2006年12月15日

関西大学交響楽団 第58回定期演奏会にて


チャイコフスキー交響曲第5番、しなやかで熱い素晴らしい演奏でした。

kandaioche_58th.jpg竹本泰蔵さんの指揮のもと、響きの角を綺麗に落として艶のある弦楽器、抑制の効いた管楽器、弾力ある打楽器が一体となった音楽は若々しく、ロマンの香りが漂っていましたね。
第2楽章のホルンのソロ、女性奏者による耳当たりの柔らかな響きがきりっと引き締まってました。 またこれに絡むクラリネットの女性奏者も柔らかな音色がしっとりとしていて、この演奏をよく象徴していたと思います。
でも全体の主役は弦ですね。 深く弾力のある中低弦、艶っぽくて伸びのある高音弦、クライマックスの行進曲をしなやかで艶っぽい響きが熱く響いて全曲を纏めました。 会場からも熱い拍手が沸き起り、ほんと素晴らしい演奏でしたね。

これに先立って演奏された学生副指揮者松本裕太さんによる同じくチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」。 この演奏もまたしなやかさと強靭さを併せ持って見事な演奏でした。 クラリネットとファゴットによる深い響きによる開始から、芯のあるしなやかなフィナーレまで、学生指揮者とは思えないほどの余裕も感じさせる堂々とした演奏。 見事でした。

冒頭の正指揮者大塚佑馬さんによるブラームスの「大学祝典序曲」、スマートに響きが引き締まっていて意思のよく通った演奏。 膝を使って軽快に進め、軽くジャンプしながら力を込めてゆき、熱く雄大なフィナーレ。 熱く響く和音が素晴らしいエンディングでした。

会場は2階席でも立ち見も出るほどの超満員。 学生オケらしい熱気溢れる演奏会でした。
卒業される4回生の方にとっては良い思い出になったのではないでしょうか。
お疲れさまでした。

posted by fronte360 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(1) | 05〜12-演奏会にて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする