2017年03月20日

コンヴィチュニー、シューマン/交響曲第1番「春」、第2番

春分の日。
明日は雨らしいですが、春らしいお天気が2日続いています。
我が家のサクランボのサクラも開花寸前、「春」の曲を聴きたくなりました。
高校生の時に初めて買ったシューマンの交響曲第1番「春」

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シューマン/交響曲第1番「春」、第2番
 フランツ・コンヴィチュニー指揮 ライプティヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

レコードジャケットにコピー文字が書かれたフォンタナの 1,300円盤。
当時も今もダサイ体裁だと思いますが、演奏はオーソドックス。
堅牢なゴシック様式のようなシューマンの「春」です。

このレコードを買う前、テレビの「N響アワー」でこの曲を演ってたのを聴き、
指揮者はサヴァリッシュさんかスィトナーさんか忘れましたけど、
初めて聴いたとたん「面白い」って好きになったのでした。
この曲に青春の息吹のようなものを感じたように思って
わくわくしながらTVの前で聴いてた記憶があります。

このレコードもそんな思いで「春」を繰り返して聴いたものですが、
今では裏面の第2番に強く惹かれます。

今となっては「春」の演奏は少々重たく感じられてしまいますけど、
第2番のほうに堅牢なゴシック様式の演奏がより似合っているようです。
土台となる低弦、その上を中音弦、さらにその上の高音弦、
コンビチュニーらしく正攻法で重層的に響かせた素晴らしい演奏ですね。

この当時、シューマンはピアニスト出身なので管弦楽法に秀でておらず、
ユニゾンで音を重ねすぎて混濁した響きになる管弦楽法の失敗作・・・
そんな風に評論家の人によく言われていたものです。

これを買った当時、第2番もそんな感じにも思え、よく判りませんでしたが、
手持ちステレオ装置の進化、CD時代になって細部をより聴き込むようになり、
この音の重なりこそが悩める文学青年シューマンの響きだと思い至った次第。
今では第2番がシューマンの交響曲の中では1番好きな曲になりました。

「春」を聴きたかったのに、第2番にやっぱり興奮してしまいましたね。


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我が家のサクラ

サクランボの成る我が家のサクラの木
つぼみが膨らんで、あと少しで開花しそうです。
GWころが待ち遠しい、、、
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posted by fronte360 at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | mobile | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Osaka Pastoral Symphony Orchestra 第1回演奏会

日時:2017年3月11日(土) 16:00開演(15:00開場)
場所:門真市民文化会館・ルミエールホール・大ホール

曲目:バターワース/シュロップシャーの若者
   フィンジ/クラリネット協奏曲 作品31
(アンコール)フィンジ/《5つのバガデル》より V キャロル
   ヴォーン・ウィリアムズ/ロンドン交響曲【1913年初稿版】《日本初演》

独奏:山本 梓(cl)

指揮:松永健司郎

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ヴォーン・ウィリアムズ(RVW)の交響曲を全曲演奏することを目的としたアマオケが大阪で結成、またRVWと同時代の英国音楽も紹介される。 しかも第1回演奏会は、RVWのロンドン交響曲【1913年初稿版】《日本初演》。 通常版の3/4程度の長さとなって演奏時間は60分超となりましたが、ウェットな響きによるロンドンを思わせる風景がたくさん出てきて、RVWをたっぷりと楽しむことが出来た稀有な機会となりました。 月並みながら、いい演奏会でした。

オーケストラは弦楽器が10-9-7-6-4の編成でヴァイオリンを左右に振り分けながらも、チェロとコントタバスは舞台右側に配置。 RVWや英国音楽を紹介しようとする意気込みをもった第1回演奏会とあって腕自慢の若者ばかりで構成されているようでした。

バターワースのシュロップシャーの若者、難しい弱音の表現も巧く駆使してメリハリのある起伏を大きくとった演奏でした。 管楽器奏者の健闘も光ってました。 全奏になるとやや金管がソリッドに響いていたのは狙っていたのでしょうか。

フィンジのクラリネット協奏曲、初めて聴く曲。 山本梓さんのクラリネットは深みのある音色で技巧的なパッセージを楽々とこなしますが、時にソリッドに響いてハッとさせられました。 オケも精力的な演奏でバックアップ、少々窮屈にも感じられた曲でしたが、終楽章はソロもオケも伸びやかになって楽しむことができました。 畳みかけるようなフィナーレも見事。 アンコール曲は弦楽四重奏とクラリネットだったかしら。 柔らかく明るいソロ演奏が素敵でした。 もっと聴きたかったな。

休憩をはさんでいよいよメインのRVWのロンドン交響曲。 低弦からの序奏の開始、深みのある響きが繰り返されて、空気感が漂ってくるみたい。 前2曲とは演奏密度が違いましたね。

ハープによるウェストミンスターの鐘は控えめながらロンドンの喧騒はパワフル。 舞台左に配されたホルンと右側のトランペット・トロンボーン・チューバの対比もあってカラフル。 明るく溌剌とした音楽、音量上がっても潤いが損なわれません。 巧いなぁ(前2曲との練習量の差でしょうか)。 この楽章のフィナーレ、力強くカッコよく決まりました。 1913年版と現行版との違いなど知る由もありませんが、このあともたっぷりとした情感あふれる第2楽章、渋い色合いを感じさせた第3楽章、そして荘厳な終楽章。 ヴァイオリンのソロも巧かった。 そしてに全曲いずれもウェットな響きが基調であったのが RVW らしさですね。 

松永さん、終曲のあとじっとしたまま腕がなかなか降りませんでした。 客席もじっと降りるのを待って、拍手。 堪能させてもらいましたので、この後にアンコールは必要ありません。 清々しい気持ちを持って会場を後にすることができました。 さて次回はいつになるでしょうか、期待して待ちたいと思います。 大いなる志をもって結成された皆さんありがとうございました&お疲れさまでした。



posted by fronte360 at 04:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 17-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする