先週、ホール・バルティカによる素晴しい「メサイヤ」を聴いたばかりですが、
そのことを思い出しながら、休日朝のレコード鑑賞。
オーマンディ指揮による「メサイヤ」
2001年末、東京出張時に御茶ノ水ディスクユニオンにて100円で捕獲した
米コロムビアによる2枚組LPです。
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ヘンデル/オラトリオ「メサイヤ」
アイリーン・ファレル Eileen Farrell (S)
マーサ・リプトン Martha Lipton (Contralto)
ディヴィス・カニンガム Davis Cunningham (T)
ウィリアム・ウォーフィールド William Warfierd (B)
モルモン・タバナクル合唱団 The Mormon Tabernacle Choir
合唱指揮 リチャード・コンディ Richard P. Condie
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団
録音1958年11月&1959年3月 フィラデルフィア・ブロードウッド・ホテル
大規模オーケストラによる伴奏ですが、弦楽アンサンブルがとても綺麗です。
やわらく包み込む低弦に艶やかな高音弦、まさにフィラディフィア・サウンド。
上品な演奏として刺激的なところを極力抑えた落ち着きのある演奏が素晴しい。
第48曲「The Trumpet shall sound」のトランペット・ソロがまた巧い。
柔らかで艶やかな響きが見事にコントロールされて目立ちすぎずに
実にカッコ良くまとまって、さすがフィラ管ですね。
合唱団もソリストも真摯。
モルモン教会合唱団は少々木目が粗いように感じる部分がありますけど、
それがかえってストレートさに結びついているような感じ。
恣意的ではなくキリストの生涯を音楽の叙事詩として誠実に奉仕しています。
なおこのレコードでは慣習的に省かれる第2部34-37、第3部49-52以外に、
第1部10-11,18、第2部27-32,38-39,41、第3部46が省かれています。
レコード盤2枚に詰め込むためでしょうか。
あとオートチェンジャー仕様でしょうね、第1面の裏が第4面となってます。
こんな所でも健康的で古き良き時代のアメリカを感じさせるメサイヤです。
意外に思われる方も多いと思いますが、とてもいい演奏だと思います。