が入っていたので、それとも聴き比べました。 中村さん、頑張ってますね。 低音など強いタッチですし高音も華やかです。 ロシアで鍛えられたテクニックでしょうね。 またオケ(フィストゥラーリ/ロンドン響)も録音が良いせいもあって、手に取るような明快さで付けています。 ロマンティックを前面に出してますね。 でもそんなにハッキリとしたら疲れてしまいますよ(個人的に)。

ピリスさん、低音も高音も控えめ、タッチも軽め。 でもそれでただ各旋律をなぞって美しく奏でているのではなくて、ショパンが持っていたであろう望郷の思いや人生観などを表現しているように思えます。 そして先に書いたように、若さが持つ生一本なところもあって重くなりすぎず、甘ったるいだけの詩情にも陥っていない。 そんな風なことを感じながら自宅でも第1番、第2番とも聴き直していました。 NAXOS MUSIC LIBRALY でも聴くことができます。

P7053003
P7053003 posted by (C)fronte360

ショパン/ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11
ショパン/ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
  マリア・ジョアオ・ピリス(p)
   アルミン・ジョルダン指揮 モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団
     録音:1977年7月 モンテカルロ歌劇場


posted by fronte360 at 10:10| Comment(0) | 20-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする