日時:2019年12月8日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:寝屋川市立市民会館
曲目:シベリウス/交響詩「フィンランディア」(*)
伊福部昭/SF交響ファンタジー第1番 (*)
チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」
(アンコール)チャイコフスキー/「くるみ割り人形」より
指揮:生島 靖(*)、寺坂隆夫
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伊福部昭のSF交響ファンタジー第1番、渋い枚フィル・サウンドによくマッチしていて秀逸でした。 きっと演奏者の方々の思い入れもたっぷりと入っていたこともあるでしょう。
かくいう当方も東宝ゴジラ「三大怪獣 地球最大の決戦」(1964年)「モスラ対ゴジラ」(1964年)は、小学校1年生だったのでドンピシャ。 夏の夜、近所の公園にスクリーン立てた上映会でこれら2作を観たのは小学4〜5年生頃だったでしょうか。 その後、テレビでの再放送、子どもが生まれてからはレンタルビデオで子どものためと称して借りて自分が一番楽しんで観ていたのも懐かしい思い出です。
そんなバイアスがいっぱいかかっている曲ではありますが、枚フィルの野太いサウンドが土俗的な伊福部昭らしくもあり、また同年代の指揮者・生島さんのもとで腰の据わった演奏、要所で力を込めるポイントなどとても納得度の高いものでした。 銅鑼を短く切ってふん詰まりのようにした強烈な打音(奏者のおじさんも同年代でしょうね、出番でないときも小さく手を動かして演奏を楽しんでおられた様子)、そして古い日本映画っぽくミュートトランペットのザラつかせた響きなどなど、もう感涙もの。 そしてフィナーレにかけて推進力のあるノリの良い音楽に身をただただ委ねて楽しませてもらいました。
冒頭のフィンランディアもまた冒頭の重厚なサウンドが印象的でした。 弦楽アンサンブルがよくまとまっていましたね。 中間部の賛歌は明るく元気、晴れやかな感じでしたが、少々熱気冷めやらぬ、といった感じもしましたね。 そしてフィナーレは盛り上がりましたが、シンバルが控えめに打っていて上品な仕上げに好感が持てました。
15分の休憩を挟み、指揮者が寺坂さんに交代してのチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」。 寺坂さんらしい、楷書できちんと描かれた演奏でした。 2回ほど、ん? 音が減って止まりそうに思えた場面もありましたが、寺坂さん(見た目には)沈着冷静、オケを的確に纏めて乗り切って ONE TEAM でしたね。
冒頭、ファゴットの深く渋い響きが素晴らしく、見てみると先ほどまで指揮されていた生島さんでしたね。 じっくりと惹きつけた演奏で、ヴィオラもつや消しのいい響きでしたよ。 寺坂さん、全体のバランスを常に配慮しつつ的確に曲を進めてゆきました。 第2楽章、少々大づかみな感じがしたワルツでしたが、ここでも寺坂さんが腰を落として集中力高めて乗り切り、最後は左腕を回してのフィニッシュを決めました。 第3楽章、徐々に盛り上げてゆきますが、奇をてらわず淡々と要所を決めてゆく着実な演奏。 アッチェランドかけず迫力よりもまとまり感を重視しておられたようです。 危惧していた拍手は起きず、終楽章へと突入。 寺坂さん、膝を使ってふわっとした開始、やや音量が大きかったかな。 生島さんのファゴット、ここにもいい感じでしたね。 悲しみにも句読点をしっかりとつけ、きっちりと進めてゆくのが寺坂流。 正直、この悲愴交響曲って好きじゃないのですよね。 ほとんど聴かないのですけれども、こうしてきちんと説明されると、曲の良さも判るようような気がするから不思議です。 そして落ち着いての着地。 会場より大きな拍手が沸き起こりました。 (個人的にはSF交響ファンタジーでもこのくらいの拍手が欲しかったなぁ)。
久しぶりの枚方フィルの演奏会、初めての寝屋川市民会館でしたが(2階席だと傾斜が急でステージがけっこう遠く見えるのですね)、枚フィルらしく自分たちの音楽を一所懸命演奏されているの楽しませて頂きました。 皆さんお疲れさまでした、そして有難うございました。
2019年12月13日
酒蔵みてある記・稲田酒造「稲天」
今日は会社を休んでハイキング天理駅よりスタートします
本年最初の酒蔵みてある記が、本年最後のハイキングです
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