ストレートで熱い演奏には気合が入ってました。 重厚な響きながら軽快に進めていく演奏の数々でしたが、シューマンらしいもやもやっとした感じもよく出した交響曲第2番。 全員がひとつの響きにまとまっていて素晴らしい演奏でした。
シューマンの交響曲第2番、実演で聴いたのはこれが2回目でしょうか。 なかなか聴けない曲だけに期待も大きかったのですが、その期待を上回る見事な演奏でした。 何より全員がひとつにまとまった演奏が素晴らしく、響きの質も均質でしかも重厚。 シューマンのオーケストレーションの稚拙さなどといわれますが、そのもやもや感もよく出ていました。 でも気合が入ってましたね。 譜面をバサッとめくる音も大きかった。 ぐぃぐぃと進めていたのがとくに印象に残りました。
これは指揮者の奥村哲也さんのリードによるものかもしれません。 いずれの演奏も即物的な感じでカチっと纏めてました。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、重岡菜穂子さんの演奏はテクニックが素晴らしく、安定してキリっと引き締まった演奏でした。 冷たい響きではなく、まろやかでコクのある響きが素晴らしい。 これで(若いから仕方ないけれど)もうちょっと自由度の高さが欲しいなぁ〜と思いながら聴いていましたけれど、ベルギー王立音楽院に留学が決定しているとのこと。 ローラ・ボベスコのようになって欲しいですね。 今後に期待。
冒頭のJ.シュトラウスの「こうもり」序曲、重厚な響きを軽快にスパスパと決めながら進めた演奏。 ここでも中低弦がしっかりと曲を支えていましたし、管楽器もよくそろって全体の響きに溶けていました。 もうちょっと抑揚つけたりタメを効かせると・・なんてヤボですか。 すみません、初めて聴かせてもらいましたがポテンシャルの高いオケなので許してください。