新型コロナで緊急事態宣言が出ていますので、せめてお家で良い音楽を♪
今日はコロナ対策で急きょ付与された休暇を取得して臨時休業です。
CD棚をひっくり返していると、懐かしい演奏が出てきました。 セラフィムの1000円盤レコード(青いジャケット)時代からご贔屓のホーレンシュタインのマーラーの第4番。 今では廃盤になっているようですが、ゆったりしたテンポでこれほどまでに耽美的、かつ力感を持った美しい演奏はないと思います。
第1楽章を 17:57 もかけて歌いあげてゆきます。 とても美しい音楽はゆるやかな起伏を持って自然体の様相で力を籠め、開放して歌う。 特に展開部、交響曲第5番の第1楽章冒頭のトランペットによるファンファーレ動機が顔を出す直前の部分の盛り上がり方、直前でテンポを落として緊張を溜め込んでからの爆発。 そして終結部もぐっとテンポを落とし込んでからの盛り上げて、ダメを押すかのような着地。 ホーレンシュタイン節が満喫できます。
第3楽章も 19:59 かけて変奏曲をじっくりと歌い込んでゆきます。 そして楽章の最後は壮大で急激な盛り上がり方もホーレンシュタインらしいところですね。 終楽章、マーガレット・プライスのやや硬めの声質が清涼感あります。 甘くない、とは缶チューハイの宣伝のようですが。
繰り返しになりますが、遅いテンポながら決して重くなることなく、また甘美なロマン性を持たせた奥行きの深い耽美的な演奏ながら甘っちょろくない。 豊かな表現力に感服します。 ロンドン・フィルも美しい音で貢献しています。 廃盤とは惜しい。
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マーラー/交響曲第4番 ト長調
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
マーガレット・プライス(S)
録音:1970年