ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
このジャケット、後宮のイメージでしょうか、シックな色合いです。
モーツァルト/オペラ序曲集
歌劇「フィガロの結婚」序曲/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲/
劇音楽「劇場支配人」序曲/歌劇「魔笛」序曲
歌劇「後宮よりの逃走」序曲/歌劇「皇帝ティトゥスの慈悲」序曲/
歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」序曲/歌劇「偽の女庭師」序曲/
歌劇「イドメネオ」序曲
ヨーゼフ・クリップス指揮
チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
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(C)fronte360ウィーン生まれの指揮者。 第二次大戦後の混乱期にウィーン復興に尽くすも、
若手の台頭によって次第にウィーンの活動が減ってしまいましたけれども、
ロンドンやアムステルダムでの仕事の多くは今でも名盤となっています。
中でもコンセルトヘボウ管とのモーツァルトの交響曲はお気に入りです。
そんなクリップスのモーツァルトのオペラ序曲集です。
オペラ現場叩き上げの指揮者で、名歌手エリザベート・シュワルツコップが、
「一番お世話になったのはクリップス」と述懐されたそうですけれど、
ここで聴く序曲は、いずれもそんなクリップスの手腕が見事に発揮されていて、
素晴らしい演奏が堪能できます。
オペラの序曲とは、オペラの名場面の音楽を集めて繋いだいわば名場面集で、
これから幕が上がる! そんなワクワク感がどの曲にも満載されていて、
中でも「魔笛」が素晴らしいと思います。
歌う木管、躍動するリズム、自在に伸び縮む演奏はどれもツボに嵌まって・・・
こう書くとやたら刺激的な演奏表現に捕らえられてしまうかもしれませんが、
モーツァルトの自然な音楽の流れ、これに乗せられて高揚させられる感じ。
そして序曲が終ったあと、自然にオペラの場面も見えてくるようです。
(と言ってもフィガロの結婚と魔笛くらいしか見たことありませんけれど)
正直あまり耳馴染みのない曲もありますけれども、
どの曲を聴いてもワクワク感満載、とても楽しく聴けるレコードです。
ただしモノラル録音、音はやや痩せ気味です。
ヘッドホンで聴くと少々上ずったよう鳴くヴァイオリンが耳につきますので、
最近のデジタルアンプなどのシステムで鳴らすとスカスカで辛いかもしれません。
でも、我がサブ・システムのスピーカで鳴らすと、サンスイ・アンプの威力かな、
しっかりとした低域が音楽の底辺を支えくれ、ぐっと聴きやすくなります。
クラシック音楽を聴き始めた中学2年生で出会ったヨーゼフ・クリップスさん、
今でもまだ長いお付き合いをさせていただいています。
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我がメイン・システムで聴くと、音に奥行きも出て更に聴き易くなりました。
アンプ SANSUI AD-D707X DECADE、スピーカー DIATONE DS-77EX の威力。