ボロディンの交響曲第2番とプロコフィエフの交響曲第7番
これらの曲って、こんなに濃い内容を持っていたっけ・・・と、とてもドラマティックな演奏に驚きました。

平田さん、パンフレットにも書かれていますが「学生指揮者?」と言われるほどの堂々とした指揮ぶり。
演奏もまた落着いた恰幅の良さ、渋い響きの金管、艶やかな弦楽器などよく鳴ったオケ、とても巧い演奏に驚きました。
そして井村誠貴さんの指揮のもと、簡単に言うと、非常に濃い演奏。
ボロディンの交響曲第2番の冒頭、ギリギリにまで引き絞った弓が矢を放つような張りのある響きによる開始。 否応無く音楽に引きずり込まれました。
中低弦が芯になった弦楽器を大きくうねらせなながら、美しい木管の響きを散りばめ、渋く底鳴りのする金管。 若い血が迸るような演奏に唸りました。
プロコフィエフの交響曲第7番、あまり聴かない曲なんで簡単に予習してから出かけたのですが、印象が全く違いました。
憂いを含んだ第1楽章、こんなに濃厚な内容やったっけ・・・
低弦が芯になった引き締まったドラマティックな演奏。 後半、明るさの見えた高音弦が歌い、木管が綺麗に響いたのも懐かしい感じがしました。
リズム感のよいワルツの第2楽章、力の漲らせてアタッカで入った終楽章はカラフルな演奏に目を見張りました。
とにかくいずれも音楽が大きな呼吸をしていて見事な演奏でした。
正直、連休最後の夜の演奏会でしょ、翌日の仕事のことなど考えると少々億劫だったのですが、素晴らしい演奏に元気を頂きました。
卒団生の方も、この素晴らしい経験をもって、これからも音楽を続けていって欲しいと願っています。