
冒頭のモーツァルトの「魔笛」序曲は、今回初指揮となる副指揮者の平尾真江さんの振りが小気味良く、小さな縦振りが基本でキレの良いものでした。 きちっとしているのに堅苦しさは感じず、しっかりとモーツァルトの音楽になっていました。 演奏前と演奏後、初々しくこぼれるような笑顔も素敵でした。
続いて、正指揮者の松本裕太さんの指揮によるリストの「前奏曲」、こちらはちょっと半身に構えて素早く振り下ろす余裕の振りで引き締まった演奏。 テンポが遅くなる部分など、けっこう難しそうなのですが、しっかりと纏めた手腕は立派です。 学生らしいまっすぐな音楽を楽しみました。
そして休憩を挟んで客演指揮の横山俊充さんによるブラームスの交響曲第4番。 横山俊充さんって初めて聴かせてもらいますが、かちっと引き締まったブラームスでしたね。 個人的にはもうちょっと秋色を感じさせて欲しかったけれど、オケの皆さんはよく頑張っていましたよ。 安定した演奏を展開。 何より低弦がよく締まっていましたし、ホルンやトロンボーンのいい音色でした。 フィナーレはそれらが見事に響きあって駆け抜けました。
このオケ、学生指揮が楽しみなのですが、今回も見事な指揮で楽しませてもらいました。
いつもながら熱気に満ちた会場での熱い演奏会でした。