今回もまた音楽を聴くことの原点に立ち戻ったみたいな気分を味わいました。 とても気持ちのよい演奏会でした。
ずいぶん以前より、今回の演奏会ではニールセンの交響曲第1番という珍しい曲が演奏されることを知っていましたが、ちょっと前、団より演奏会のお知らせの葉書を受け取り、第1部の曲目を見て驚きました。 なにコレ? それが正直な思いでした。
さてどんな演奏会になるのかな、不安を抱きつつ会場へと足を運んだわけですが、枚方フィルの皆さんの音楽を聴かせてもらっているうちに、音楽は虚心に楽しまなくては・・・と、当たり前のことに気づかされました。 自分の中に演奏を聴いてやろうという傲慢な気持ちが芽生えていたようです。 大いに反省したしだいです。
枚方フィルは、アマオケでも珍しい団内指揮者による演奏を続けてこられています。 しかも今回もまた無料公演。 未就学の子供さんも歓迎されていて、確かに音楽には色々な楽しみ方があって、プロの演奏家による巧い演奏を聴くことも大切でしょうけれど、生のオーケストラの音楽を身近で楽しめることはもっと大切なのですよね。
2階席におられたお子さんのうち、何人かは第1部で帰ってゆかれましたけれど、第1部には有名な曲を並べ、第2部には知名度は低いけれど佳曲を披露する。 このような試みっていいですね。 そして、もっともっと若いお客さんも増えればいいですよね。 そしてこれがクラシック音楽の足腰を強くすることだと感じました。
いつも色々なことを気づかせて下さる枚方フィルの演奏会、今回もまた誠実な演奏に心温まりました。 気持ちのいい秋晴れ、まさしく今日の日にぴったりの演奏会に大きな拍手を贈りました。
そして今回で指揮者を引退される生島さん(聞く話によると同い年とか)、とにかく長い間お疲れさまでした。