事務所移転もあと1週間となり、職場も慌しくなってきました。
世間はGWの始まりとのことですが、GW後半に引越しを控えているため、
出勤すれば仕事はいくらでもありますが、この土日は最後の休暇としています。
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昨年買ったスズラン、花が終って鉢から出して玄関脇に植えましたが、
気付いたら2つほど花を咲かせていました。
いつも慌しく会社に行き、疲れて帰ってくるので気付きませんでした。
帯広での学生時代、キャンパス裏手の売買川にはスズランが自生してました。
毎年6月頃だったでしょうか、学校生協ではスズランの鉢植えを販売していて、
毎年それを買い、気になる女の子に宅配便で送っていたこともありましたな。
なお日本スズランの生息南限は奈良県宇陀市とのことですが、
当方の玄関脇に植わっているのはもちろん観賞用の西洋スズランです。
最後の骨休め、次の月曜から5月9日まで連続出勤、早朝深夜も覚悟してます。
2014年04月26日
奈良女子大学管弦楽団 2014スプリングコンサート
日時:2014年4月20日(日) 13:30開演(12:30開場)
場所:橿原文化会館・大ホール
曲目:シューベルト/交響曲第2番
イタリアオペラ序曲集
ヴェルディ/ナブッコ序曲
ロッシーニ/シンデレラ
ベッリーニ/カプレーティとモンテッキ序曲
ヴェルディ/シチリアの晩鐘
(アンコール)日本古謡(H & Y Kurahashi編曲)/さくらさくら
指揮:牧村邦彦
P4266732 posted by (C)fronte360
イタリア遠征からの凱旋帰国演奏会、ナブッコ序曲冒頭のトロンボーンとチューバの吹奏の響きのなんと素晴らしかったこと。 昨年12月8日、壮行演奏会であった第43回定期演奏会での演奏では縦の線を合わせることと、パワフルな演奏に終始していた感があり、正直気に入らなかったのですけれど、本番までの練習とイタリアでの空気が演奏を一皮も二皮も剥いたようです。 そしてチームワークの良さも特筆しておきたいと思います。 個人的には冒頭に演奏されたシューベルトの交響曲第2番の演奏に感じ入りました。 パート間の連携もさることながら、オケ全体として気持ちのよく乗った演奏として、素晴らしい演奏会でした。
小雨模様のなか橿原文化会館大ホールは8割ほどの入りだったでしょうか。 開演45分前にホールに入ったときでもすでに中央付近はかなりのお客さんで埋まっていて、後ろから8列目、それも左側ブロックの通路側に席を占めました。 どんどんとお客さんが入ってきて開演時にはこの後ろも埋まって、すごい集客力。 5分ほど遅れてオケ・メンバーが整列入場、9-8-8-5-4 の通常配置。
シューベルトの交響曲第2番、ほとんど演奏されない曲ですけれど大変好きな曲。 CDも5種類以上持っており、パンフレットにも書かれた顧問の先生の記事にも登場するムーティ指揮ウィーンフィルの演奏がよく歌っていて一番良いと思います。 これをよく聴いているので、かなりハードルの高い曲でもありますが、冒頭こそ堅さがみられましたけれど、第1楽章中盤でフレーズが繰り返されて油が回ってきたようです。 終わってみれば納得のいくいい演奏でした。 牧村さんの指揮、抑制を効かせつつもオペラ指揮者らしく歌謡性のあるシューベルトらしい旋律を際立たせて親しみやすさを演出していたのではないでしょうか。 オーケストラもよく応えて、木管アンサンブルなど素朴な美しさがあって好感が持てましたし、抑制をよく効かせた金管(トランペットが4本もありましたが)、そして終始軟らかな打音で曲を支えたティムパニも特筆しておきたいと思います。
第1楽章、ゆったりとした序奏、爽やかなヴァイオリンの響きながら手探りのような感じもしてますが、低弦がよく纏まった響きで曲を支えて安定感はあります。 主部に入って軽快に進みますが、まだヴァイオリンに堅さが取れない感じ。 中音弦がしっかりと鳴っているのは好感が持てます。 主題が展開してゆくにつれて気になっていた堅さが取れてきました。 牧村さんもいつもながらの余裕の指揮、判り易く丁寧に振り分けて旋律を浮き上がらせ、ここぞという時に大きく動いて力を入れます。 シューベルトらしい歌が感じられるようになった後半は、けっこうオケもノってきたのでしょう。 終結とともに、会場より大きな拍手。 終ったと勘違いされる方が続出の気合の入った演奏となっていました。
第2楽章、柔らかで明るく瑞々しい響きのヴァイオリン、コントラバスの低音もうまく絡んで進みます。 第2ヴァイオリンが奮闘されていていい響きとなっています。 落ち着いた響きのオーボエそしてフルート、ホルンも加わって、素朴な美しさのあるアンサンブルに好感が持てます。 連携がとてもいいですね。 短調になっての力の入れ具合、その後のクラリネットやファゴットもよかったですよ。 イタリアで同じ釜のメシを食った仲間の連携の良さでしょうか。 牧村さん、ここでも丁寧に振って抑制を効かせつつも、旋律に生気を持たせて響かせるのはオペラ的であるのでしょう。 とにかく終始柔らかなアンサンブルが続いて、この楽章が一番よかったかもしれません。
第3楽章、弾力があってリズミカルに進みます。 コントラバスが曲をしっかりと支えつつも曲を推進させていました。 中間部のオーボエのソロはチャーミングで端正というか可憐な感じだったでしょう。 そしてまたコントラバスの響きが戻ってきて、堂々としながらもしなやかさを持った演奏が見事でした。
終楽章、ふわっとした響きの短い序奏を切って軽快に進みます。 やや速めのテンポだったでしょうか、牧村さん、緩急と強弱をうまくをつけてうきうきとさせる演奏として、時には軽くジャンプもしていました。 オケもよくノった演奏で指揮によく応えて、抑制のよく効いたトランペットやホルンが柔らかく押し出すように響いて、チームワークの良さを強く感じました。 牧村さん、チェロを見て歌わせながら、後ろ手でヴァイオリンを煽ってノリノリの演奏としての堂々のフィナーレ。
冒頭こそ堅さがあってどうなるかと思っていましたけれども、終ってみればすべて良し、でしょう。 素晴しい演奏でした。
15分間の休憩のあとは、イタリアオペラ序曲集。 最初に演奏されたナブッコ序曲冒頭のトロンボーンとチューバの吹奏の響きのなんと素晴らしかったこと。 昨年12月8日、壮行演奏会であった第43回定期演奏会での演奏では縦の線を合わせることと、パワフルな演奏に終始していた感があり、正直気に入らなかったのですけれど、本番までの練習とイタリアでの空気が演奏を一皮も二皮も剥いたようです。
いずれも余裕を持った演奏で、各ソロも気持ちがよくのっていましたし、牧村さんもメリハリをつけて気持ちよく指揮されていたようでした。 簡単に気に入った点を挙げるならば、シンデレラは低弦の響きが柔らかくもよく纏まって響いていたのが印象的。 イタリアでは演奏されなかったというカプレーティとモンテッキ序曲は華やかで聴きやすい曲でしたが全体としてよく纏まって面白く聴かせていました。 シチリアの晩鐘は張りのあるスペクタクルを余裕を持った演奏として明るく陽気なイタリアの風を感じさせる演奏でした。
アンコールは、イタリア演奏会用のアンコール曲として急きょプロに編曲を依頼されたという「さくらさくら」。 和楽器の響きも模したアレンジが随所に見られるもので、御馴染みの密やかなさくらさくらの旋律は弦楽合奏。 今回限りではなく、今後このオケの定番アンコール曲としたら良いと思いました。
とにかく、オケ全体として気持ちのよく乗った演奏が続いた素晴らしい演奏会でした。 皆さんお疲れさまでした。
場所:橿原文化会館・大ホール
曲目:シューベルト/交響曲第2番
イタリアオペラ序曲集
ヴェルディ/ナブッコ序曲
ロッシーニ/シンデレラ
ベッリーニ/カプレーティとモンテッキ序曲
ヴェルディ/シチリアの晩鐘
(アンコール)日本古謡(H & Y Kurahashi編曲)/さくらさくら
指揮:牧村邦彦
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イタリア遠征からの凱旋帰国演奏会、ナブッコ序曲冒頭のトロンボーンとチューバの吹奏の響きのなんと素晴らしかったこと。 昨年12月8日、壮行演奏会であった第43回定期演奏会での演奏では縦の線を合わせることと、パワフルな演奏に終始していた感があり、正直気に入らなかったのですけれど、本番までの練習とイタリアでの空気が演奏を一皮も二皮も剥いたようです。 そしてチームワークの良さも特筆しておきたいと思います。 個人的には冒頭に演奏されたシューベルトの交響曲第2番の演奏に感じ入りました。 パート間の連携もさることながら、オケ全体として気持ちのよく乗った演奏として、素晴らしい演奏会でした。
小雨模様のなか橿原文化会館大ホールは8割ほどの入りだったでしょうか。 開演45分前にホールに入ったときでもすでに中央付近はかなりのお客さんで埋まっていて、後ろから8列目、それも左側ブロックの通路側に席を占めました。 どんどんとお客さんが入ってきて開演時にはこの後ろも埋まって、すごい集客力。 5分ほど遅れてオケ・メンバーが整列入場、9-8-8-5-4 の通常配置。
シューベルトの交響曲第2番、ほとんど演奏されない曲ですけれど大変好きな曲。 CDも5種類以上持っており、パンフレットにも書かれた顧問の先生の記事にも登場するムーティ指揮ウィーンフィルの演奏がよく歌っていて一番良いと思います。 これをよく聴いているので、かなりハードルの高い曲でもありますが、冒頭こそ堅さがみられましたけれど、第1楽章中盤でフレーズが繰り返されて油が回ってきたようです。 終わってみれば納得のいくいい演奏でした。 牧村さんの指揮、抑制を効かせつつもオペラ指揮者らしく歌謡性のあるシューベルトらしい旋律を際立たせて親しみやすさを演出していたのではないでしょうか。 オーケストラもよく応えて、木管アンサンブルなど素朴な美しさがあって好感が持てましたし、抑制をよく効かせた金管(トランペットが4本もありましたが)、そして終始軟らかな打音で曲を支えたティムパニも特筆しておきたいと思います。
第1楽章、ゆったりとした序奏、爽やかなヴァイオリンの響きながら手探りのような感じもしてますが、低弦がよく纏まった響きで曲を支えて安定感はあります。 主部に入って軽快に進みますが、まだヴァイオリンに堅さが取れない感じ。 中音弦がしっかりと鳴っているのは好感が持てます。 主題が展開してゆくにつれて気になっていた堅さが取れてきました。 牧村さんもいつもながらの余裕の指揮、判り易く丁寧に振り分けて旋律を浮き上がらせ、ここぞという時に大きく動いて力を入れます。 シューベルトらしい歌が感じられるようになった後半は、けっこうオケもノってきたのでしょう。 終結とともに、会場より大きな拍手。 終ったと勘違いされる方が続出の気合の入った演奏となっていました。
第2楽章、柔らかで明るく瑞々しい響きのヴァイオリン、コントラバスの低音もうまく絡んで進みます。 第2ヴァイオリンが奮闘されていていい響きとなっています。 落ち着いた響きのオーボエそしてフルート、ホルンも加わって、素朴な美しさのあるアンサンブルに好感が持てます。 連携がとてもいいですね。 短調になっての力の入れ具合、その後のクラリネットやファゴットもよかったですよ。 イタリアで同じ釜のメシを食った仲間の連携の良さでしょうか。 牧村さん、ここでも丁寧に振って抑制を効かせつつも、旋律に生気を持たせて響かせるのはオペラ的であるのでしょう。 とにかく終始柔らかなアンサンブルが続いて、この楽章が一番よかったかもしれません。
第3楽章、弾力があってリズミカルに進みます。 コントラバスが曲をしっかりと支えつつも曲を推進させていました。 中間部のオーボエのソロはチャーミングで端正というか可憐な感じだったでしょう。 そしてまたコントラバスの響きが戻ってきて、堂々としながらもしなやかさを持った演奏が見事でした。
終楽章、ふわっとした響きの短い序奏を切って軽快に進みます。 やや速めのテンポだったでしょうか、牧村さん、緩急と強弱をうまくをつけてうきうきとさせる演奏として、時には軽くジャンプもしていました。 オケもよくノった演奏で指揮によく応えて、抑制のよく効いたトランペットやホルンが柔らかく押し出すように響いて、チームワークの良さを強く感じました。 牧村さん、チェロを見て歌わせながら、後ろ手でヴァイオリンを煽ってノリノリの演奏としての堂々のフィナーレ。
冒頭こそ堅さがあってどうなるかと思っていましたけれども、終ってみればすべて良し、でしょう。 素晴しい演奏でした。
15分間の休憩のあとは、イタリアオペラ序曲集。 最初に演奏されたナブッコ序曲冒頭のトロンボーンとチューバの吹奏の響きのなんと素晴らしかったこと。 昨年12月8日、壮行演奏会であった第43回定期演奏会での演奏では縦の線を合わせることと、パワフルな演奏に終始していた感があり、正直気に入らなかったのですけれど、本番までの練習とイタリアでの空気が演奏を一皮も二皮も剥いたようです。
いずれも余裕を持った演奏で、各ソロも気持ちがよくのっていましたし、牧村さんもメリハリをつけて気持ちよく指揮されていたようでした。 簡単に気に入った点を挙げるならば、シンデレラは低弦の響きが柔らかくもよく纏まって響いていたのが印象的。 イタリアでは演奏されなかったというカプレーティとモンテッキ序曲は華やかで聴きやすい曲でしたが全体としてよく纏まって面白く聴かせていました。 シチリアの晩鐘は張りのあるスペクタクルを余裕を持った演奏として明るく陽気なイタリアの風を感じさせる演奏でした。
アンコールは、イタリア演奏会用のアンコール曲として急きょプロに編曲を依頼されたという「さくらさくら」。 和楽器の響きも模したアレンジが随所に見られるもので、御馴染みの密やかなさくらさくらの旋律は弦楽合奏。 今回限りではなく、今後このオケの定番アンコール曲としたら良いと思いました。
とにかく、オケ全体として気持ちのよく乗った演奏が続いた素晴らしい演奏会でした。 皆さんお疲れさまでした。