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2018年12月02日

セント・マーティン・オーケストラ 第14回定期演奏会

日時:2018年11月25日(日) 14:00開演(13:00開場)
場所:川西市みつなかホール

曲目:ベートーヴェン/「プロメテウスの創造物」序曲
   ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲
   ブラームス/交響曲第2番
   (アンコール)シューベルト/「ロザムンデ」より間奏曲

指揮:河崎 聡

PB263196
PB263196 posted by (C)fronte360

明るい音色を基調に、小編成オケらしい軽快さと纏まりの良さ。 終始にこやかな笑顔の音楽監督の河崎さんが、基本インテンポでさくさくと進めてゆきます。 いずれの曲もちょっと独特な印象を残したアグレッシブな演奏でした。

冒頭のベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲より明るい響きが印象的。 キレ良く、全奏となって音量上がっても重くならない。 苦虫を噛み潰したようなベートーヴェンの肖像画を忘れさせる、明るく伸びやかな快演でした。

続くブラームスのハイドンの主題による変奏曲、冒頭の「聖アントーニのコラール」の明るく柔らかな木管の響きに、柔らかくも芯の通った低弦ピチカートが絡んで、とっても上質な音楽での幕開け。 続く変奏ではノンビブラート奏法でしょうか、艶を落としたヴァイオリンの響きが絡んでいたのに驚きました。 第2変奏ではヴァイオリンに艶が戻りましたが、タイトで真摯な音楽。 包み込むような響きで始まった第3変奏も芯があります。 しっとりとした中音弦、大きくうごめくようながら集中力を高く保った第4変奏。 力込めた速いパッセージの第5変奏も全ての楽器が等価に鳴っているような集中力。 ホルンの落ちついた響きで始まった第6変奏も全体的には尖った音楽造りでキレの良さが光りました。 ゆったりと落ち着いた明るい響きながらもフレーズは短めに処理して高い集中力を保った第7変奏。 インテンポで不安気な響きを醸し出した第8変奏を終えて、落ちついた響きでじっくりとタメを効かせたフィナーレ。 力を込めて音量を上げているけれど高らかに歌い上げず、音楽も大きくなりません。 引き締まった音楽のまま、あっさりと着地しました。
これでオケの響きが冷たいと解剖学的な演奏、と言えるのでしょうけれど、アグレッシブな演奏は基本的に明るく暖かな響きに彩られていて、ちょっと独特な印象を受けました。

20分間の休憩を挟んで、ブラームスの田園交響楽、交響曲第2番もまたアグレッシブな演奏でした。 十分に練習を積んでこられたのでしょうね、全奏となって音量が上がる場面になっても河崎さんは決して煽ったりせず、逆に腕の振りを小さくしてオケの響きを確認しているような感じ。 小編成オケらしい纏まりの良い演奏でした。

第1楽章、テンポを遅くとって低弦そしてホルンがたっぷりとした上質な開始。 高音弦が凛とした表情で絡んで進む序奏。 主部となって活気づきますがきちんと整頓された音楽で小編成オケらしい纏まりの良さ、そしてテンポを遅めにとって丁寧に歌い上げてゆきました。

第2楽章、落ち着いてたっぷりとした響きですが、小編成なので音楽が大きくなりません。 明るくしっとりとした響きでじっくりと盛り上げてゆきました。 第3楽章も明るい音色で軽快、小気味よく進めていましたね。 ややオーボエの響きが大きかったかな。

終楽章、タイトな盛り上がり、河崎さんが嬉しそうな顔で次々にオケに指示を出してゆきます。 時に左手を高々と上げたりもしますが、それは合図であって煽ったりしません。 相当に練習を積まれたようですね、引き締まった響きで音楽が流れてゆきます。 全奏で音量が上がる場面では河崎さんの腕の振りが小さくなってテンポをとりながらオケの響きを確認。 よしよし、と思っているのかな。 フィナーレこそギアを一段上げた熱い音楽として締めくくりました。

小編成のオケらしい纏まり感のあるアグレッシブなブラームスの田園交響楽を楽しんだあとのアンコールは、逆にテンポを大きく動かしたロマンたっぷりなロザムンデの間奏曲。 変幻自在でしたね。 皆さんお疲れさまでした。


posted by fronte360 at 01:00| Comment(0) | 18-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする