高知よりバスで奈良に帰着、2時間後には京都の八幡市に出発。
我ながら、よくやるな、と思いますが、紫苑交響楽団の演奏が聴きたくて1時間半かけて移動しましたが(バス代ケチって15分ほど歩きましたし)、期待を裏切らない素晴らしい演奏に大きな拍手を贈りました。 爽快さも持った、気持ちのいい演奏会を楽しみました。

シベリウスのヴァイオリン協奏曲は、このオケの弦セクショントレーナーで、大阪センチュリー交響楽団の次席である尾崎平さんの独奏。 奥行きを感じさせるソロは、冷たさよりも熱さを感じました。 オケも深い響きを基調にし、高谷さんのタイトな指揮のもと、ちょっと即物的な勢いも感じさせた演奏で付け、聴き応えありました。 この演奏の集中力、なかなかのものでした。
ドヴォルザークの新世界交響曲は耳に馴染んだ名曲ですが、高谷さんがいつもの確信に満ちた指揮でオケをリード。 またオケも、中低音弦や木管アンサンブルが浮くように聴こえてくる見通しのよさ、各パートともに生気を感じさせる熱い演奏で応えました。 新鮮な感覚を持った熱演、オケの熱い響きを堪能しました。
ただしこの熱い演奏のせいでしょうね、フィナーレの拍手がちょっと早かったみたい。 高谷さんの腕が上がっているのに拍手が始まって、最後のトランペットのフレーズの消え入る部分がかき消されたのがちょっと残念。
これはオケのせいではなく、お客のせいなのですけどね。 ちょっと可哀想でした。
とにかくいつもながらの爽やかで熱い演奏を聴かせてくれた紫苑交響楽団。 次回は井村さんの指揮のもとブルックナーの交響曲第6番とベートーヴェンの運命となります。
解散の危機を越え、飛躍を期待したいと願っています。
またそんな予感をも感じさせた演奏会でもありました。