2016年08月27日

吹田市交響楽団 サマーコンサート2016

日時:2016年8月21日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:吹田市文化会館「メイシアター」大ホール

曲目:<第1部>
   ワーグナー/「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲(-*)
   J.シュトラウス2世/「皇帝円舞曲」(-*)
   ブラームス/「大学祝典序曲」(-*)
   <第2部>
   素人指揮者コーナー
   <第3部>
   ドヴォルザーク/交響曲第9番ホ短調「新世界より」第2・4楽章
(アンコール)グリーグ/ノルウェー舞曲より第2番

指揮:米山 信、新谷 武(-*)

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素人指揮者コーナー、最後に振られた年配の方の見事な指揮に会場は興奮のるつぼ。 こんな素晴らしいオーケストラを指揮できて良い冥途の土産になりました、のコメントにまた大喝采、聴いているこちらも元気頂きました。

今年の素人指揮者コーナー、指揮者のカテゴリーを少年、女性、青年、老年の4つ=4人として募集。 指名して貰うために帽子を手にとってグルグル回していらっしゃったのを上から見ていたのですが、おつむの頂上は失礼ながら薄くなっていて、見るからに老年枠としてこの方が採用決定。 しかしステージに上がるのに歩いている姿を見ていたら、首を前に突き出しながら短い歩幅でヨタヨタと・・・大丈夫かいな・・・そんな不安を持ちましたが、いざ帽子を指揮台の隅に置き、登壇するやいなや背筋がビシっと伸びてました。 集中を高めて新世界交響曲第4楽章の冒頭を颯爽と振り始め、要所では左手も添えた指揮姿がじつに見事。 この曲を何度も聴き込んでいて精通していらっしゃる方なのでしょうね。 フィニッシュも両手を高々と上げた見事な着地。 この日一番の拍手がホール内に響き渡って湧きかりましたね。 いやぁ面白かった。

ところで吹田市交響楽団のサマーコンサート、うちの子供が小中学生だった頃、8月の最終日曜日に開催されていたこのサマコンは毎年楽しみにしていましたが、今年は調べてみたら3年ぶりの訪問となっていました。 ちなみに今年は一人での参戦となっていました。

1月にストラヴィンスキーのペトルーシュカ、6月にはシベリウスの交響曲第6番を演奏された吹田市交響楽団、こられの大曲・難曲のあとだからか、今回のサマーコンサートのプログラムはお馴染みの曲がズラっと並んでます・・・けど、かえって皆知っている曲ほどハードル高くなりがちでオケとしては返ってシンドイのですけどね。

いずれの曲も要所をきちっと抑えた演奏でしたが、新谷さんの指揮は緩急を巧くつけて聴きやすいように配慮されていたようです。 特に皇帝円舞曲、まったく臭くならず上品に抑揚つけていて、惜しむらくはもうちょっとヴァイオリンの数が多かったら響きも良かったかな、と思いましたけど、とても聴きやすかったですね。
ブラームスの大学祝典序曲、たっぷりとした金管ファンファーレや低弦ピチカートもうまく合わせて深みのある響き、時にスクエアに振ってしっかりと纏めてこちらも聴き応えありました。 なおこの曲では曲間に解説されていた指揮者の米山さんがトライアングル席に移動して演奏にも参加されていました。

第2部は、冒頭に書いたとおりの指揮者コーナー、トリのおじ(い)さんに会場騒然。 大いに楽しませてもらって、元気も頂きました。

5分ほどインターヴァルをとって仕切り直した第3部でのドヴォルザークの新世界交響曲。 米山さんの指揮のもと淡々と進めながらも、要所ではいつも以上に力のこもった覇気ある演奏を楽しませてもらいました。
第2楽章のコールアングレの心に沁みる音色も素敵なら、裏で吹くクラリネットもまた良い音色で曲を彩っていたのが印象に残りました。 また弦楽各パートの纏まり感が第1部より増してアンサンブルの精度も高かったように感じました。 第2楽章が終わったところでの拍手もまた納得です。
第4楽章は、落ち着きながらも覇気が増した演奏。 弦楽アンサンブルの分奏もしっかりとしていて、第1部では時に弦と管楽器に隙間を感じたりもしましたが、オケが重層的に鳴っていて、素晴らしい演奏になっていました。
惜しむらくは最後のラッパのフェルマータが終わる前に待ち切れないブラボーの声がかかったこと。 まっ、サマコンですからご愛嬌かもしれませんが、贔屓にするのは良いけれど、もうちょっと真剣に聴いてあげて欲しい気もしますね。

アンコールのグルーグのノルウェー舞曲第2番はとてもチャーミングな曲でメリハリもつけて楽しくお開きとなりました。 次回・来年はホール改装のため別のところになるとか、次回3月5日のこのホールでのフェアウェル・コンサートも楽しみにしましょう。 とにかく皆さんお疲れさまでした。


posted by fronte360 at 07:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 16-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする