2017年03月09日

吹田市交響楽団 第82回定期演奏会

日時:2017年3月5日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:吹田市文化会館・メイシアター・大ホール

曲目:ウェーバー/「魔弾の射手」序曲(-*)
   シューベルト/交響曲第7(8)番「未完成」(-*)
   ブラームス/交響曲第4番
(アンコール)ブラームス/ハンガリー舞曲第19番

指揮:米山 信(-*)、新谷 武

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重心を低くとったブラームスの交響曲第4番。 聴きなれた曲ながら、管打楽器奏者の方の好演もちりばめられていた素晴らしい演奏でした。 オーケストラは対向配置としていて、コントラバス7本、チェロ9本の編成。 これらがステージいっぱいに配置されていたので、打楽器や木管の方が演奏者席に着くためには、コントラバスの前席(2名)と後席(5名)の間を通り、しかも楽器のネックにぶつからないように頭をかしげてすり抜けてゆかねばならないほど。 でもその効果はありました。 引き締まった低音が曲全体を支えていて安定感抜群。 全体的に響きに深み奥行きが増していましたね。 また左右に振り分けられたヴァイオリンは、1stヴァイオリンが10名、2ndヴァイオリンは12名。 客席から楽器が裏向く2ndの人数を多くしていたのもまた効果がありました。 第1楽章のフィナーレなど、2ndヴァイオリン奏者の凄まじい追い込みが功を奏して、昂揚感ある熱い演奏に感動しました。

指揮者は新谷さん。 冒頭の第1音からぐっと溜め込んでからのスタート、この開始より期待感も高まりました。 そして全体的にちょっとテンポを落とした演奏。 単に遅いのではなく、じっくりと構えたような演奏で、一音たりともおろそかにしない、そんな意気込みも感じました。 終演後、新谷さんは「濃い演奏…」と言われていましたが、どろどろとした濃厚さではなく、しっかりとした響きでの密度の濃い演奏だったと思います。 とにかく聴き応え十分な演奏に大きな拍手を贈りました。

これに先立って、米山さんの指揮によるシューベルトの未完成交響曲でも対向配置の威力がありました。 第2楽章の冒頭など木管も交えよく纏まった弦楽アンサンブル、明るく爽やかな響き、低音から高音弦までの響きの重層感をたっぷりと味わいました。 米山さんらしく、淡々と拍をとって進めているのですが、ちょっと太い線で描いたような演奏であったように感じました。

また冒頭のウェーバーの「魔弾の射手」序曲もまた同傾向で、響きをよりコンパクトに纏めて凝縮した響きとなっていました。 終盤のチェロの独奏は落着いた深い響きでよかったですね。 ただまだちょっとオケがまだ暖まっていなかった場面もあって、ちょっと印象薄くなってしまいました(すみません)。

話しは少し横道にそれますが、オーソドックスながら含蓄のある演奏を届けてくださる米山さんの指揮する音楽が好みでした。 意欲的に曲を解釈してダイナミックに振る新谷さんの音楽も面白かったけれど、時にオケがついてこずに空回りしている場面もありましたね、かつて。 でもここ数年は見事にオケと一体となった演奏となっています。 そして今では新谷さんの指揮による演奏により面白味を感じていたりもしている自分がいます。 プロの客演指揮者を呼んで定期演奏会をされるアマオケが多い中、団内指揮者による演奏会を継続されているのは貴重です。 そして継続して聴かせていただくことで、オケの成長を感じることもさることながら、自分の興味の変節なども見えてきたりもして有難く思っています。

そんな吹響もホームグランドであったメイシアターの改装工事のため、ビジターであちこちの会場を転戦してゆくようです。 これもまた新たな発見があるでしょう。 期待を込めてまた聴かせていただきたいと思います。 皆さんお疲れさまでした。



posted by fronte360 at 19:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 17-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

奈良散歩20170218_酒蔵みてある記(その2)・松尾芭蕉の句碑

近鉄の人気ハイキング「酒蔵みてある記」に再び参加しました。
今回も天理駅をスタート、「稲天」というお酒を造っている稲田酒造がゴール。
天理駅前より本通商店街に入ったら、ものの10分で到着なのですけれど、
約10Kmほど歩いてゴールを目指して歩きます。

内山永久寺跡、往時をしのばせるのはかつて浄土式庭園を示す池だけ・・・
やってきた展望台の方向を望んでみましたが、ビニールハウスがあって、
景観はやっぱイマイチな感じ。

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池のほとりに松尾芭蕉の句碑がありましたね。

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うち山やとざましらずの花ざかり

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芭蕉が江戸へと下る以前、まだ出身地の伊賀上野に住んでいた頃の句だそうで、
いつ詠まれたのか明らかではないようですが23-4歳のころの作品。
内山永久寺に参詣してみると、見事なまでの満開の桜で埋め尽くされている。
土地の人はこの桜の盛りをよく知っているのであろうが、
外様(よその土地の人間)は知る由もない・・・ そんな意味だそうです。

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さてまた細い登り坂になってきて、これを登るとまた池がありました。

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池には釣りを楽しむ人もおり、のどかな光景ななか、先を急ぎます。

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posted by fronte360 at 04:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 17-奈良散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする