明日は雨らしいですが、春らしいお天気が2日続いています。
我が家のサクランボのサクラも開花寸前、「春」の曲を聴きたくなりました。
高校生の時に初めて買ったシューマンの交響曲第1番「春」

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シューマン/交響曲第1番「春」、第2番
フランツ・コンヴィチュニー指揮 ライプティヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
レコードジャケットにコピー文字が書かれたフォンタナの 1,300円盤。
当時も今もダサイ体裁だと思いますが、演奏はオーソドックス。
堅牢なゴシック様式のようなシューマンの「春」です。
このレコードを買う前、テレビの「N響アワー」でこの曲を演ってたのを聴き、
指揮者はサヴァリッシュさんかスィトナーさんか忘れましたけど、
初めて聴いたとたん「面白い」って好きになったのでした。
この曲に青春の息吹のようなものを感じたように思って
わくわくしながらTVの前で聴いてた記憶があります。
このレコードもそんな思いで「春」を繰り返して聴いたものですが、
今では裏面の第2番に強く惹かれます。
今となっては「春」の演奏は少々重たく感じられてしまいますけど、
第2番のほうに堅牢なゴシック様式の演奏がより似合っているようです。
土台となる低弦、その上を中音弦、さらにその上の高音弦、
コンビチュニーらしく正攻法で重層的に響かせた素晴らしい演奏ですね。
この当時、シューマンはピアニスト出身なので管弦楽法に秀でておらず、
ユニゾンで音を重ねすぎて混濁した響きになる管弦楽法の失敗作・・・
そんな風に評論家の人によく言われていたものです。
これを買った当時、第2番もそんな感じにも思え、よく判りませんでしたが、
手持ちステレオ装置の進化、CD時代になって細部をより聴き込むようになり、
この音の重なりこそが悩める文学青年シューマンの響きだと思い至った次第。
今では第2番がシューマンの交響曲の中では1番好きな曲になりました。
「春」を聴きたかったのに、第2番にやっぱり興奮してしまいましたね。