朝からしとしと降る雨に、ごろごろとしている休日であります。
昼過ぎには陽射しも少しありましたが、また曇ってきたので雨でしょうか。
関西は雨になっても気温が下がらず蒸し暑いのが梅雨の特徴ですが、
今日の奈良は、20℃程度と少しひんやりとしていますね。
こんな日にはちょっと物憂げなレコードをと以下を取り出しました。
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コレルリ/アルト・ブロックフレーテと通奏低音ための
「ラ・フォリア」による変奏曲 作品5-12
ヴァン・エイク/パタリ
カー/イタリア風グラウンドによるディヴィジョン
〜アルト・ブロックフレーテと通奏低音のための「愉快な仲間」より
ヴァン・エイク/涙のパヴァーヌ
(ジョン・ダウランドの「涙のパヴァーヌ」による4つのフィギュレーション)
Side B
クープラン/恋のうぐいす〜クラウザン曲第3巻 組曲第14番より
レイエ/ブロックフレーテと通奏低音のための奏鳴曲ハ短調
ヴィヴァルディ/アルト・ブロックフレーテと通奏低音のための
奏鳴曲 ト短調、作品13-6 〜「忠実な羊飼い」第6番より
テレマン/幻想曲イ短調
〜無伴奏フルートまたはヴァイオリンのための「12の幻想曲」より
フランス・ブリュッヘン(bfl)
アンナー・ビルスマ(バロックvc)
グスタフ・レオンハルト(chmb)
ニコラウス・ハルノンクール(バスgamb)
テレフンケンのダス・アルテ・ヴェルク(DAS ALTE WERK)シリーズ
オリジナル楽器によるフランス・ブリュッヘンによるブロックフレーテ作品集。
1972年発売の国内盤、ダブル・ジャケット。
これが録音された1960年代後半は珍しかったオリジナル楽器による演奏も、
このアルバムのヒットもあり、今では当たり前の演奏になっていますけれど、
今聴いても色褪せない演奏がとても魅力的です。
中学生の頃、音楽の時間でプラスッチックの縦笛を吹かされてましたけれど、
縦笛でこんなにも素適な音楽が演奏できることなんて知ったのは高校生の時、
しかしこのレコードは社会人になってから中古(100円)で求めたものです。
「涙のパヴァーヌ」や「忠実な羊飼い」もいいですが、
個人的には「ラ・フォリア」が好きで、高校生の頃によく聴いていました。
といってもブリュッヘンのこのレコードなど高くて買えなかったので、
テイチクの1,000円盤によるハンス・マリア・クナイスを愛聴していました。
クナイスの演奏はもっと端正で、教科書的と書かれていたりもしますが、
ブリュッヘンのはリズムやテンポを変化させ、時には装飾音もつけながら、
技巧的に満足できる素晴しい演奏を展開しています。
だたし、ちょっと媚びているような感じも受けてしまうのは、
それはクナイスの端正な演奏が染み付いているからかもしれませんね。
名匠グスタフ・レオンハルトと気鋭のアーノンクールによる伴奏も見事、
解説には各演奏曲目・使用楽譜・使用楽器の説明(永田仁)の他に、
串田孫一のエッセイ「笛を携えて」や永田仁による小論文も楽しめます。