2013年08月04日

ブルーノ・ワルター、モーツァルト/交響曲第39・35番

先週の演奏会感想文を書き上げてアップロード、やっと年貢を納めた気分。
ちょっと気楽になってステレオ・メインシステムで聴いているのは、
ブルーノ・ワルター指揮によるモーツァルト

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P8045054 posted by (C)fronte360

モーツァルト/交響曲第39番、第35番「ハフナー」
 ブルーノ・ワルター指揮コロムビア交響楽団

1980年代のいつ頃かな、「ブルーノワルターの芸術1500」の1枚ですが、
黄色いシールが貼っているとおり、レコファン渋谷BEAM店での100円捕獲品。

録音は、ハフナーが 1959年1月、第39番は 1960年2月なので
ともにパブリックドメインとなり、ネットではタダで拾える録音でしょうが、
ほとんどダウンロードに興味ありません。 やっぱり音盤が好きですね。

いくつかネットより拾ってみたものの、メモリプレーヤに入れるのは楽ですが、
手軽なぶん愛着も湧かないのですね。
LP/CDで全曲集めたかった・・ かなり入れ込んでいた演奏であっても、
いざダウンロードして手元に落ちると、愛着湧かないんですよね。

たとえ100円であっても、店頭で偶然見つけ、吟味を重ねて捕獲したものと、
手軽にダウンロードできるものでは愛情の度合いが違うのでしょうね。
それにLPだと、ジャケットなど存在感が全く違いますもの。

さてワルターのモーツァルト、あえて言うことも無いほどの名演ですけれど、
実は買ってみたものの、どうもしっくりこなくて、古い演奏スタイル・・・
なんて思っていました。
しかし、先週このステレオ・メインシステムで聴いて、評価が一転。

たっぷりとしたスケールの大きさを持ちながらも繊細でデリケート、
重厚な響きながらも軽妙で洒脱、相反する要素を供えているのですね。
これには不覚ながら気付きませんでした。

単身赴任時代、能率の低いサブ・スピーカーで聴いていたこともありますが、
古いスタイルとの先入観があったせいでしょう。 反省。

またステレオ・メインシステムで聴く楽しみが増えました。


posted by fronte360 at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 13-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大阪ハイドンアンサンブル 第19回定期演奏会

日時:2013年7月28日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:ドーンセンター

曲目:モーツァルト/歌劇「後宮からの誘惑」序曲
   ハイドン/交響曲第100番ト長調「軍隊」
   ベートーヴェン/交響曲第6番ヘ長調「田園」

(アンコール)
   モーツァルト/アヴェ・ヴェルム・コルプスK.618(弦楽合奏版)

指揮:杉田圭一

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弦楽アンサンブルそして管打楽器が有機的に絡む「田園交響楽」を楽しみました。 やはり田園って名曲なんだな、と再認識した演奏会でした。
調べてみると、大阪ハイドンアンサンブルの演奏会は第10回定期演奏以来なんと9年ぶり2度目。 その時の感想文を掘り出してみましたけれど、その当時と変わらず熱い演奏のハイドン。 最近流行、というよりも本流になりつつある古楽器を意識した演奏ではなく、しっかりとした構成感を持って正々堂々とオケを鳴らした「軍隊」。 個人的には、もうちょっと室内楽的な響きも織り交ぜるような変化も欲しかったところでしたが、19世紀的ともいえるしっかりとした演奏だと感じました。
これに先立って演奏された「後宮からの誘惑」序曲もまた華やかで賑々しい演奏で、開幕にぴったり。
そしてメインの交響曲第6番「田園」、「田園交響楽」と呼ぶのがふさわしい感じだったでしょうか。 ハイドンよりも洗練されたアンサンブルには力みが随分と消え、軽やかさに粘り強さも加わった端正なアンサンブルを楽しみました。
個人的にはアンコール曲の弦楽合奏版によるアヴェ・ヴェルム・コルプス。 この弦楽アンサンブルが心に沁み、暖かな気持ちで会場を後にすることができました。 皆さんお疲れさまでした。 来年は結成20周年、いずみホールでのコンサートだそうです。 ますますの発展を期待しています。


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簡単に演奏会を振り返ってみたいと思います。

天満橋のドーンセンター、大阪府立男女共同参画・青少年センターの前は何度も通っているのですが、中に入るのは初めて。 ここの7階になかなかしっかりとしたホールがあるのですね。 約400席、可動席を加えると500席だそうです。

開演15分前にホールに入りました。 学校は既に夏休みですし、プログラムが「軍隊」「田園」ということもあるでしょうね、小学生とおぼしきお子さん連れが多く目につきました。 めぼしい席は埋まっていたので、後ろから3列目、右サイドの O-27 に陣取ります。 会議が出来る多目的ホールのようで、肘掛けにテーブルが仕込まれているのですね。 それはともかく座席幅、足元にも余裕があって、座席配置がよくステージも見やすくて、なかなかいい感じです。

アナウンスがあり、定刻となって左右より整列入場。 客席の照明が落ちてゆきました。 10-10-6-4-3 の通常配置。 コンミスが立ち上がってチューニングを指示、入念なチェックを終えて準備完了です。 にこやかな笑みをたたえた指揮者の杉田さんが登場して、コンミスと握手。 全員が起立します。 杉田さんが客席に深々と一礼をしてから登壇。 さぁ、始まります。

モーツァルトの歌劇「後宮からの誘惑」序曲、華やかで賑々しい演奏でしたね。 開幕にぴったりといった感じでした。
杉田さんの軽い鼻息と共に開始、穏やかな開始からリズムよく進めます。 弾力のあるティムパニの打音、クラリネットの太い響きが印象的でした。 キレ良く進めたのをスパッと切り、今度はまろやかな響きとしますが、また次第にキレを戻して進めて、賑々しい打楽器の響きで彩られますと、華やかな響きが全快で、開幕の音楽にピッタリとった感じ。 最後は更にヴォリュームを上げ、元気よく力強く纏めました。

ハイドンの交響曲第100番「軍隊」、しっかりとした構成感を持って正々堂々とオケを鳴らした演奏でした。 最近流行というよりも、本流になりつつある古楽器を意識した演奏ではなかった、ですね。 古楽器信者ではありませんが、個人的にはもうちょっと室内楽的な響きも織り交ぜるなどの変化も欲しかった、というのが正直な感想でした。 しかしながら、ちょっと懐かしい19世紀的ともいえるしっかりとした演奏は聴き応え充分でした。 名曲なんでハードルがちょっと高いのは許してください。

第1楽章、まろやかな弦アンサンブルによる開始、上品な響きですね。 これにぐっと力がこもって威厳のある響きとなります。 金管の煌びやかな響きが、まろやかな弦に絡んで進んでゆきます。 覇気を感じるハイドン。 いいですね。 主題を戻し、また上品な響きとしてから、再度力を増します。 ホルンの響き、全体によくマッチしていました。 杉田さん、拳を上げて更にホルンの強奏、よりパワフルな音楽としてこの楽章を締めました。

第2楽章、明るく艶やかな弦の響きで開始。 端正なオーボエ、暖かなクラリネットとファゴットの響きも交えて朗々とした音楽です。 これにパーカッションが加わっていわゆる「軍隊」なのですけれど、ややボリュームが大きいみたい。 曖昧さのないストレートで熱気ある音楽なのですけれど。 でも、トランペットの渋い響きがオケに絡んでいて良かったですよ。 この楽章も力強く終わりました。

第3楽章、滑るような弦の響きが明るく力強く響きます。 杉田さん、指揮台の上に直立して棒を終始上下に振っていて、力をこめて音楽を推進させてゆきます。 打点が明快なぶんやや単調になるきらいも感じました。 パワーで畳み掛けるなどフルオーケストラで演奏するハイドン、19世紀的な感じでしょうか。 最近流行の古楽器的な要素は感じません。 杉田さん、大きく振りかぶって主題を戻し、またタイトに進めていきました。

第4楽章、軽快な弦の響きによる開始も、さっと振ってまた力強くなります。 やはり19世紀的な感じなのですが、各パートがしっかりしているからでしょうね、艶やかな弦の響きで、力任せの混濁した感じでは全くありません。 ティムパニも素早く力強く叩きます。 これもちょっと音量大きめ。 覇気のある音楽を推進させて、杉田さんが軍楽隊長に見えてきた感じです。 ここもトランペットが良かったですね。 より大きな音楽として全曲を閉じました。

15分間の休憩。 聴き疲れたかな、ちょっと広めの座席が心地よいですね。 深く腰掛けてアンケートを書きながら時間を待ちます。 定刻、オケメンバーが左右より整列入場すると、ステージはいっぱい。 トロンボーンが加わったので、トランペットはひな壇より下りて、右隅のティムパニの前に陣取っていました。 コンミスによるチューニングを終えて準備完了。 杉田さんが出てきて深々と礼をし、登壇。 いよいよ始まります。

メインの交響曲第6番「田園」、「田園交響楽」と呼ぶのがふさわしい感じだったでしょうか。 弦楽器そして管打楽器が有機的に絡んだアンサンブルはハイドンよりも洗練された響き、力みが随分と消えていました。 軽やかさに粘り強さも加わった端正なアンサンブルを楽しみ、やはり田園って名曲なんだな、と再認識したしだいです。

第1楽章、軽やかで爽やかな響きながら奥行きを持った弦アンサンブルによる開始、上々の滑り出しです。 オーボエはチャーミング、ホルンもまろやかに響いて自然な盛り上がりが素晴らしいですね。 でも主役は弦楽アンサンブル。 低弦はコントラバス3本ながらしっかりと曲を支え、高音弦は瑞々しくて艶のある響きで魅了します。 中音弦が落ち着いていて、各パートがよく混ざり合っていて、しばし聴き入りました。 そしてこの楽章は柔らかく纏めました。

第2楽章、ふくよかな低弦の響きを伴った開始、第1ヴァイオリンの音色も軽やかでこの楽章も素敵です。 暖かな木管の響きを絡めつつ、ゆったりと進んでゆきます。 先のハイドンではストレートに力を込めていましたが、ここではまあるく力が込められている感じ。 チェロのトップ奏者の女性の方、指揮者をよく見ながら嬉しそうに弾いておられるのも印象に残りました。 クラリネットの朴訥とした響き、フルートとホルンの掛け合い、そして響きがオケと一体になっているのが素晴らしいですね。 この楽章もまた柔らかく着地。

第3楽章、軽やかに始まって徐々に力を増し、タイトな響きになりますけども、深みを感じて落ち着いています。 弾力のある響きですね。 トランペットは完全にオケの響きにすっぽりと同化しているようです。 木管楽器は全般的に端正、こじんまりとした感じだったでしょうか。 覇気ある響きとなりましたが、弦楽器が艶を乗せてこの楽章は力強く駆け込みました。

第4楽章、アタッカで入ると低弦の引き締まった響き、じっくりと集中力を高めてゆきます。 杉田さんがぐっと振りかぶってティムパニからタイトな打音。 先の細いマレットで素早く叩いてタイトに盛り上げます。 ハイドンでは音量が大きく感じましたが、ここではオケと同化、全体に小ぶりの嵐だったでしょうか。 凝縮度の高い演奏となっていてオケの響きがブレンドされ、クライマックスをタイトに決めました。

第5楽章、管楽器の端正な響きに伸びやかなヴァイオリン、柔らかな低弦のピチカート。 ゆったりと進めていいですね。 音楽が活気ついてきても、伸びやかな弦楽アンサンブル、各パートの響きが有機的に絡んで進んでゆくさまはまさに名曲。 うっとり。 全員が一丸となって曲を盛り上げてゆきます。 透明感の高いヴァイオリンに粘り気のある中音弦、そして終始落ち着いた低弦。 最後まで大きな呼吸で進めて、全曲を纏めました。
演奏終了後、ホールにしばしの静寂が流れてから、拍手。 これも良かったですね。 名曲を堪能しました。

アンコールは、モーツァルトのアヴェ・ヴェルム・コルプスの弦楽合奏版。 弦楽アンサンブルは田園よりも柔らかく、より美しく柔らかく暖かくなりましたね。 次第に熱気も孕んできて、魅了されました。 そんなアンサンブルが心に沁み、暖かな気持ちで会場を後にすることができました。 皆さんお疲れさまでした。 来年は結成20周年、いずみホールでのコンサートだそうです。 ますますの発展を期待しています。



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