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2016年06月10日

吹田市交響楽団 第81回定期演奏会

日時:2016年6月5日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:吹田市文化会館メイシアター・大ホール

曲目:メンデルスゾーン/序曲「ルイ・ブラス」(-*)
   ベートーヴェン/交響曲第4番 変ロ長調(-*)
   シベリウス/交響曲第6番 ニ短調
(アンコール)パレストリーナ/第一旋法によるリチュルカーレ

指揮:新谷 武、米山 信(-*)

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シベリウスの交響曲第6番、パンフレットには「初夏の蒸し暑さをしばし忘れ、北欧の清澄な空気の中に心を飛ばしていただけるような演奏をお届けできればと思います。」と書かれていましたが、じつに明快な演奏には、指揮者新谷さんの「判りやすく聴かせよう」との熱い想いが滲み出ていたようです。 とても面白く聴かせていただきました。

正直なところ今回の演奏会に先だってシベリウスの交響曲第6番をオッコ・カムのCDでさんざん予習していましたが、いつの間にかに第2楽章に入ったり、気が付くと終楽章・・・なんていうテイタラクの連続。 清澄で美しいメロディが出てくるのは判ったけれど、すぐに迷子になってしまって、全体としてのイメージが固まらないまま演奏会場に足を運んだのでした。

しかし新谷さん、タメをつくって強調したり粘ってみたり、美しいフレーズを浮き上がらせて聴かせどころを強調して下さる精力的な指揮。 爽やかさの中に常に熱い想いが感じられ、知らず知らずに演奏に惹き込まれていました。 オケの皆さんも持ち場をしっかりと固めつつ、弦と管の受渡しも素晴らしくて、新谷さんの指揮によく応えていました。

個人的には控え目で小さなストロークながら的確に堅めの打音で曲を彩ったティムパニとしっかりと曲を支えていた中低弦を推しておきたいと思います。 爽やかな音色の木管や高音弦も見事でしたし、金管も良く揃っていてパワフルでもありましたが、芯のしっかりとした演奏になっていたのこの両者の下支えによるものではないかな。 第1楽章終結部ではティムパニで雰囲気が一変。 第2楽章の昂揚感、終楽章でも静かな熱気を孕んでじっくりと結んだエンディングなどなど低弦やティムパニの支えが効果的だったと思います。 とにかくこの曲をこんなに面白く聴けたのは初めてでした。 大きな拍手を送りました。

これに先立って、音楽監督である米山さんの指揮によるメンデルスゾーンの序曲「ルイ・ブラス」。 金管コラールの響きがよくブレンドされた充実の響き。 米山さんはいつもどおり手堅く上質に纏めながらも、重量感もしっかりと感じさせた演奏に、これもまた耳馴染みは少なかったですが、良い演奏に巡り会えました。

ベートーヴェンの交響曲第4番は、個人的にベートーヴェンの交響曲中で一番好きといっても良い曲なので、ハードルが高くなってしまいましたが、両端楽章がよかったですね。 特に第一楽章、これはもうワクワク感もあっていい演奏でした。 ティムパニはコンパクトかつ深い打音、金管楽器もきちっと曲に収まっていたのも好み。 メリハリの効かせた終結部も躍動感ありました。 このまま行くのかと思いきや・・・

第2楽章はちょっと遅めのテンポ設定だったでしょうか、なんか止まりそうな感じにも思えたり、第3楽章の冒頭ちょっと滑舌悪く感じたりと、いずれも徐々にこなれてゆくのですけど、第1楽章があまりに良かったので落差を感じた次第。 終楽章はまた弦パートの分離が良く伸びやかになりましたね。 ティムパニが先の細いマレットで小気味よい打音を繰り出して熱くなってきて、さっと引いてからスピードアップ、そしてしっかりとした着地でした。 ココもうちょっとキレが欲しかったかな。 な〜んて好きな曲だったので最後までちょっと気になりました。 すみません偉そうで・・・

でもとにかくこの日の収穫は冒頭に書いたとおりシベリウスの交響曲第6番。 お陰さまで全貌が見えてきました。 実演に勝るものはない、と改めて感じました。 ありがとうございました。 そして皆さんおつかれさまでした。


posted by fronte360 at 05:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 16-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする