
個人的には、第2楽章での弦楽アンサンブルの美しさ、これを特筆しておきたいですね。 大きく弓を使って綺麗な音色で歌い込んだ高音弦も見事なら、太い響きが引き締まって聴こえる中低音弦の乗った安心感。 美しい音楽の響きに身を委ねる、これがブルックナーの醍醐味ですものね。
もちろん金管の咆哮も見事な重量感でしたし、フィナーレのキレの良さ、畳み掛ける迫力も素晴らしく、響きを堪能しました。
また最初に演奏されたシューベルトの交響曲第1番、ホールの大きさを意識したのか、ちょっと大柄な演奏でしたが、楽しい演奏としていました。 終楽章のフィナーレの部分など、指揮者の浅野さん、オケに任せて走らせ、メロディを口ずさんでおられた様子。 好きな音楽を好きなように演っている、そんな感じですね。 楽しませて頂きました。
こんな素晴らしい演奏会、しかも無料なのに、予想どおりと言っては失礼ですが、客席は2〜3割程度かな。 2階席など、子供も含めて20名程だったでしょうか。 もっと小さなホールでも良かったんじゃないかな〜 なんて思いつつ会場に足を運びましたけど、やはりブルックナーを充分に鳴らすにはこの位のホールが必要でしたね。 お客さんは少なかったけれど、アットホームな雰囲気、そして素晴らしい演奏を共有して、皆で熱い拍手を贈りました。 いい演奏会でした。
蛇足ですが、浅野さんの指揮姿、けっこう様になっていましたね(前回など見ないようにして聴いた、などと失礼なことも書いてしまいましたが)、とても判りやすかった。
次回、演るのか判りませんが、また楽しみにして待ちます。