2012年10月31日

クリスティアーヌ・ジャコテ、J.S.バッハ/ゴールドベルク変奏曲

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
ハープシコード?、ヴァージナルではないかと思われるカラー写真。

J.S.バッハ/ゴールドベルク変奏曲
 クリスティアーヌ・ジャコテ(hpsi)

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レコード番号 CHJ-30036 この時代になるとジャケットデザインが落ちます。
ジャケットの魅力で集めていると、ちょっと魅力が乏しくなってしまいます。

ジャコテによるゴールドベルク変奏曲は、PLIZ のCDにもあるため、
収録時間を確認すると、CDは43:36、本レコードは57:45となっていました。
しかし繰り返しをカットされると・・・この程度の違いは出るかもしれません。

聴き比べてみると
冒頭のアリア、ゆったりとした歌い出しでしみじみと聴かせるのは両者同じ。
ますますもって判らなくなってきましたけれど、本レコードの演奏の方が、
時間がかかっているからかな、じっくりと聴かせてくれるようです。
うまく違いを見つけることは難しく、時間以外に見出せないといった感じ。

CDは演奏時間が短いものの、どこかまどろっこしさも感じますし、
レコードはゆったりしているものの推進力があるように感じる、そんな程度かな。

ただし同じ装置(アンプ)でも、CDをかけているDVDプレーヤの値段って、
レコードをかけているカートリッジの値段の半分以下やしね・・・
とにかく、こんな録音もありました、ということで(今回は内容なし)

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2012年10月30日

大阪ミナミ・赤土稲荷大明神

10月27日(土)、買い物ついでの散歩で黒門市場を通り抜け、
日本橋3丁目の交差点を西に越え、堺筋の1本西側の道路を南下しました。

パソコンのパーツを売るお店を冷やかし、メイドも何人かすれ違いましたが、
日本橋中学校を過ぎてから少し進み、道を西に折れて、見つけました。
赤土稲荷大明神

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ちょいと逆光で白っぽくなりましたが、正面から見るとこんな感じ。
朱の鳥居が連なって、いかにも稲荷社、といった面持ちです。

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拝殿にてお参りし、失敬して写真を撮らせていただきました。
中央に正一位赤土稲荷大明神、右は米倉稲荷大明神、左に楠稲荷大明神
三柱がお祀りされています。

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こじんまりとした境内ですが、掃き清められていて気持ちがいいですし、
境内に植わった柑橘類、ユズにしては堅そう?、スダチでしょうか?

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柘榴の木もあって、ちょうどいい具合に実を付けていました。
落着いた良いところです。

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あと、使われていませんが手水舎、これは年代物と見受けました。

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PA272154 posted by (C)fronte360

「陣幕」と彫られていますが、陣幕は戦の時に張る幕ですけれども・・・
土佐稲荷神社には、大相撲12代横綱の陣幕久五郎が寄進した狛狐があるので、
その繋がりを指摘するサイトもありました。 どうでしょうか。

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PA272155 posted by (C)fronte360

とにかく、ここは目的地の神社の末社になるそうです。
本来とは逆に、この先の鳥居をくぐって、お隣の神社に入ることにしました。
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2012年10月29日

菊池桃子 / OCEAN SIDE

ブルー・マンディ、いつもの会社行きたくない病・・・
でも会社では、11月17日の社内イヴェントのネジを巻かないといけない時期で、
右往左往四苦八苦・・・、いえいえ、その気になればささっと済むのでしょう・・・
でもなかなかその気にならないから事は上手く運びません。

とにかく今宵も懐かしいレコードを聴きましょう。

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1984年9月10日発売、菊池桃子さんのファースト・アルバム。
1st.シングル「青春のいじわる」、2nd.シングル「SUMMER EYES」を収録。
サウンド・プロデュースは林哲司。 全曲の作編曲を担当しています。

A面「Ocean side」、B面「Your side」と分けているコンセプト・アルバム。
A面1曲目「OCEAN SIDE」、これが抜群にカッコ良いんです。
曲毎のパーソネルが記載されてませんが、このベースは富倉安生でしょうか。
チョッパー・ベースがビンビンと響いてきます(高水健司じゃないと思う)。

続く2曲目「SHADOW SURFER」もノリの良い演奏にコーラスも入って爽やか、
清涼感ありますけど、菊池桃子さんには声量はなくて、どこか不安定な歌唱・・・
これが好きだったりするのです。 親近感湧くなぁ〜
絶対音感のある長女は「気持ち悪い」と言うのですけれどね。

ところで菊池桃子さん、今年の初めに離婚されてしまいましたけど、
離婚前より難病のシェーグレン症候群というのを患っておられるそうですね。

しかしながら、母校である戸板女子短期大の客員教授に就任されたそうで、
この秋からキャリア教育の講義をされるとのこと。
知りませんでしたが、法政大学大学院で学ばれて修士の学位も取得されていて、
昨年母校では「女性のキャリア・ラダー(キャリアの階段)」を講演、
好評だったのかもしれません。

頑張っておられます。


side A Ocean side
 OCEAN SIDE
  作詞:青木久美子 作・編曲:林哲司 ブラスアレンジ:兼崎順一
 SHADOW SURFER
  作詞:佐藤純子 作・編曲:林哲司
 BLIND CURVE
  作詞:秋元康 作・編曲:林哲司
 SUMMER EYES
  作詞:秋元康 作・編曲:林哲司
 ふたりのNIGHT DIVE
  作詞:秋元康 作・編曲:林哲司

side B Your side
 青春のいじわる
  作詞:秋元康 作・編曲:林哲司
 EVENING BREAK
  作詞:秋元康 作・編曲:林哲司
 SO MANY DREAMS
  作詞:佐藤純子 作・編曲:林哲司
 I WILL
  作詞:秋元康 作・編曲:林哲司

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ピエール=ミシェール・ル・コント ドビュッシー/海 ほか

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
海の波打ち際でしょうか、コンサートホール盤らしい素適な単色写真です。

ドビュッシー/海
ラヴェル/ダフニスとクローエ 第2組曲
ラヴェル/死せる王女のためのパヴァーヌ
 ピエール=ミシェール・ル・コント指揮 パリ・オペラ座管弦楽団

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ピエール=ミシェール・ル・コントは、1921年フランスのルーアン生まれ、
パリ音楽院のルイ・フーレスティエ門下で、主に放送で活躍した指揮者で、
コンサートホール・ソサエティには幻想交響曲などの録音もありますけれど、
コンサートホール以外では目にしない指揮者です。

しかしながら、さすがお国もの、とても聴き応えのある演奏を展開しています。
はっきりとした解釈で運びつつ自然な高揚感を醸し出す手腕、素晴らしい。
オーケストラも熱演で応えています。

「海」での木管楽器やミュート・トランペット(コルネットかしら)など、
色彩感もよく出ていますけれどダイナミズムに富んで飽きさせません。
「ダフニスとクロエ」も自然な力感を持ち、パワフルながらも角の取れた響き、
フランスのオケらしさでしょうか。
「死せる王女のためのパヴァーヌ」はまろやかな暖かみのある演奏ですね。

フランス音楽は得意ではありませんが、この演奏は実に判りやすく聴きやすい。
通販専門レーベルとしての気概、さすがの内容に納得しました。

録音はシンクロ・ステレオ。 やや中央にダンゴ状態のような感じですが、
ダイナミックレンジはきちんと取れています。
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2012年10月28日

オーケストラ・アンサンブル・フォルツァ Autumn Concert 2012

日時:2012年10月28日(日) 14:00開演(13:30開場)
場所:八尾市文化会館 プリズムホール(大ホール)

曲目:ラヴェル/古風なメヌエット※
   プーランク/象のババール※※
   ドビュッシー/子供の領分※
   ストラヴィンスキー/火の鳥(1945年版)
   (アンコール)サティ/ジムノペティ

語り:桂文昇※※
指揮:池田俊明・菊 正憲※・松永健司郎※※

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PA282232 posted by (C)fronte360

すべて団内指揮者による意欲的な演奏会、若いメンバー主体のオケ特有の前向きな明るさがあり、透明な響きのヴァイオリンや、落ち着いた管楽器の響きがうまくブレンドされていました。 フランス音楽としては、もうちょっと洒脱な面が欲しい気もしましたが、手垢に汚れていない生真面目な音楽は聴き応え充分でした。 またオータムコンサート、未就学児も入場可能であるためか、どの曲も判りやすい演奏内容に仕上がっていたように思います。 フランス音楽が得意ではない当方にとっても、とっても聴きやすく纏まった演奏で良かったですね。

プーランクでは、語りに落語家の桂文昇さん(平成10年に文昇を襲名する前は小國、個人的にはこちらの方が印象強かったりします)を迎えて、息のあった演奏が披露されました。 文昇さんの語りは、落語口調を抑えた落ち着いたもの。 演奏は、浮遊感や重量感、機動力もうまく出していて、今回の演奏会全般に言えることですけれど、響きの角を巧く落とした肌触りの良い響きが魅力的でした。

休憩を挟んでからの子供の領分も良かったですね。 指揮者の菊さん、冒頭の古風なメヌエットでは気合とともにストレートに音が出ていましたけれど、こちらは軽やかな響きながら深みも充分にあって、精緻な合奏に意欲を感じました。 弦楽器の透明感ある響きも素適で、終曲では馬力をもった響きながら刺激を抑えてグラマラス。 これが軽やかに踊るように進んでゆきました。 若さ、意欲を感じたといえば4曲目、雪は踊っている、とのタイトルながら、冷たさを感じさせないひたむきさがあったようです。 ともかく良い演奏でした。

そしてメインの火の鳥、張りのある低弦の響きより開始。 響きに充足感があって、地に足のついた演奏だと直感したとおり、最後まで見事にコントロールされた演奏は、団内指揮者によるものとは思えないほど。 もう少し弦楽アンサンブルの伸縮の幅を大きくして欲しかったとか、希望はありましたけど、パワフルかつダイナミック(大太鼓のお兄さん大奮闘)な演奏としていましたが、終曲での弦のトレモロも存在感あって見事でした。 全員一丸となってのフィナーレまで、きちんと制御されつつ燃えた演奏は見事でした。 大きな拍手を贈りました。

家を出るときにはけっこう雨が降っていて、出るのをためらうほど。 意を決して家を出ましたが、近鉄奈良線で生駒山を抜けると陽が射していて、拍子抜け。 大阪線から生駒山を見ると、稜線一帯に白い雲がかかってました。 なかなか綺麗な光景も眺められたし、何よりいい演奏が聴けて、出てきて大正解でした。

posted by fronte360 at 19:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 05〜12-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ビートルズのCD、頂いていました

先週の月曜日だったかしら、元会社の同僚のNさんよりCD頂きました。
って、頂いてばかりですけれども・・・なんと今回は、ビートルズ。

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PA282231 posted by (C)fronte360

音は悪いかもしれませんが・・・(リマスター盤を購入されたようですね)、
いえいえ、当方の貧弱な装置では、良し悪しは判断できません。
ありがたく頂戴いたしました。

しかし、頂戴したはいいけれども、なかなかPCに取込む時間とれず、
ようやく今朝より開始します。 すみません、ありがとうございました。

 ●

「LET IT BE」のシングル盤(いわゆるドーナツ盤)
生まれて初めて自分の小遣いで買ったレコードが「LET IT BE」でした。
1970年、小学6年から中学1年の頃であります。

当時、テレビCMで東芝ICステレオ「ボストン」という装置があり、
「LET IT BE」の演奏風景が流されてて、カッコイイなぁ、と買ったのでした。
もちろん当時よりラジオをよく聴いていたので、聴いてもいましたけれど、
演奏風景がテレビに流れるなんて、当時はとってもインパクトありました。

しかし我が家で聴いていたのは、いわゆる「電蓄」・・・
この言葉が判るのは同年代でしょう。 電蓄=電気蓄音機ですね。
我が家は、日立製のポータブル電蓄でして、真空管が使われていました。

当時主流のステレオ装置は、家具のようなアンサンブル型とかセパレート型。
コンポーネント型も出ていましたけれど、マニア向けでしたね、まだ。
一般の家庭(友達の家)に行くと、ステレオのある家は少なくて、
あっても、アンサンブル型とかセパレート型でした。

中学生になってから、父親が中古のセパレート型を買い与えてくれました。
社長の息子さんが新しいの買ったので安く譲ってもらった、と記憶してます。
三洋電機のオットー(OTTO)というブランドで、マルチ・アンプといって、
中高域と低域を別駆動させるアンプ(スピーカーケーブルは4本構成)でした。

当時のステレオ装置については、以下が詳しいです。
 ↓
ステレオの産業史|アンサンブル型とセパレートステレオ

コンポ以外の選択もあった 60年代 懐かしの宝箱

ビートルズの音楽は、そんな時代を思い起こさせてくれます。
posted by fronte360 at 08:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 11〜12-LP/CD/DVD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月27日

大阪ミナミ・黒門市場

演奏会へのお誘いもありましたが、昼から買い物の予定もあったので失礼し、
買い物の前に大阪のミナミに出ることにしました。

難波は通勤で連日通過していますけれど、あまりウロウロすることはなく、
まして日本橋など、3月末に戻ってから、国立文楽劇場に1回行ったのみ。
朝11時前、近鉄・日本橋駅にて下車、まず向かったのは・・・

大阪の台所「黒門市場」

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江戸の文政期より鮮魚商人の市がたっていたようですが、1902年(明治35年)2月、
圓明寺市場として開設されたのが始まりです。
近くにあった圓明寺の山門が黒塗りであったことから通称・黒門市場。
今では黒門市場でないと通じないですね。

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PA272136 posted by (C)fronte360

まだお昼前というのに、お昼前やから? 人が多くいます。
この辻から東側のアーケードには大きなタイがぶら下がっています。
「黒門ええもんほんまもん」の横断幕といい、辻にあった提灯、
入口の写真をよく見るとクエがぶら下がっていますよ。 賑やかですな。

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PA272137 posted by (C)fronte360

ひときわ人が多くいる所を発見、近寄ってみると・・・
マグロの解体ショーをやっていました。

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PA272141 posted by (C)fronte360

しばし見学したあと、先を急いで進みますと・・・
「浜藤」(はまとう)にお客さんが沢山吸い込まれてゆきます。 
言わずと知れた、大阪のふぐ料理の老舗、うらやましい。

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PA272142 posted by (C)fronte360

しっかし、商店街やのに、自転車の乗ったおっさん、おばはんの多いこと。
これも大阪名物ですな。

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PA272143 posted by (C)fronte360

商店街も南になるほど人が少なくなってきました。

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PA272144 posted by (C)fronte360

この魚屋さん、ちょいと戻って、お魚を写真に収めました。
判りますかね、お魚が縦に並べてあります。 大阪の魚屋の並べ方です。

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PA272145 posted by (C)fronte360

東京では、お魚を泳いでいるごとく、横向きに並べていますけれど、
大阪では、鯉の滝登りのごとく、縦に並べているのがカッコ良い、とのこと。
ケンミンショウでやってましたよね。

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PA272146 posted by (C)fronte360

さて市場を抜けて、日本橋3丁目の交差点を西に越えて先を目指しますが、
東京で流行っている「焼き牛丼」のお店が、こんな所には出てますねぇ。
以前、ここに吉野家があったところでは?(5年位前の記憶ですが)

とにかく、先を目指して歩きましょう。

posted by fronte360 at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 12-大阪散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

リリー・クラウス、モーツァルト/ピアノ協奏曲第9番、ソナタ第11番

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
グランド・ピアノを線画で描いたシンプルなデザイン、落ち着いた色合いです。

モーツァルト/ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271
モーツァルト/ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331
 リリー・クラウス(p)
  ヴィクトル・デサルツェンス指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団

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PA202124 posted by (C)fronte360

リリー・クラウスは改めて紹介するまでもありませんが、
指揮者のヴィクトル・デサルツェンスは、1908年スイス生れ(1986年没)で、
ジョルジュ・エネスコに師事、スイス・ロマンド管のヴァイオリ奏者となり、
1940年にローザンヌ室内管弦楽団を創設、1973年までこのオケを指導しており、
1968年にはこれまでの功績よりローザンヌ大学名誉博士号が贈られています。

リリーらしい硬質なタッチの高雅なモーツァルトです。
デサルツェンスの伴奏も室内楽の達人として優雅さと気品を備えつつも
しっかりとリリーを際立たせています。

ソナタも野村光一さんが言われるとおり「のびちじみがあまりない弾き方」
ちょっと速いテンポでしょうが、ずんずんと進んでゆき、進んだあとに、
そこはかとない悲しみや喜びが漂っているようです。

個人的には正反対とも言える女性らしいヘブラーが好みなのですけれど、
リリーの演奏は現代に繋がっていることが、この演奏を聴いても、
なんとなく判るような気がします。

シンクロ・ステレオ録音盤ですが、しっかりとしたステレオ録音です。
細部もよく捉えられているし、低域も締まっています。
手持ちの盤質がイマイチなのでスクラッチノイズを拾うのが残念。
posted by fronte360 at 08:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 12-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月26日

中森明菜 / プロローグ〈序幕〉

ようやく今週も終えることが出来ました。 疲れました。

1日1日はたいしたことない日の連続、色々とあるものの、適当にこなして終って、
長く感じますけれど、いつも気付いたら1週間があっという間に終っています。
このまま生きて、お陀仏まであと少し、といった感じでしょうか。
とにかく今宵も懐かしいレコードを聴きましょう。

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PA262130 posted by (C)fronte360

1982年7月1日発売。 中森明菜さんのファースト・アルバム。
デビュー・シングル「スローモーション」が収録されています。

調べてみるとレコーディングはロスアンゼルスで 1982年2月に行われ、
わずか5日間でレコーディングされたそうです。

デビュー曲「スローモーション」の発売が 1982年5月1日、
このアルバムは、それから2か月後 7月1日の発売となっています。
このアルバムもジャパン・マネーが強かった時代の遺産かもしれません。

しかし内容は、楽曲・演奏ともにデビューアルバムとしては水準以上、
何より中森明菜さんの歌、まだ子供の声質を残した少々カン高さを持って、
ストレートかつフラットに伸びて、いい感じです。

中森明菜の原点ここにあり。


side A
 あなたのポートレート
  作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお 編曲:萩田光雄
 Bon Voyage
  作詞:篠塚満由美 作曲:塚山エリコ 編曲:大谷和夫
 イマージュの翳り
  作詞:篠塚満由美 作曲:佐瀬寿一 編曲:萩田光雄
 条件反射
  作詞:中里綴 作曲:三室のぼる 編曲:船山基紀
 Tシャツ・サンセット
  作詞:中里綴 作曲:田山雅充 編曲:船山基紀

side B
 銀河伝説
  作詞:篠塚満由美 作曲:佐瀬寿一 編曲:船山基紀
 スローモーション
  作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお 編曲:船山基紀
 A型メランコリー
  作詞:中里綴 作曲:田山雅充 編曲:萩田光雄
 ひとかけらのエメラルド
  作詞:佐藤ありす 作曲:大野雄二 編曲:大谷和夫
 ダウンタウンすと〜り〜
  作詞:伊達歩 作曲:芳野藤丸 編曲:大谷和夫

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河内花園・玉串神社鳥居

13日(土)、境内に鳥居のない津原神社より参道を望みます。

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PA132074 posted by (C)fronte360

玉串川まで続くこの参道を「馬場」と呼び「河内三大馬場」の一つだそうです。
あと二つはどこか分かりませんが・・・ とにかくこの道を歩きます。
ずいぶんと歩いて振り返った写真。

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PA132075 posted by (C)fronte360

この馬場は六丁(600m余)あり、両側には老松、大杉、榎の巨木の並木・・・
との記載がありましたけれど、宅地化が進んでご覧のとおり。
もう少し歩くと、前方の府道24号との交差点の先に鳥居が見えてきました。

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PA132076 posted by (C)fronte360

ん、よく見ると、その手前この交差点の向こうの角に祠を発見。
まずはここを見ることにします。

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PA132077 posted by (C)fronte360

何地蔵さんでしょうか、扁額もなく、立札もありません。
失礼して、扉の隙間より中を撮らせてもらいましたが、やはり分かりません。
でも丁寧にお祀りされていることは分かりました。 合掌。 

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PA132078 posted by (C)fronte360

祠の前から鳥居を望みます。

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PA132080 posted by (C)fronte360

交差点で府道24号と交わったあとより生活道路の趣となります。
そして鳥居の向こうの道は更に狭くなってますよ。

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鳥居をくぐって向こう側、こちらが正面ですよね。

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PA132084 posted by (C)fronte360

「玉串惣社」の扁額が掲げられています。
この辺りは玉串荘と言われ、串が流れ着いた所を玉串明神として祀った、
とありますので、玉串惣社とは津原神社のことです。

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この立派な鳥居には、以下のように彫られていました。
元禄十二巳卯年十一月廾四日 玉櫛庄 市場村

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堂々たる鳥居を見上げて、帰路としまいした。
(おしまい)

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2012年10月25日

尾崎亜美 / LITTLE FANTASY

1979年10月5日発売、尾崎亜美の5枚目のアルバム。
総ての作詞/作曲/編曲に加え、プロデュースも尾崎亜美が単独で行ってます。

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個人的には前作「プリズミー」が最高傑作と思っていますけれど、
このアルバムもよく纏まっていて完成度は高いと思います。

1979年、帯広のレコード店オイカワで新譜を購入した記憶があります。
貧乏学生にとっての 2,500円、なかなか勇気のいる出費でした。
だからこのアルバムもよく聴きましたよ。
いったんカセットテープにダビングして、カセットで何度も何度も・・・
こうして原盤のレコードは大切に扱ったものでした。

このアルバムでは松武秀樹のシンセがこれまでよりもより前面に出てきて、
YMOブーム到来直前、シンセがカッコよく感じたのでした。

どの曲も懐かしいのですけれど、
今こうして聴き返してみると「FOR YOU」はやっぱりいい曲だな、と思います。
あと「少年の炎を消さないで」もいいですね。
演奏では「心にメイクアップ」のベースとドラムのリズム部隊がカッコ良いなぁ。
ギター:鈴木茂、ベース:後藤次利、ドラムス:林立夫、です。


Side A
 FOR YOU
 LITTLE FANTASY
 BLUE CITY
 香港紙人形
 RAIN WALTZ & LOVING YOU

Side B
 ジェシー
 スローダンシング
 少年の炎を消さないで
 心にメイクアップ
 午前五時の旋律

posted by fronte360 at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 11〜12-JPOP音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

岩城宏之、リスト/ハンガリー狂詩曲集

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
日本人指揮者にちなんで、鶴が横笛(?)を咥えて飛ぶデザインが印象的です。

リスト/ハンガリー狂詩曲
 第2番、第15番「ラコッツィ行進曲」、第6番、第5番、第12番
  岩城宏之指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団

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PA202123 posted by (C)fronte360

日本の指揮者がヨーロッパで録音した最初の本格的LP
冒頭にこう書かれ、かつて貴志康一がベルリンフィルと録音した例や、
上田仁がレニングラードフィルと録音した例を挙げつつ、この録音については、
コンサート・ホール・ソサエティが、岩城宏之をミュンヘンからウィーンに招き、
録音したことは、我が国の芸術的な力量が認められたからだとあります。

録音は、1963年4月末〜5月初、ウィーンのバイヤリッシャー・ホール。
同時期に本欄でも紹介したシューリヒトがウィンナ・ワルツを録音しており、
同じウィーン国立歌劇場管弦楽団、つまりウィーンフィルを振った録音であると、
ジャケットの記載からも読み取れます。

またこの録音直後の岩城さんが書いた手紙の一部も記載されています。
興味深い内容なので、長文ですが引用しておきます。

ミュンヘンの放送交響楽団を指揮した翌日、すぐにウィーンに飛んで<コンサート・ホール>のためのレコーディングをしました。・・・・・・バイヤリッシャー・ホールというのは連れ込み宿のようなボロ・ホテルで、初めて入った時には、こんなバカな所でと思いましたが、音響効果は実に良いのです。楽譜はウィーン・フィルハーモニーのものを使いましたが、スコアに今まで使った指揮者のサインがしてあり・・・・・・ワインガルトナーやリヒャルト・シュトラウスの名前もあって、大変ありがたい感じがします。あまり演奏されない曲でワインガルトナーがウィーンでやり、その何年か後にシュトラウスが南米の演奏旅行の時に演奏したというサインがあり、前者がオーケストレーションを何ヶ所か変えた物を、後者が赤エンピツで元通りに直し返し、しかも<こんなバカなことをしやがって!>と悪口を書いたものもあったりで、たいへん興味深いスコアでした。

さて肝心の演奏ですが、かつて欧州で「火山のごとき」と評されたとおり、
しっかりとした構成感を保ちつつ、若々しい生命力が迸り出るような演奏です。
オーケストラをぐいぐいとドライブしているのを聴くと、
「若さの特権」この言葉がふっと浮かんできました。
この意味から言っても故岩城宏之さんの記念碑的な演奏であると思われます。

手持ちのは、あいにくのモノラル録音盤。
同時期に良質なステレオでシューリヒトが録音しているので残念です。

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2012年10月24日

河内花園・津原神社

2週間前、10月13日(土)河内花園駅前の商店街抜けて南に約300m
津原神社の背後に到着、ぐるっと回って正面より入ります。

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この神社も創建は不明ながら延喜式内社、古社であります。
由緒はちょっと長いけれど、要約すると以下のとおり。

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古代この社の祖神 天玉櫛彦之命が兇賊を鎮圧した功により所領として賜わり、
その子孫がこの地を治めていました。
天平勝宝6年(754年)、河内郡一帯に風水害が甚だしく村人が窮迫するも術なく、
回復を祈るばかり。その時、可美村の八幡宮の祀部に神託があり、
「大和川の上流より橘の枝と櫛笥を流し、 その櫛笥の流れ止まる所に
神を祀ったなれば、風水の禍は自ら治まるであろう・・・」
その神託に従い、大和川の上流より櫛と橘を流すと、
橘は若宮八幡宮の辺り、櫛がこの地に留まったので、この地に社を建て、
天児屋根命ならびに玉櫛之荘の祖神 天玉櫛彦之命、天櫛玉命をお祀りすると、
すると風水はたちどころに治まり、甚だしい風水害を蒙る事がなくなった。

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そしてこの神社の背後にある「津原の池」は
この時の池が現在まで保存されていて、御神体とされているそうです。

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日照りの時には雨乞いをし、池の水を田んぼに汲み出した伝えられている
とのことです。

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なお、池の中では、カメさんが日光浴を楽しんでいました。

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拝殿に戻って、拝殿の狛犬さん、足元が風化しかかっていますが、
年代を感じさせる立派なものです。

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あいにく左側のは日陰になってしまいました。

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拝殿でお参りをし、拝殿奥を写させてもらいました。

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拝殿の上の龍の彫刻を立派なものですよ。

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拝殿脇に建つ納札所の看板が付けられた建物は絵馬堂でしょうか

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中には、古い額や写真などが貼ってありました。

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境内には摂社なども色々とあって興味尽きませんが、ちょいと用事もあるので、
ここを出ることにしましょう。

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ところで、この神社の境内には、鳥居がありません。
鳥居を見に行ってから戻ることにしました。

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2012年10月23日

アイヒラー、フロインド、モーツァルト/クラリネット、ホルン協奏曲集

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
クラリネットとホルンをあしらったカラフルでお洒落なデザイン。

モーツァルト/クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
モーツァルト/ホルン協奏曲第1番 ニ長調 K.412
モーツァルト/ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447
 ロルフ・アイヒラー(cl)
 ローベルト・フロインド(hr)
  ウィルフリード・ベッチャー指揮 ウィーン国立交響楽団

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クラリネットのロルフ・アイヒラーは、プリンツと並びウラッハの最後の弟子。
長くウィーン・トーンキュンストラ管弦楽団の首席奏者を務め、1952-4年には、
NHK交響楽団首席奏者を務める傍ら東京芸術大学でも指導にあたっており、
現在もクラリネットを学ぶ必携の教則本「Scales for clarinet」を執筆。
日本のクラリネット界では非常に有名な人とのことです。

ホルンのローベルト・フロインドは、ウィーン生まれでフライベルクに師事。
フィルハーモニカ・フンガリカの団員ののちウィーン交響楽団第1ホルン奏者、
サヴァリッシュ指揮のもと同団で来日しています。
ウィーン響首席によるウィーン管楽五重奏団や、ウィーンフィルにも加わって、
バーンスタイン指揮のマーラーの交響曲では5番奏者で名を連ねていました。

指揮のウィルフリード・ベッチャーはジャケットに以下の記載があります。
1962年10月にウィーン室内合奏団をひきいて来日しましたが(1929年ブレーメン生)、チェロ独奏家としても令名があり、1958年からウィーン音楽大学のチェロと室内楽の主任教授という要職にあります。ウィーン室内合奏団がバッロク音楽の権威であるノイマイヤー教授とベッチャーの指導によって1959年創立後まもなく国際的に高い評価をえたことからも知られるとおり、彼はモーツァルトをその一人とするウィーン古典派の音楽に通暁し、すぐれた指導力の持ち主として、近年は広くヨーロッパで活躍しています。

演奏のウィーン国立交響楽団は正体不明ですが、国立歌劇場のオーケストラ、
そう見るのが妥当だと思います。

演奏もまた落ち着いた解釈の中に、香りたつような華やかさがにじみ出ていて、
名人芸を堪能するより曲そのものを十二分に楽しめる演奏に仕上がっています。
先生による演奏にありがちな端正すぎたり、噛んで含めるようだったりと、
面白みに欠けるようなことはなく、なかなかの佳演であると思います。

フロインドのホルンが渋い響きながら明朗、若々しい生命力を感じますけれど、
それを振り回すことなくしっかりとした演奏に好感が持てました。
アイヒラーのクラリネットはまろやかな響きが特徴でしょうか、声高にならず、
常に落ち着いた雰囲気を漂わせている感じでしょうか。

録音は、シンクロ・ステレオとなっていますが、ヘッドフォンで確認しても、
しっかりとしたステレオ録音で左右の分離も無理がありません。
低域にも芯があってよく纏まった録音だと思います。
ただ手持ちの盤質が良くなくスクラッチノイズも時おり拾う状態なので、
内周でホルンなどが歪むのは仕方ない感じでしょうか。

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2012年10月22日

河内花園・点景

2週間前になりますが、10月13日(土) 再び河内花園駅に降り立ちました。
東花園駅で乗り換えた阪神電車の普通電車を見送ります。

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この駅も木で造られた長ベンチが健在です。
向こうの自販機の更に向こうにまだ2つの長ベンチがあったりします。
人に優しい駅です。

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この駅も来年2月には高架駅となってしまうので、踏切からちょいと見納め。

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踏切を渡らず、駅南側に出ます。

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前回も通った花園商店街のアーケードがほんの少しあって、
これを抜けると、津原神社の例祭の提灯が飾ってありました。

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これを見て左折すると、花園本町商店街になります。
商店街に活気がある街はいいですね、歩いていても気分が浮き立ちます。

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駅の南口、奥に奈良方面行きの高架ホーム、その向こうは駅前再開発ビル。
手前も銀行などに挟まれて、ちょいと窮屈な感じです。

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さて、花園本町商店街を離れ、目的地に向かいましょう。

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2012年10月21日

オーケストラ千里山 第19回定期演奏会

日時:2012年10月21日(日) 14:00開演(13:00開場)
場所:吹田市文化会館メイシアター・大ホール

曲目:モーツァルト/「フィガロの結婚」序曲-*
   シューベルト/交響曲第7番「未完成」
   シベリウス/交響曲第2番
   (アンコール)失念

指揮:船曳圭一郎(客演)、森郁三(-* 団員)

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シベリウスの交響曲第2番、明るくふくよかに響かせた開始より、終始地に足のついた、じっくりとした表現、大きな呼吸でもって最後まで見事に演じ切りました。 横一列に並んだ金管楽器の響きは一枚板のような音圧、柔らかで艶やかな各木管楽器のソロも見事なら、分奏のしっかりとした弦楽器、とくに低弦が終始芯となった安定したアンサンブルも申し分ありません。 巧いオケに成長したものだと感心することしきり。 月並みな表現ながら素晴らしい演奏に大きな拍手を贈りました。

意外といっては失礼ですが、指揮者の船曳さん、気まぐれで時にオケ全体を見渡さずに細部にこだわるような印象を持っていましたけれど、しっかりとした構成感をオケに呈示して曲を丁寧に進めます。 終楽章のフィナーレ、左手を挙げたあと多少力を込めた以外は決して煽ることなく、冷静にオケ全体を見渡してリードしていたのが印象的でした。 このためか、終始やや遅いテンポだったと感じました。 やや噛んで含めるような感じも時にしましたけれど、これもオケの持ち味を十二分に引き出すべくそうしていたのでしょう。 オケも奮闘、これらが見事にツボに入っていたようです。 今日の演奏、成功に導いた立役者は船曳さんであったことは間違いないでしょう。

船曳さん、未完成交響曲でも指揮台の上に仁王立ちとなって力を込めていました。 深くハリのある響き、十二分にタメを作って曲を展開もさせますが、大きな呼吸でもって曲を進めているので、あざとさは感じません。 ここでもクラリネットなど、いい響きを聴かせてくれましたけれど、耳が常に曲全体に移ってゆくような感じ。 自然な呼吸による盛り上がり、ふっと熱気を冷ました第1楽章の終結部。 フィナーレに向け音量を一段を上げたあと丁寧に纏めた第2楽章も聴き応えありました。 このオケと船曳さんは何度か競演されているそうなので、相性が良いのかもしれませんね。

なお冒頭に演奏された団内指揮者の森さんによるフィガロの結婚序曲、冒頭のコントラバスの響きが芯になって届いてきたのにはおっと驚きました。 丁寧に振り分けつつ曲を進めていましたが、練習量の違いでしょうね、少々ダンゴになって聴こえたりもしましたけれど、よく纏まった演奏でした。

オーケストラ千里山、2003年10月5日の第7回定期演奏会より聴き始めました。 当時は団内指揮者による演奏会でしたが、翌第8回より現在のようにプロ指揮者による指導を受けた演奏会となり、今日に繋がっています。 来年は第20回の定期演奏会とのこと。 ますますの飛躍を期待したいと思います。

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<総集編> コンサートホール・ソサエティ盤大会

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リリー・クラウス、ベートーヴェン/ピアノソナタ集

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
荒涼たる草原に曇り空、木立の向こうは湖沼でしょうか、シックな写真です。

ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 作品13「悲愴」
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第19番 ト短調 作品49-1「ソナチネ」
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 作品53「ワルトシュタイン」
 リリー・クラウス(p)

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モーツァルトの名演奏家として知られたリリー・クラウスですが、
コンサートホール・ソサエティにはベートーヴェンのソナタも残していて、
きりっと引き締めつつも女流演奏家らしい表情が垣間見える演奏です。

「悲愴」の第2楽章など、リリーらしさが滲み出ているでしょうか、
しっかりとした造形美の隙間より魅せる愛らしい表情が素適です。
ピアノ曲は門外漢ではありますが、「悲愴」については、このところ、
ゼルキン、アラウも聴いていて、朴訥としたゼルキン、情熱的なアラウ、
そんな風に思っていましたので、リリーについては上記のように思ったしだい。

19番「ソナチネ」は耳馴染みの無い曲ですが、弟子のレッスン用の曲らしく、
弟のカスパールが無断で手稿を楽譜商に手渡したため、出版されたとのこと。
リリーはこの曲をとても丁寧に演奏して、ベートーヴェンらしさを失わず、
聴き応えの小品として、端正に弾き込んでいるようです。

「ワルトシュタイン」も強靭さや尊大さをやたら強調することはなく、
端正な演奏で、じっくりと聴きたい秋の夜長に似合っているかもしれません。

録音年代は不明ですが、上質なステレオ録音です。
ジャケットに「ノイマン SX-68 カッター・ヘッド使用」と書かれています。
posted by fronte360 at 07:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 12-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月20日

桃井かおり / KAORI MOMOI CONCERT

永遠のお姉さん・桃井かおりさんの6枚目のアルバムは
1979年8月28日渋谷公会堂での初のワンマン・コンサートを収録しています。
1979年11月25日発売。

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プロデュースは荒木一郎ですが、インレートカードに以下の記載ありました。

今回の「KAORI MOMOI CONCERT」はプロデューサー荒木一朗の制作意図のもとに「ドキュメント8月28日」のテーマをもって、ステージ以外での録音(楽屋、練習場などの収録、構成)を行って来ましたが、事務所側の意図変更希望により、ステージ場での録音のみ制作されたものです。
ファンの皆様には今までの桃井かおり+プロデューサー荒木一郎という素晴らしいコンビの作品がお届けできませんでしたが、桃井かおりの語りを含めた女優として、歌手としての個性を楽しんでいただけたらと思います。
ファンの皆様の率直なご意見をお聞かせ下さい。(制作後記)


収録された語りを聞いていると、前日の舞台稽古で足を骨折されたそうで、
よって当日はイスに腰掛けてのコンサートとなったようです。
しかし、ステージでは相変わらずタバコを吸い、カティーサークを飲んで、
倦怠感のある独特なしゃべり方・歌い方での桃井節が全開。

ブスブスと連呼するような「ブスの唄」はアップテンポの明るい曲、
女に向かってブスと言う様な あなたのブスさが許せないの
結局のところブスと言うヤツがブスなんだということ。

ラストの「プカプカ」は西岡恭蔵の名曲、桃井さんによく似合ってますかね、
ブラスも入って陽気に締めくくります。 編曲は全曲井上鑑が担当。
手元の盤には演奏者が書かれた資料が入っていないのが残念です。
(ゴミ箱から100円で拾ってきたようなものですから仕方ありません)

独特の存在感が漂う桃井さんらしいライブ・アルバムです。


Sise A
 KAORIのテーマ
 夢
 傘屋さんの唄
 娼婦壱輪
 傘もささずに
 陽炎の唄
 ブスの唄

Side B
 昔のことなんか
 尻軽女ブルース
 少年時代
 たばこ止めないの
 ドシャブリ猫
 プカプカ

posted by fronte360 at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 11〜12-JPOP音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カール・シューリヒト、シューマン/交響曲第3番「ライン」

ステレオ・サブ・システム稼動記念、コンサートホール・ソサエティ盤大会。
ワイングラスにカエデの枝をあしらったデザインは石版画みたいです。

シューマン/交響曲第3番変ホ長調、作品97「ライン」
シューマン/マンフレッド序曲、作品115
 カール・シューリヒト指揮 シュトゥットガルト南ドイツ放送交響楽団

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シューリヒトらしく、快速テンポで一気呵成に最後まで突き進む「ライン」。
彼のファンにはたまらない演奏であると思います。
シューマン好きにとっては、このような演奏も良いのかもしれませんけれど、
あれよあれよ・・・という間に進んで終ってしまうのでちょっと複雑です。
オケを充分に鳴らした良い演奏とは思いますけれど。

あとシューリヒトらしく、楽譜にはあれこれと手を入れています。
耳慣れない楽器の響きが重なっていたり、フレーズの処理が違っていたりして、
それを耳にする驚きや、納得、疑問もまた聴く楽しみであると思います。
詳細は、山本晴望さんの「ラインを聴く」シリーズの記載が詳しいです。
http://www.numakyo.org/cgi-bin/rhein.cgi?vew=17

山本さんの記事を紹介してしまうと、自分の記載がいかに内容が無いものか・・・
これを露呈しまうので、今回はこの位で終わりとしましょう。

なお録音は1960年12月、ステレオ録音。細部まで捕らえられた明快な音ですが、
当方のサブ・システムではスピーカーがチープなためか、音がやや混濁気味。
メイン・システムでは前後の奥行きが出て聴きやすくなりました。
このため、サブ・システムではヘッドホンで聴き直して気付いたのですが、
ヴァイオリンは左右に振り分けられているようでもありますけれど、
コントラバスが右より聴こえて、通常配置かな、とも思えます。
マンフレッド序曲は通常配置のようでした。

posted by fronte360 at 04:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 12-LP/CD音楽(Classical) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする