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かつてカラヤン/ベルリンフィルによるシューマンの交響曲全集を採り上げたとき、比較試聴用としてピックアップしていたコンヴィチュニー/ゲヴァントハウスとのシューマンの交響曲全集。 いつもながらの名盤なのは間違いないところですが、改めてじっくりと聴きなおしてみたら、かつての自分の書いていた感想とはちょっと違っていることに気が付きました。
堅牢なゴシック様式の演奏、質実剛健・重厚な音楽・・・確かにそうでもあるのですけれど、まずはテンポを遅めにとって、確かに重い響きではあるけれど、しなやかな演奏でもあるということ。
第2番の第1楽章〜第2楽章、バーンスタイン/NYP(旧録音)やクーベリック/BPO(旧録音)のが好きで、その演奏を思い出しながら結構興奮しながら聴くことも多かったためでしょうか、改めてじっくりと聴いてみると、低弦の響きがよく出ていますが、全体的に弦のアンサンブルがしなやかに流れてゆくんですよね。 ゴリゴリと前に出てくるのではなくて、かといって引きずっているような鈍重なアンサンブルではありません。 打楽器がズシリとくる打音を聴かせて、全体として堂々としているけれど、節度をきちんと保った、とても誠実な演奏。 まさしく正統派。
高校生だった頃、アナログLP時代ですが、シューマンの交響曲では第4番が一番好きで(今では第2番が一番好きですけれど)この曲の自分自身のリファレンスとしていましたが、これとてじっくりと聴きなおしてみたら、ゆったりしたテンポでしなやかに曲を進めてゆきます。 重厚な響きだけれども、質実剛健とはちょっと違うみたい。 少しも飾らず、淡々と自分たちの音楽を披露しているみたい。 そこには第3番「ライン」以外を初演しているゲヴァントハウスとしての自信でしょうか?
とにかくどの曲も落ち着いて、飽きのこない、懐の深い演奏です。 NAXOS MUSIC LIBRALY でも聴けますね。
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シューマン/交響曲第1番 変ロ長調 Op.38「春」
シューマン/交響曲第2番 ハ長調 Op.61
シューマン/交響曲第3番 変ホ長調 Op.97「ライン」
シューマン/交響曲第4番 ニ短調 Op.120
シューマン/序曲、スケルツォとフィナーレ Op.52
シューマン/「ゲノヴェーヴァ」序曲
シューマン/4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ヘ長調 Op.86 -*
シューマン/「マンフレッド」序曲
フランツ・コンヴィチュニー指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
ペーター・ダム(hr)、ヘルマン・メルケル(hr)、
ウェルナー・ピルツ(hr)、ゲオルグ・ベーナー(hr) -*
録音:1960、1961年、ベタニア教会