気鋭の演奏、若々しく曖昧さのない演奏を楽しみました。
午前中、会社でしっかり仕事をしてから演奏会場へ。
阪急の六甲駅から、厳しい暑さの中、目の前が真っ白になりそうになりながら(ちょっとオーバー)灘区民ホールまで歩いて行きました。 初めて行くホールなんで、いつもならアセって早足になるところですが、さすがにゆっくりと歩いてホールに到着。 ふぅ〜、暑かった。
そして演奏会もまた、外の暑さに負けず劣らず、とても熱い演奏会でした。
リストのメフィスト・ワルツ、指揮者の浅野さんの軽いハナ息とともに切れ味鋭い演奏が飛び出しました。 機動力のあるオケをドライヴする、わくわくするような演奏。 ライナー/シカゴ響の演奏で馴染んでましたけど、実演で聴くのは初めてですけど、素晴らしい演奏にゾクゾクっときて汗もひきました。
バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番は、馬渕清香さんの独奏は深い響きにコクが感じられるもの。 長くこの曲を聴いてませんので、こんな曲だったかな、と思いながら聴いていたせいでしょうが、少々単調に思えた場面もあったような。 でも、纏まり感のある演奏だったと思います。 ここでもオケはよく纏まって見事でした。
そして圧巻は、ブラームスの交響曲第4番。 擬古典ともいえるこの曲を、ストイックかつダイナミックに演奏して感動的でもありました。 若々しく曖昧さのない音楽なんですが、中低弦の響きもよくブレンドされて安定感も抜群。 堂々とした第1楽章、ゆったりと構えた第2楽章に、第3楽章は快速、速い速い、吃驚しました。 そして終楽章は力強く、熱く感動的に歌い上げて終結。
若さの迸るブラームスもいいもんです。 でも音楽が息せき切って進むのではなく、安定感もあり、よく練り込まれた演奏だったと思います。
強いて言うならば、どの演奏もそうなのですけれど、弱音で表現する部分がほとんど無かったようなのもまた、若さ、なんでしょうね。 若さを貰い、熱い演奏を楽しませていただいた演奏会でした。